2007年10月19日(金)掲載

◎日ハムCS制覇、函館でも歓喜のビールかけ
 「真のパ・リーグ王者バンザーイ、ことしも日本一だ」―。プロ野球パ・リーグの北海道日本ハムファイターズがクライマックスシリーズを制し、2年連続日本シリーズ進出を決めた18日夜、函館市内でも熱心なファンが大型テレビを備えた飲食店などに集まり、エースと主砲が大活躍しての勝利に沸き返った。店内では「何度も感動ありがとう」とチームの健闘をたたえ、「相手は巨人、中日関係なし」と日本一を熱望する声にあふれた。。

 函館市美原1の同球団公認店スポーツバー「DUGOUT(ダグアウト)」(小向英幸オーナー)には、ユニホーム姿でメガホンなどを手にしたファン約50人が集まった。店内にある120рフモニターで映されるテレビ中継にくぎ付け。毎回のファイターズの攻撃の時には総立ちになり、札幌ドームのスタンドと声と心を合わせて応援。主砲セギノールのホームランで盛り上がりに火が付き、追加点が入るたびに大歓声が沸いた。勝利が決まるとクラッカーで祝福し、抱き合って涙を流しながら喜んでいた。

 函館市本通の鈴木直子さん(33)は「ファイターズらしいチームプレーが勝利を導いた。会場のみんなと一丸となって応援できてよかった」。七飯町の谷口秀樹さん(42)は「セギノールが長い沈黙を破ってくれた。全員野球を見せてくれてありがとう。ファイターズ最高」と歓喜の声を上げていた。

 優勝決定後、客は外に出て用意された100本のビールかけをし、再び喜びを爆発させた。同市本通の岡田泰人(21)さんは「選手と同じ気持ちで喜ぶことができた。初体験のビールかけは最高」と選手さながらにはしゃいでいた。 (小橋優子、山崎純一)


◎高3集団暴行死、逆送の少年4人を起訴
 函館市内の公園で8月下旬、同市内の私立高3年佐藤智也君(18)が中学時代の同級生ら少年7人に集団暴行を受けて死亡した事件で、函館地検は18日、検察官送致(逆送)された15―19歳までの少年4人を傷害致死などの罪で函館地裁に起訴した。4人は成人と同様に公開の法廷で刑事裁判を受けることが正式に決まった。

 起訴されたのは、事件の主導的な役割を果たした元同級生の少年(17)サ傷害致死、強要、暴力行為法違反、恐喝未遂の罪サと、無職少年(19)サ同サ、高校1年の少年(15)サ傷害致死、強要、暴力行為法違反の罪サ、高校1年の少年(16)サ傷害致死罪サの4人。

 起訴状によると、4人は8月26日午後7時半から同8時ごろまでの間、富岡中央公園(同市富岡町1)で佐藤君の顔などを数十回殴ったり、金属バットで背中を殴打したりし、さらに同8時半から同10時ごろまでの間、昭和公園(同市昭和町)で代わるがわる殴るけるの暴行を加え、翌27日未明、佐藤君を頭部打撲による外傷性脳浮腫で死亡させた。

 このほか、元同級生ら3人は事件前にも、佐藤君を素手や金属バットで殴る暴行を加えた上、屈辱的な行為を強要させ、その様子を携帯電話などで撮影。元同級生と無職少年の2人は事件前日、佐藤君に現金8万円を要求するなどした。

 4人は家裁送致時に検察側から「刑事処分相当」の意見が付けられ、函館家裁は12日までの少年審判で「極めて悪質かつ残酷な犯行で、その執拗(しつよう)さや陰湿さも顕著」などとして逆送した。4人はいずれも起訴事実を認めているという。


◎ようこそ海王丸、西ふ頭に入港
 「海」に親しむ市民参加型のイベント「オーシャンウイーク」(15―24日)に合わせ、独立行政法人航海訓練所(横浜市)の練習船「海王丸」(2556トン、雨宮伊作船長)が18日午前、函館西ふ頭に入港、接岸した。日本最大級の帆船で、函館への寄港は昨年7月以来4回目。オーシャンウイーク実行委関係者のほか、市民団体も国際信号旗を掲げて入港を歓迎した。

 日本で初めて作られた洋式帆船「箱館丸」の復元船の活用などに取り組む「よみがえる箱館丸の会」(澤田石久巳代表)は18日から、函館市大町に展示している同船のマストに、航海通信として用いる国際信号旗を掲げた。2種類の旗を組み合わせることで「安全なる航海を祈る」とのメッセージを表しており、洋式帆船としては“弟分”の入港を歓迎している。

 同会は「海の日」に毎年、国際信号旗を掲揚しているほか、一昨年に航海訓練所の大型帆船「日本丸」(2570トン)が入港した際にも同様のもてなしをしている。

 澤田石代表は「同じ洋式帆船が歴史を経て進化しているのを感じるのと同時に、存在感を唱える箱館丸がまさによみがえったようだ」と、思いを募らせていた。

 海王丸には140人が乗船。5日に東京を出航し、実習生81人が航海演習をしている。来年1月には横浜からハワイに向けて出航し、帆走だけで1カ月をかけてホノルルを目指す。

 海王丸が出港する22日には、実習生が帆を支えるヤードに乗り、見送りに来た市民らに「ごきげんよう」と呼び掛ける最高級の儀式「登檣礼(とうしょうれい)」が行われる。澤田石代表も自家用車に積んだスピーカーから函館賛歌を流し、実習生を見送る予定。 (浜田孝輔)


◎道内初、飲酒運転「同乗罪」で女逮捕
 運転手が飲酒しているのを知りながら車に同乗したとして、函館中央署は18日、函館市内に住む飲食店従業員の女(62)を道交法違反(同乗)の疑いで函館区検に書類送致した。飲酒運転の罰則を強化した改正道交法(9月19日施行)で新設された「同乗罪」が適用されたのは、道内では初めて。

 調べによると、女は9月22日午前3時半ごろ、函館市内の居酒屋で、経営者の夫(63)が客に勧められてビールや焼酎を飲んだことを知りながら、乗用車で自宅まで送るよう依頼し、同乗した疑い。夫婦は帰宅途中で、近くの市道で飲酒運転の検問中の同署員に止められた際、夫の飲酒運転が発覚。同署は夫を同法違反(酒気帯び運転)の現行犯で摘発するとともに、助手席に乗っていた女からも事情を聴いていた。

 調べに対し、女は「飲酒運転の罰則強化は知っていたが、暗黙の了解でいつも通り乗ってしまった」と容疑を認め、今後は「歩いて帰る」と反省しているという。


◎ドン・キホーテ函館七重浜店きょうオープン
 【北斗】道南初出店となる深夜営業の総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ函館七重浜店」(村上義和店長)が19日、北斗市七重浜7にオープンする。18日には従業員約110人が総出で、広さ1996平方メートルの売り場づくりや接客法などの最終確認を行い、開店準備を整えた。

 取り扱うのは日用雑貨やブランド品、食料品など4万5000アイテム以上。所狭しと並ぶ商品の数々が迷路を形成しているようで、遊び心をくすぐる。

 道内の既存店舗で高い売り上げシェアを誇る「ブランド品」は腕時計が多いのが特徴。「食料品」では、輸入品や大きなサイズの調味料・菓子が目を引き、野菜も取り扱っている。POP(値札)には売り場担当者による商品説明を記載してある。

 携帯電話で気軽に登録できる会員制度「Club Dopenモバイル」は入会金・年会費ともに無料。全国で約50万人の会員がおり、イベント情報が定期的に送信されるほか、来店時に専用の機械で、指定した商品が割引となるクーポン券を発行できる特典がついている。

 テナントとして1階にたこ焼き屋と携帯電話ショップ、2階にゲームセンターが入居。営業時間は午前10時―翌午前2時。駐車場は185台分を完備。村上店長は「安さを分かりやすくするための演出にこだわり、幅広く品ぞろえをした」と話し、多くの来店を呼び掛けている。 (浜田孝輔)