2007年1月22日(月)掲載

◎パンダ姿でゴール! 城戸さん徒歩で日本一周
 着ぐるみに身を包み、徒歩での日本一周に挑戦していた城戸健司さん(39)=北九州市=が21日、ゴール地点のJR函館駅前に到着。全国から詰め掛けた支援者らが見守る中でゴールテープを切り、1年7カ月間の長旅を終えた。

 城戸さんは、以前から日本縦断など徒歩での旅に取り組んでおり、離職をきっかけに自由な時間ができたことから、日本を海岸線沿いに一周する旅を企画した。さまざまな人に喜んでもらえるようにと、趣味で集めていたパンダやウサギなどの着ぐるみを着用。2005年6月中旬に同駅前をスタートし、北は北海道から南は沖縄までの日本全国を徒歩で、文字通り一周した。

 この日は、青森からフェリーで函館入り。旅行中に知り合ったり、旅の様子をつづったインターネットのブログ(日記風サイト)を見た人らが、クマの着ぐるみ姿などで最後の数キロを一緒に歩いた。一行は午後2時ごろ、同駅に到着。「おめでとう」の声と拍手に迎えられた。

 城戸さんが地図から換算した歩行距離は、1万100キロ。「ゴールを親に報告して元気な顔を見せたい」と話しており、今後は就職活動に専念するという。(小泉まや)


◎銭亀沢商工会、3月で解散
 函館市銭亀沢商工会(中浜八郎会長)の臨時総会が21日、湯の川プリンスホテル渚亭(函館市湯川町)で開かれた。函館商工会議所(高野洋蔵会頭)との統合に向け、同商工会を3月31日付で解散することを決めた。4月1日からは「函館商工会議所銭亀沢支所(仮称)」として生まれ変わる予定。

 総会には、同商工会の会員約40人が出席し、解散に関する議案を可決したほか、財産処分の方法などをする清算人に中浜会長を選任。また、資産処分については、敷地132・29平方メートルと延べ床面積172・24平方メートルを有する事務所、事務用機器などの備品を同会議所に寄付することを決めた。

 同商工会は22日にも、同会議所に臨時総会での決定事項を報告。それを受けて、同会議所は26日に予定している臨時議員総会で、統合するに際しての定款変更などについて協議を進める。

 中浜会長は「近年の当地域を取り巻く経済環境は厳しく、会員数の減少や道などからの補助金の大幅な削減などにより、組織の運営やあり方について見直しを迫られてきた。46年間の輝かしい歴史に終止符を打つことに一抹の寂しさを感じるが、これまでと変わらぬ事業を継続しながら、地域における商工業の振興と発展に全力で取り組んでいきたい」と話していた。(浜田孝輔)


◎06年新築着工件数、共同住宅は前年比大幅増
 函館市内で2006年1年間に着工された新築住宅のうち、アパートなどの共同住宅は1048件(1世帯分で1件)で、前年比35・6%(275件)増と大幅な伸びを見せた。着工総数も1981件で、同18・8%(313件)増。しかし、03年以前は年間1500件を超えていた共同住宅は、数年前から飽和状態とされ、空き物件も多いのが現状。下げ止まり感はあるものの、共同住宅市場の回復とみるのは時期尚早のようだ。

 市都市建設部のまとめによると、建て方別で見ると、一戸建ては828件で、同2・5%(21件)減でほぼ横ばい。長屋は同28・3%(59件)増の105件だった。長屋、共同住宅を合わせると、同40・8%(334件)増の1153件となった。

 利用形態別では、貸し家1071件で、同51・1%(362件)増。持ち家は519件で、同3・7%(20件)減。分譲住宅は同6・6%(27件)減の384件とほぼ前年並みで推移。公務員住宅などの給与住宅7件だった。

 日本銀行函館支店は「金利の上昇や消費税増税を見越して、大手の仲介業者が働きかけ、地主も土地を有効活用しようと動いた」と指摘。市内は、郊外の農地を中心に土地の供給面では他地域より恵まれているという。

 しかし、「立地が良く、セキュリティー面など付加価値のある物件は埋まっているが、空き物件も多いのが現状。先行きにはプラス、マイナス両面がある」(同支店)という。人口増は見込めず、市場もそれほど大きくない函館で、古い物件の淘汰(とうた)が進み、需給バランスがどのように推移するかが焦点とみられている。(今井正一)


◎函館七飯スキー場、家族連れらでにぎわう
 【七飯】道南のスキーシーズンがようやく本格化した。主なスキー場では積雪が50センチ以上に達し、ゲレンデコンディションも良好。21日は好天に恵まれ、訪れた愛好者や家族連れが心地良い滑りを楽しんだ。

 このうち、七飯町東大沼の函館七飯スキー場では、同日から8コースすべてが滑走可能となった。小学生以下に対しリフトと6人乗りゴンドラの無料サービスを行うとあって、家族連れが大勢来場し、ゲレンデは活気づいた。

 正午過ぎには2000台収容可能の駐車場が一時、満車状態に。ゴンドラ乗り場には絶えず長い列ができ、「昨年12月15日のオープン以来最高の来場者数です」と同スキー場。

 ゲレンデからは駒ケ岳がくっきりと映え、訪れた人たちは、壮快な景色を視界に入れながらスキーやスノーボードを満喫していた。町内から来た30代の男性は「今季初めてスキー場に来ました。天気も良くて気持ち良かった」と話していた。(鈴木 潤)


◎女声合唱団「虹彩」が10月に東京女声合唱団とジョイントコンサート
 函館市の女声合唱団「虹彩」(にじいろ)は10月14日、旧函館区公会堂(元町11)で、東京女声合唱団とジョイントコンサートを開く。現在団員は譜読みなどをし、当日に発表する曲を選ぶ準備を進めている。虹彩の宮崎敏代表(63)は「歴史ある東京の合唱団とともにステージに立てる機会。一緒に歌いませんか」と団員の募集を呼びかけている。

 虹彩は1988年、市内の女性有志が集まり発足。現在の団員は40―70代の25人。函館合唱連盟顧問を務める宮崎代表の指導を受け、市内のホテルでサロンコンサートを開いたり、全日本おかあさんコーラス大会に出場するなど活躍している。

 東京女声合唱団は通称「東女」と呼ばれ、82年、指揮者の故関屋晋さんが立ち上げた。現在の団員は40―70代の30人。関屋さんに師事した指揮者の安達陽一さん(36)が指導している。昨年は北イタリアの4都市を訪れるなど、世界各地に演奏旅行に出かけるなどし、研さんを積んでいる。

 両団の親交は2005年、宮崎代表が京都で開かれた「世界合唱シンポジウム」に参加した際、安達さんと知り合ったことがきっかけ。東女は06年7月、市芸術ホールで開かれた「新しい函館のうたを歌う合唱の夕べ」に参加。函館を気に入った団員に宮崎さんが虹彩との共演を話したところ快諾を得て、公演が決まった。

 東女の古瀬泰子さん(69)は「団にとって函館は第2のふるさとのように感じている。旧公会堂を見学したが、とてもすてき。観光客も歌を聞いてもらえれば」と話す。現在、函館出身の作曲家、廣瀬量平さんに曲の制作を依頼しているという。

 虹彩は08年に結成20年を迎える。宮崎代表は「今回の公演で節目に向けての弾みをつけたい」と話す。団員の立野育子さん(70)は「共演できることに驚いた。実力ある団から刺激を受けてみたい」と意気込みを語る。

 コンサートの内容はこれから話し合う。現在のところ、両団が発表し合った後、共演する予定で、合同練習は前日のみという。宮崎代表は「女声合唱は幅広いジャンルの曲を歌えるのが魅力。この機会に合唱に取り組む人が増えてくれれば」と期待している。

 団の会費は月3000円。練習は毎週土曜日、はこだて音楽鑑賞協会(高盛町22)で行う。問い合わせは宮崎代表TEL0138・53・5294まで。(山崎純一)