2007年10月21日(日)掲載

◎森林・ふれあいフェス、木工体験やゲーム
 森づくりや道有林に理解を深める「森林・木とのふれあい交流フェスティバル」(渡島東部森づくりセンター主催)が20日、函館市柳町の同センター庁舎などで開かれた。来場者にカシスの苗木や木片などが無料配布されたほか、木工体験やゲームなどが催され、多くの家族連れでにぎわった。

 昨年、道有林100周年記念行事で実施し好評だったため、本年度も道の民有林治山事業60周年を記念したパネル展を盛り込み、引き続き開催した。

 来場した子どもたちは丸太の輪切りで作られたオセロや、丸太をのこぎりで切るゲームを通じて樹木に親しんだ。道南スギを使って工作する「トンカチ教室」では、職員の指導を受けながら、真剣な表情で金づちでくぎを打ったり、やすりをかけたりして、いすや棚を製作していた。

 おもちゃを飾る棚を作った藤嶋裕介君(七重小5年)は「のこぎりとトンカチを使うのが難しかったけど、良くできたと思う」と満足げだった。(宮木佳奈美)


◎民主党道8区、逢坂氏に出馬要請へ
 今期限りでの政界引退を表明している民主党道8区の金田誠一衆院議員(60)=当選5回=の後継者選考を進めてきた「次期衆院選第8区候補者擁立会議」(党道8区総支部など4団体)は20日、逢坂誠二衆院議員(48)=比例代表道ブロック=に出馬を要請する方針を固めた。地元選出の道議や市議らを含めた複数候補から擁立を模索してきたが、逢坂氏が適任と判断。党道連に協議経過を報告するとともに、22日にも札幌市内で逢坂氏本人に同会議の意向を伝える。

 擁立会議は、党8区総支部と最大の支持母体である連合渡島・桧山地域協議会、道南地区農民政治力会議、金田誠一連合後援会の4団体で構成。2日の記者会見で金田氏の引退を正式発表した後、20日まで6回の会合を開き、道議や市議らの意向も聞き、議論を進めてきた。地域の意見には鉢呂吉雄衆院議員(道4区)の8区復帰を望む声もあったという。

 逢坂氏を適任とした判断について、総支部の板倉一幸幹事長は「逢坂氏はこれまでに自治体運営に大きな貢献をしてきた。その知識や資質をこの地域でも生かせるだろう」とし、次期総選挙に「勝てる候補」であることを強調。他地域からの移入となることについては「地域の皆さんに受け入れてもらうには苦労もあると思うが、8区の有権者に受け止めてもらえるよう、我々も責任を果たさなくてはならない」とした。

 総支部は21日午前に常任幹事会を開き、同会議の協議過程報告を経て最終確認とし、22日に札幌市内で逢坂氏に出馬を要請する方針。板倉幹事長は「23日には金田氏にも結果を伝え、了解を頂きたいと考えている」と述べた。

 また、同党の小沢一郎代表は23日に札幌入りを予定しており、同日、正式に逢坂氏の8区出馬が発表される見通し。

 逢坂氏は、1959年後志管内ニセコ町出身。北大薬学部卒業。同町職員を経て、94年11月から2005年8月まで町長を務め、全国初のまちづくり基本条例を制定するなど、自治体改革の先駆者として知られる。05年9月の衆院選道比例ブロック単独1位で出馬し、初当選。党副幹事長、党北海道副代表。(今井正一)


◎はこだてまちナビ協議会がオンパクで実証実験
 はこだて観光情報学研究会分科会「はこだてまちナビ協議会」(代表・鈴木恵二公立はこだて未来大学教授)は27日から11月11日まで、第3回はこだて湯の川温泉泊覧会(通称・オンパク)開催に合わせ、観光情報提供システムの実証実験を行う。市内8カ所に設置されたカードリーダーにICカードをかざすと、登録した携帯電話に周辺の見どころ情報や店舗情報などが配信され、確認できる仕組み。モバイル機器を活用した新たな取り組みとして、観光の活性化を図る。

 同協議会は産学連携で4月に発足。国土交通省の支援事業「まちめぐりナビプロジェクト」の一環として、1000万円の助成金を受け準備を進めてきた。日本電気(NEC)が企画段階から参画し、同システム「はこだてまちナビ」を開発した。

 チェックポイントの役割も果たすカードリーダーは、カバのイラストが目印。市内7カ所と市電「らっくる号」内に設置する。周辺の観光情報だけではなく、クイズや次のスポットへの経路情報を提供し、スタンプラリー感覚で周遊を促す。

 参加者の移動経路や訪れた時間帯などの利用状況は、サーバーに情報として蓄積されるため、これまで困難だった動態入り込み客数の把握が可能となる。実験により収集した情報を基に、今後のシステム充実に役立てていく考えだ。

 また、同事業に合わせて、デジタル携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」を使った情報提供や、オンパクイベントの直前予約ができる携帯サイト(http://hakodate.onpaku.com/m/)を立ち上げた。同協議会は「情報を知る手掛かりの少ない観光客にもオンパクに参加してもらえる」と話す。

 実証実験の参加費は無料。受け付けは、インフォメーションセンターの「湯の川観光ホテル」または「湯の川プリンスホテル」の2カ所。ICカードの貸し出しには、ひとまず500円が必要で、カード返却後に払い戻す。またNTTドコモの「おサイフケータイ」機能がある携帯電話でも参加可能。参加者全員に記念品があるほか、5カ所のチェックポイントをめぐりクイズに答えると、水産加工品セットが抽選で当たる。

 詳しくは、はこだてまちナビのホームページ http://www.h-machinavi.net(今井正一)


◎中部高定時制4年の小川さん、生活体験発表全国大会へ
 函館中部高校(古林由則校長)定時制4年の小川舞由加さん(20)が、このほど札幌市で開かれた「第51回道高校定時制通信制生徒生活体験発表大会」(道高校長会定通部会主催)で最優秀賞に輝いた。11月24日に東京で開かれる全国大会出場に向け、「一つ一つの言葉を理解しながらしっかりと話したい」と意気込んでいる。

 全道大会には各地から選抜された12人が出場。小川さんは、9月に函館で開催された渡島地区大会で道大会代表に選ばれた。

 発表のタイトルは「我(わ)が闘い!敵は誰だ?!」。高校を中退して定時制高校に入学した経緯やその時々の気持ち、担任に反発しながらも頑張る大切さを知ったことなどを紹介し、「敵は、何かと理由をつけてさぼり、甘やかすと図に乗るわたし自身。中部定時制は我慢や日々の積み重ね、計画性、目標を定めて挑戦し続けることの大切さを教えてくれた」と述べた。

 地区大会と道大会では制限時間が10分から7分と短くなり、「削るのに苦労した」という。「最初に原稿を書いた時にも、言いたいことがたくさんあってなかなかまとまらなかった」と振り返り、「これまでの生活を改めて見直すことで自分は昔より成長していると感じた」と話す。

 道大会では、発表の内容や熱意あふれる語り口などで総合的に高評価を得た。「とても驚いたけれど、苦労を掛けたお母さんに電話で報告したら、耳がキーンとなるくらい叫びながら喜んでいた」と笑顔を見せた。(小泉まや)


◎全国落語大学開幕/アマチュア落語家などが高座務める
 第17回全国落語大学(実行委主催)が20日、函館市の本町会館(本町31)で始まった。全国から集まったアマチュア落語家などが得意ねたで高座を務め、来場した市民らに笑いと元気を与えた。

 落語大学は函館を拠点に活動する落語家の東家夢助さんを応援する人たちが、日ごろ磨いている芸を発表し合う場。1989年から全国で行われ、函館では12回目の開催となる。

 韮澤憲吉実行委員長が「祭りの要素を持っているがあくまで大学。先生は皆さんで採点は笑いで決まる。あまり笑わず辛い点にならないように」とあいさつし、続いて落語大学長の夢助さんが「皆さんは演者の育ての親。成長ぶりを楽しんでください」と述べた。

 この日は第1部と2部が行われ、北大水産学部の鳳亭媚艶さんや教員、自営業者などさまざま人が登場。創作、古典落語のほか、石川啄木を題材にした講談などが演じられた。

 21日は午前9時半から同会場で第3部が行われる。北見市ではり・きゅう院を営む壱風亭福升さんなどが出演予定。入場料は500円(高校生以下無料)。(山崎純一)