2007年3月11日(日)掲載

◎各国の料理楽しむ…ポットラックパーティー
 函館日本語教育研究会(田中慶子会長)によるポットラックパーティーが10日夜、函館市松陰町の函館YWCAで開かれた。毎月2回、同市千代台町の市青年センターで開かれる「日本語サロン」を利用するアメリカやマレーシア、オランダなどの学生や社会人のほか、同研究会員や市民の計約70人が参加。それぞれが持ち寄った各国の料理を楽しみながら親ぼくを深めた。

 日本語サロンは、同研究会がボランティアで開催。外国人に日本語を教えたり、書道や華道などで日本の文化を伝えたりしている。パーティーはサロンの行事として、毎年2回開いている。

 テーブルには各国の家庭料理やデザート、飲み物がずらりと並んだ。日本そばやニンジンなどをピーナッツオイルであえた料理など、オリジナル色も豊か。参加者は「とてもいい雰囲気で楽しい」「珍しい料理だね」「日本食の名前を覚えるよい機会」などと会話も弾んでいた。

 ゲームで盛り上がった後、全員で合唱して締めくくった。(山崎純一)


◎9割超「問題」高い危機意識…小子化に関する道民意識調査
 道は「少子化に関する道民意識・ニーズ調査」の結果をまとめた。少子化について「問題である」と考えている人が90%を超すなど危機意識が高まっている一方、「育児休業がとりにくい」など現実における仕事と子育ての両立の難しさを指摘する割合が多く、支援制度の早急な改善の必要性が浮き彫りになった。道はこの結果を少子化対策への取り組みに生かしていく。

 昨年10月に行われた「道民意識調査」の一つで、満20歳以上の男女2500人を対象に6つの問いを設けた。

 「少子化が進むことや少子化について問題だと思うか」では、「非常に問題」が62・5%、「多少問題」が29・3%と合わせて91・8%が問題としており、少子化への意識の高まりがはっきり示されている。

 「あなたの地域には子どものことを気にかけてくれる人が多いと思うか」では、「とてもそう思う」4・4%、「あまりそう思わない」38・9%が合わせて43・3%に対し、「あまり思わない」43・9%、「全く思わない」5・3%が計49・2%で、地域での協力態勢が整っていないとする回答が目立つ。

 「あなたの地域は安心して子どもを育てられる環境か」では、「とてもそう思う」4・9%、「そう思う」48・8%で、「あまり思わない」36・4%、「全く思わない」4・0%を辛うじてて上回った。

 「交通事故や犯罪に巻き込まれそうになったことがあるか」では、「ある」が41・6%、「ない」が56・9%と、都市部を中心に生活環境に危険を感じている人が4割に上った。

 「仕事と子育てを両立するための問題」では、「育児休業がとりにくい職場環境」が42・5%、「育児休業など職場の支援制度が不十分」40・7%、「職場への復帰や再就職が困難」40・5%が上位を占め、仕事が育児の障害になっている実情が示された。

 「子育てで不安に思うこと」では、「子育てにかかる費用」が52・0%とトップで、景気回復が遅れている北海道の現状を象徴。以下「子ども同士の付き合い」37・7%、「子どもの健康」37・3%、「子育てと仕事の両立」25・4%、「子どもとの接し方」25・4%と多種多様な悩みが続いている。


◎特定高齢者の把握進まず…06年度介護予防事業費
 介護予防事業費を2723万円減額する2006年度の介護保険事業特別会計補正予算案が、開会中の第1回函館市議会定例会に提案されている。介護保険制度改正に伴い本年度から導入された事業で、対象となる高齢者の選定基準が4月から見直される。

 同事業では介護予防を目的に、要支援・要介護になる恐れの高い65歳以上の特定高齢者に運動器や口腔(こうくう)機能の訓練、栄養指導のプログラムを受けてもらう。

 06年度当初予算では2768万円を計上し、特定高齢者は高齢者人口の4%に当たる2830人を見込み、このうち1300人が参加すると推計した。しかし、昨年12月末現在、特定高齢者に該当するのは8人で、まだプログラムを受けていない。

 事業費は主にプログラムを実施する事業者への委託料だが、実績がないため、当初予算のほぼ全額を減額補正することにした。

 特定高齢者の介護予防ケアプラン(介護サービス計画)作成費などを含む地域包括支援センター運営事業費3357万円も減額補正予算案に盛り込まれた。

 特定高齢者は保健所が健診と併せて行う、運動・口腔機能や栄養状態などを評価する基本チェックリストで抽出。ケアマネジメント業務を担う地域包括支援センターが最終判断する。

 同保健所によると、国が定める基本チェックリストの基準が厳しく、全国的にも特定高齢者の把握は進んでいないという。

 9日の市議会民生常任委員会(小谷野千代子委員長)でも取り上げられ、高橋佳大氏(共産党)が大幅な減額補正の理由を質問。

 市立函館保健所は「要介護になる恐れの高い65歳以上の特定高齢者を選定する国の基準が高いため、該当者が少なく事業実施に至らなかった。新年度以降は計画通りに進めたい」と説明し、理解を求めた。(宮木佳奈美)


◎新幹線早期開業を要望…公明党副代表らへ期成会
 公明党の井上義久副代表と渡辺孝男参院議員に対する、北海道新幹線の建設促進や地元企業の工事参入に関する要望会が10日夜、函館市湯川町の竹葉新葉亭で開かれた。

 道新幹線建設促進道南地方期成会の高野洋蔵会長(函館商工会議所会頭)が代表し(1)新青森―新函館間の早期開業(2)新函館―札幌間の全線フル規格での早期完成(3)新函館―札幌間の駅部調査実施(4)建設財源の確保と地域負担に対する財源措置の充実(5)建設工事にかかる地元企業の参入機会の確保・拡大―を要望した。

 井上副代表は「地元の熱意をいたく感じる。新函館の2015年の開業予定が1年でも早まるよう努め、できる限り地元の財政負担が軽減されるよう取り組んでいきたい」と述べた。

 意見交換では井上博司函館市長が、道新幹線とともに、新駅と函館空港を結ぶ新外環状道路や道縦貫自動車道など、道路交通ネットワークの整備促進についても要請。

 北斗市の海老沢順三市長は、新駅周辺の土地区画整理事業に対応できる職員がいないことから、函館市に職員派遣を要請し快諾を受けたことを報告し、井上市長に謝辞を述べるとともに、地域が連携して新幹線開業に向けた取り組みをしていることを伝えた。

 要望団体は期成会と、道新幹線建設関連函館地区協議会(高野会長)、道新幹線道南利活用推進協議会(宮崎高志会長)。沿線自治体の首長や商工会会長らが出席した。(高柳 謙)


◎市内・近郊の大型スーパーや洋菓子専門店などでホワイトデー商戦
 14日はホワイトデー。函館市内・近郊の大型スーパーや洋菓子専門店などは、バレンタインデーでもらったチョコレートのお返しを買い求める男性陣でにぎわっている。専用売り場が設けられ、青やピンク色のハート型の飾りが施され、喜ばれる品を見つけようと、熱心に品定めをしている。

 同市美原1の長崎屋函館店では、2月19日から、クッキーやマシュマロなど、ホワイトデー定番の菓子類をそろえる専用コーナーを地下食品売り場近くに設置。昨年から、道内や地元の菓子を前面に売り出していて、ことしも好評という。内田雅敏食品次長は「夫婦や家族で訪れる人が多い。会社などからもらったお返しプレゼントは、女性からアドバイスを受けて選ぶ男性が多い」と話す。

 北斗市七重浜4のダイエー上磯店は、1日から菓子類をそろえたコーナーを正面入り口付近に設けた。グロサリー課の橋田孝課長代行は「クッキーなどの定番を買う男性客が多い。特にアニメーションのキャラクターをあしらった商品が人気」。昨年10月に店内を改装し、若い人の利用が増えたことで、専用売り場での売り上げは昨年の1・5倍ほどという。

 従来の市販品と差をつけようと、菓子に美容の効果を取り入れた商品を売り出すのは、函館市万代町3の洋菓子専門店ウィンド・ミル。真っ白なロールケーキで、生地にコラーゲンが練り込まれている「美白」(びはく)(600円)は、美肌効果が期待できると人気。普段は女性客でにぎわうが、この時期だけは様子が一変する。若杉誠士副社長は「女性は前もって味見をするなど商品選びに念入りだが、男性は直前に自分の予算に合わせて買っていく人が多い」と語る。

 各店とも、500―1000円前後の商品が主力。商戦のピークは10日から13日と予想している。(田中陽介)


◎落ち着いた対処必要…ネット安全教室
 情報セキュリティーに関する基礎知識を学ぶ「インターネット安全教室」が10日、公立はこだて未来大大講義室で開かれた。市民ら約70人が参加し、インターネットトラブルの対処方法に耳を傾けた。

 経済産業省とNPO法人(特定非営利活動法人)日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)の主催。情報セキュリティー普及啓発活動の一環として、2003年から全国各地で開いていて、函館では初めて。

 JNSAの渡部章さんが、偽メールを送り付けて個人情報を聞き出す「フィッシング詐欺」をはじめ、ウイルス感染や脅しメールなどの概要を紹介し、対処方法を解説した。「正確な連絡先を把握することや、落ち着いた対処が必要。そのため、一人ひとりの知識が大切で、ルール、マナーを守ってパソコンや携帯電話を利用してほしい」と呼びかけた。

 道警函館方面本部生活安全課の下出俊一郎統括官が、インターネットを悪用した「サイバー犯罪」の現状と出会い系サイトやメール・ブログの危険性を説いた。

 娘と参加した同市神山の伊藤恵子さん(45)は「子どもが携帯電話を使っているので、被害に遭った時のために親が事前に知識を持つことも大切」と話していた。(工藤康行)