2007年11月2日(金)掲載

◎赤、黄、白…大輪が並ぶ…第70回菊花展
 第70回菊花展(函館菊花会主催)が1日、函館市亀田福祉センター(美原1)講堂で始まった。同会の会員約30人が丹精込めて育てた赤、黄、白などの大輪や、懸崖風流(けんがいふうりゅう)など多彩な表現の盆栽など約500鉢が並んでいる。4日まで。

 菊は大菊、厚物などの種類や、3本仕立て、ドーム仕立てなど23部門に分けられて展示。それぞれ花の大きさ、高さ、葉の美しさ、仕立てのバランスが審査され、部門ごとに入賞者が決められた。全部門の最優秀者に贈られる渡島支庁長賞には同市花園町の川上清美さん(69)が2年連続で輝いた。川上さんは「夏に暑い日が長く、根を傷めるなど苦労した」と振り返る。

 同会の小川隆会長(65)は「花の美しさばかりでなく、育てるのが難しかった気温の中、丁寧に育てた会員の苦労も感じながら楽しんでほしい」と話していた。

 入場無料。開場時間は午前9時から午後5時(4日は正午)まで。(山崎純一)


◎会頭・3副会頭を再任…函館商工会議所
 函館商工会議所は1日、函館国際ホテル(函館市大手町5)で第1回臨時議員総会を開き、8月下旬の常議員会で続投を求めることで同意していた高野洋蔵会頭(79)=道水会長=の再任を正式に決定した。高野氏は副会頭に、エスイーシー社長の沼崎弥太郎氏(78)、魚長食品社長の柳沢勝氏(65)、森川組社長の森川基嗣氏(61)を指名、いずれも留任となった。函館空港ビルデングの会長に就任した泉清治氏(75)は退任し、その後任は選任しなかった。古川雅章専務理事(62)も留任となった。

 高野氏の続投について、沼崎氏は「全国的には景気回復が続いているが、北海道はまだまだ厳しい。こういう時こそ実績と強いリーダーシップが最も必要。高野会頭に無理をかけるのは恐縮だが、地域経済発展のため尽力してほしい」と説明、満場一致で決まった。

 高野氏は「会頭に選任された重責に身の引き締まる思い」とあいさつ。原油・原材料価格の高騰や観光の低迷などを問題視した上で、重点課題として(1)地域間格差の是正(2)中心市街地の活性化(3)観光振興(4)小規模企業への支援―を掲げた。

 特に、(2)に関しては、同会議所が入居する北洋ビルに代わる経済センターの建設を検討していると説明。同ビルの耐震性などの問題点を指摘し、「このままでは、修理費が相当額かかる。建てるからには外からも見え、人が集まりやすい場所でなければならない」とした。

 また、副会頭が減員になったことについては「仕事量が偏ってしまうようであれば、もう1人増やすことも考慮していかなければならない」と説明した。(浜田孝輔)


◎ガソリン146.15円 2.23円高…11月石油製品価格調査
 函館消費者協会(米田イツ会長)は1日、函館、北斗両市内のガソリンスタンド25店を対象に実施した、11月の石油製品価格調査結果をまとめた。フルサービス式給油所におけるホームタンク用の灯油(1リットル当たり)の平均価格は前月比5・14円高の86・05円、レギュラーガソリン(同)は同2・23円高の146・15円と、急激に高騰した昨年8、9月を上回り、近年ではまれにみる高水準に達した。

 灯油の高値は同2円高の90円、安値は同6円高の79円で、レギュラーガソリンの高値は同1円高の150円、安値は前月と同じ137円だった。前年同月との比較では灯油が3・04円高、レギュラーガソリンが12・93円高となった。

 また、セルフ式給油所のレギュラーガソリンの高値が同3円高の141円、安値が同4円高の136円。平均価格は同3・20円高の137・80円と、厳寒期を前に消費者にとっては厳しい状況となっている。

 米田会長は「前月の時点では在庫が余剰気味と聞いていたので、今回の値動きには正直驚いている」とし、「灯油は買い控えや重ね着、ガソリンは小型車への買い替えしか対抗手段はないのでは」と話している。タンクからの灯油抜き取り事件も管外では発生していることから、盗難への注意も呼び掛けている。(浜田孝輔)


◎ニラの販売額8億円突破…町特産野菜「北の華」
 知内町特産野菜のニラの販売額がことし初めて、8億円(10月6日販売時点)を突破した。町ニラ生産組合(石本顕生組合長、73戸)の農家の長年にわたる努力が実った形で、今後も栽培方法の改良を続けて通年出荷を目指すなど、「安心安全でおいしいニラづくり」を掲げて事業の拡大に力を注ぐ。

 知内のニラの商品名は「北の華」。幅広で柔らかく、甘みも強く、全国的に人気を得ているブランド品。

 ニラ栽培は町重内地区で1971年に農家8戸で始めた。73年に重内ニラ組合が6・4トンを初出荷。栽培農家は86年計59戸に広がり、年間販売額1億円を突破して以降、2、3年おきに1億円ずつ額を伸ばしてきた。

 また、寒冷地に対応した品種研究では農業関係機関からアドバイスを受け、消費者が安心して購入できるようにと工夫を重ねてきた。

 1989年からフィルム包装を実施し、2004年にはテープに生産者番号を記している。出荷後の鮮度保持に努め、生産者を明確にすることで消費者との信頼関係を築いてきた。

 ことしは26・7ヘクタールの農地でハウス栽培に取り組んだ。JA新はこだて知内基幹支店によると、ことしのニラの生産量は10月18日現在、約1600トン。

 当初の年度計画は1550トンで、販売額は過去最高だった昨年度の7億6020万円を約6000万円上回り、生産量、販売額ともに好調だ。

 同組合は、成長期の夏場の好天が出荷量を伸ばした要因の一つとし、「消費者があってこその商売」と組合員が日ごろから安全面に配慮し、勉強会を重ねるなど努力した結果が人気の拡大につながったと見ている。

 販売額8億円突破を記念して、9日午後5時から町中央公民館で市場関係者らを招いた祝賀会を開く。(田中陽介)


◎給与明細にも広告募集…市、HPや広報誌に続き
 インターネットのホームページ(HP)や広報誌などへの広告事業を展開している函館市は、新たに職員の給与明細に掲載する広告主を募集している。来年1月から12カ月分で、約6万8400枚の広告入りの給与明細が職員に配られる。1枠16万円以上で2枠を募集。市人事課は「財政難の中で少しでも財源確保を目指したい」と話し、協力を求めている。

 市は昨年度、市民生活のしおりや2007年度版ごみ収集日カレンダー、納税通知書送付用封筒などに広告を掲載し、約350万円の収入を得た。市財政課によると、本年度は対象を広げ、HPのバナー広告を本格化させたほか、新たに「市政はこだて」にも掲載し、当初予算で約1200万円の収入を目指している。

 新たに募集を開始した給与明細広告は、嘱託職員や議員なども含めた職員約4400人分で、賞与と年末調整を含め計15回手渡すことで約6万6000枚、約800人への児童手当の支給明細計3回で約2400枚に掲載される。

 ともに明細の裏面に8・5センチ×8・5センチの枠を2つ用意している。2枠の申し込みも可能だが、続き枠としての使用はできない。政治性や宗教性のあるもの、公序良俗に反する恐れがある内容は掲載できない。

 デザインの見本を11月14日まで市人事課に提出する。応募多数の場合は広告料金の高い順番に採用する。同課のHPに詳細を記している。問い合わせは同課TEL0138・21・3664。 (高柳 謙)