児童生徒 止まらぬ減少

 函館市教育委員会は、本年度の市立小・中学校の児童・生徒数(1日現在)を公表した=グラフ=。小学生は前年度比277人減の1万5777人、中学生が同113人減の5485人(どちらも特別支援学級を含む)となった。減少人数合計の390人を現行でみると、港小規模の学校が一つなくなる計算になり、市の少子化が年々加速していることを裏付けている。

市内の児童・生徒数の推移は、1982年度の小学生3万1352人、87年度の中学生1万5558人をそれぞれピークに減少し続けた。2004年12月に市と旧戸井、恵山、椴法華、南茅部4町村と合併したのを機に、一度人数は増加したが、翌年度以降、減少の一途をたどっている。

本年度の普通学級数をみると、小学校は前年度より13学級減少して396学級に、中学校では3学級減の182学級となった。一方で特別支援学級は、新たに千代ケ岱、上湯川両小に新設されたことなどで、小学校が3学級増の76学級。赤川中に情緒学級が新設され、中学校は1学級増の35学級と増加傾向にある。

全学年が1クラスの単学級校は、8校の複式学級校を含め小学校で21校、全体の45・6%を占める。中学校では、複式学級校3校を含む11校で全体の42・3%と、学校の小規模化が顕著となっている。

本年度児童・生徒数が増加した小・中学校は、ともに2割程度にとどまる。数十人規模での増加は主に桔梗、美原地区など郊外の学校に集中しており、今後もこの傾向は続くものとみられる。

市では4月に五稜、桐花、大川3中の統合校の五稜郭中が開校。18年度には的場、光成、凌雲3中統合の巴中の開校が決まっている。市教委は「地域と学校のつながりを強化し、少子化に対応した活力ある学校運営を目指した再編を進めていきたい」としている。(蝦名達也)

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