2007年1月3日(水)掲載

◎函館八幡宮で騎馬参拝/ドサンコ馬 134段一気
 函館市谷地頭町の函館八幡宮(中島敏幸宮司)で2日、境内に続く134段の石段をドサンコ馬が一気に駆け上がる「騎馬参拝」が行われた。5頭のドサンコ馬がひづめの音を響かせながら急こう配の石段を登りきると、初詣でに訪れた参拝者は大きな拍手を送っていた。

 騎馬参拝は、同市東山の「函館どさんこファーム」(池田茂代表)がホーストレッキングの安全を祈願するため、1998年から実施。ことしも会員が3―15歳のドサンコ馬に乗り、正午にスタート。

 昨年までは、ウエスタン風の衣装で騎乗していたが、ことしは会員が出場している「どさんこフェスタin函館」の流鏑馬(やぶさめ)競技で使用している装束で登場。弓を片手に持って登る姿に、いつも以上の歓声が送られた。

 拝殿前で会員がドサンコ馬とともにおはらいを受けた後、ことし1年の安全を祈願。神職から「自分たちのペースで1年を頑張ってください」と激励を受けた。

 参拝後には、子供たちを馬に乗せるサービスも行われた。泣き出す子もいたが、ほとんどの子が笑顔。順番に乗馬を楽しむ姿で境内はにぎわっていた。(山崎純一)


◎過去最大級の米豪華客船 5月7日に港町ふ頭入港
 米国の客船運航会社「ホーランド・アメリカ・ライン(HAL)」が所有する豪華客船「スタテンダム」(オランダ船籍、5万5451トン、定員1258人)が5月7日、函館港に初入港する。白を基調とする客船が多い中、HAL社の客船は白と濃紺のツートンカラーが特徴。函館に寄港実績のある客船の中では、郵船クルーズの「飛鳥II」(5万142トン)を上回り、過去最大となる。

 市港湾空港部によると、同社の函館寄港は今回が初めて。函館地区クルーズ振興協議会などが05年12月に、同社の運航計画決定責任者を招請した際、スタテンダムの寄港予定が明らかになっていたが、日時等は決まっていなかった。同船は、全長219・5メートル、全幅30・8メートルで、オランダ・ロッテルダムが母港。天井が開閉するプールやテニスコートなど、豪華な設備を備えている。

 予定では、5月7日の午前7時に入港し、港町ふ頭に接岸し、午後5時に出港する。市では入出港時のセレモニーや、乗客向けの日本文化体験など歓迎の催しを検討しているほか、市民向けの船内見学会を交渉中という。

 函館港の2006年度客船寄港実績は、3月25日に入港を予定している飛鳥IIを含め、延べ18隻で道内1位。飛鳥IIが就航1年目ということのほか、天候などの要因で寄港地を函館に変更したケースが2件あり、寄港数が増えた。豊富な観光資源や地道なポートセールスも高く評価されているという。

 07年度の寄港数は減る見込みだが、スタテンダムのほか、飛鳥IIが3回、セブンシーズマリナー(4万8075トン)など延べ10隻が決定している。今後、チャータークルーズの寄港経路によっては、増えることも予想される。同部管理課では「今後も、セレモニーの充実など検討していきたい」と話している。(今井正一)


◎新春親子書き初大会/伸び伸びと紙いっぱい
 第10回函館新聞社「新春親子書初め大会」(函館新聞社、実行委員会主催)が2日、函館市港町1の函館新聞社ホールで開かれた。参加した子どもたちは紙いっぱいに力強く伸びやかな字を書き、気持ちを新たにしていた。

 函館市内・近郊の幼児から高校生まで25人とその親が参加。縦68センチ×横35センチの画仙紙に精神を集中し、思い思いの自信作をしたためた。初めに書道家の高村欄月さんが模範揮ごう。石川啄木が新年に祝ったという縁起のよい短歌を、書で豪快に披露した。

 語句は自由。参加者は「亥年」「七草」「はる」など、正月にちなんだ文字を選び、一筆一筆丁寧に筆を運び、満足のいく作品を仕上げた。「いい字だね」「よく頑張った」などと指導者や親からほめられると、子どもたちは満面に笑みを浮かべていた。

 初めて親子で参加した市内東山、渡辺健一朗君(11)は「平和」、万由美さん(39)は「光照」と清書。「気持ちよく書けました」「親子で共通のことができるのはうれしい」と話していた。

 安保勝順(よしのぶ)実行委員長は「例年に増して、いい雰囲気で筆を走らせていました。どの作品も力作ですね」と目を細めていた。

 全作品は、同日から21日まで同社1階ギャラリーに展示するほか、本紙紙面でも紹介する。(田中陽介)


◎道警函本 昨年の交通事故死者29人/過去3番目に少なく
 道警函館方面本部は2日、昨年1年間の交通事故発生状況をまとめた。死者数は29人で、統計が残る1947年以降最少だった一昨年を6人上回ったが、49年の26人に次いで過去3番目に少なく、全道5方面では最も少なかった。死亡交通事故の発生場所、形態別などでは、国道など主要幹線道路での車両相互、単独事故が目立った。一方で、高齢者の事故は歩行者、自転車とも約半減するなど減少傾向にある。同本部交通課は「ことしも特に高齢運転者、歩行者、自転車の事故減少に向けた取り組みを強化し、死亡交通事故の減少傾向を続けたい」としている。

 発生件数は2269件で前年を41件、負傷者数は2842人で前年を176人それぞれ下回った。月別の死者数は10月と12月が5人で最も多く、特に12月は前年同月より4人増え、死亡した全員が65歳以上のお年寄りだった。

 死亡交通事故の発生を内訳でみると、道路別では、国道が23人で前年を13人上回り、全体の約8割を占めた。特に国道5号は昨年より5人多い8人に達した。事故類型別では、正面衝突が前年より5人増えて10人と最多で、次ぐ車両単独も2人増の8人と、車両の重大事故が目立った。

 第1当事者の年齢別では、65歳以上の高齢ドライバーが前年より1人多い6人で、全体の2割を占めた。一方、25歳未満の若年運転者は、前年比2人減の5人だった。高齢者の歩行中または自転車乗車中の事故死者は4人で、前年の9人を大きく下回った。

 一方、自動車乗車中の死者19人のうち、シートベルトを着用していなかった人は10人で前年より3人多く、全体の半数以上を占めた。このうち、7人はシートベルトを着用していれば助かった可能性が高いといい、全道でもシートベルト着用率が最も低い函館・道南の課題が、あらためて浮き彫りとなった。


◎グルメシティが各店で初売り
 ダイエーグループのスーパーマーケット、グルメシティ北海道(松山勝宏社長)は1日、商号変更後、初めての新年を迎え、各店で初売りを行った。正月恒例の福袋をはじめ、お年玉を手にした子どもたちが早速、テレビゲームなどのおもちゃを買い求めていた。

 同社は昨年3月、新たなブランドの浸透や構築などを目指して、商号名やロゴマークを一新。元日の初売りは、函館市内を中心に展開する店舗17店舗のうち、2日の五稜郭店(函館市本町)を除く全店で実施した。

 湯川店(同市湯川町3、竹内敏之店長)は、午前10時に開店。買い物客に、大阪の今宮戎(えびす)神社で祈とうした「ご縁キーホルダー」を無料で配り、手にした人はことし1年間の安全・無事に願いを込めた。

 呼び物のひとつの福袋は衣料品が中心で、ミカンの詰め放題といった企画も。また、じゃんけんやビンゴなどのゲームには運試しをしようと、多くの家族連れらが詰め掛け、景品獲得を目指して歓声を上げていた。(浜田孝輔)