2007年3月29日(木)掲載

◎函館公園こどもの国オープン
 函館市青柳町17の函館公園内の遊園地「こどものくに」が28日、オープンした。午前10時の開門と同時に、家族連れらが観覧車や空中を勢いよく回るブランコなどの遊具に乗り込み、子どもたちのはしゃぎ声が響いた。

 昨年11月27日から冬期休業に入っていた。3月上旬から営業再開に向けて遊具の点検、整備などを始め、例年と同時期の営業開始となった。

 観覧車は国内で稼働する最古の現役遊具。直径10メートル、高さ12メートルで、ゆっくりと動き、利用者を楽しませていた。観覧車の下付近をレールで走る新幹線も人気で、花のトンネルを抜けると子どもは笑顔で保護者らに手を振っていた。

 札幌に住む孫2人と一緒に訪れた同市駒場町の坂上明子さん(65)は「孫が春休みなので一緒に遊びに来ました。2人とも喜んでいます」。孫のありささん(7)とあゆりさん(6)は「ブランコ(スカイチェアー)は思っていたより迫力があった。少し怖かったけれど楽しい」とご機嫌だった。

 開園時間は午前10時から午後5時まで。営業期間は11月末まで。(田中陽介)


◎道議選あす告示
 熱い戦いが展開されている道知事選(22日告示)に続き、道議選が30日、告示される。道南では函館市区(定数6)に9人、渡島支庁区(同3)に4人、新設される北斗市区(同1)に2人、桧山支庁区(同1)に2人が立候補を予定しており、いずれも激しい選挙戦が予想される。道議選の結果は、統一地方選後半の市町長・議員選挙にも大きな影響を及ぼすとみられ、有権者の関心も高まっている。道議選の投開票は、知事選と同じ4月8日。

 ◇函館市区◇

 川尻秀之氏(61)=自民現・4期、平出陽子氏(58)=民主現・4期、斉藤博氏(55)=民主現・2期、横山信一氏(47)=公明現・1期、高橋亨氏(53)=民主現・1期、前川一夫氏(59)=共産現・1期、畠山博氏(62)=無所属元・4期、大日向豊吉氏(57)=無所属新、佐々木俊雄氏(56)=自民新=の9氏による激戦。

 昨年の補選に完敗し1議席しか確保できなかった自民は、現職の川尻氏と前渡島支庁副支庁長で新人の佐々木氏を公認。追加で元職の畠山氏を推薦候補とし、3議席奪回に全力を注ぐ。しかし保守系候補として元市議の大日向氏も名乗りを挙げており、前回選挙同様、票の分散が心配される。

 民主は平出氏、斉藤氏、高橋氏の3議席死守に躍起となっている。前回選挙では組織票がうまく配分されて完勝したが、ますます比率が高まっている無党派層による浮動票を、各候補がいかに上乗せできるかが大きな課題。今後の票の掘り起こしがかぎを握る。

 公明は、前回トップ当選の横山氏が強固な支持基盤で2選を目指す。共産の前川氏は、前回選挙と補選で確保し続けた議席を一丸で守り抜く。

 ◇北斗市区◇

 長尾信秀氏(61)=民主現・1期、長谷秀之氏(48)=自民現・1期=の一騎打ち。

 ともに2005年の渡島支庁区補選で当選した。大野地区を地盤とする元旧大野町議会議長の長尾氏は、市内全域を精力的に回り、組織力を生かした票固めを展開。前上磯町議の長谷氏は大票田である七重浜・追分地区の浮動票獲得に力を入れる。補選で苦戦した大野地区での票の掘り起こしも課題だ。

 ◇渡島支庁区◇

 川村正氏(66)=自民現・4期、岡田俊之氏(67)=民主現・2期、石田広紀氏(58)=自民新、冨原亮氏(34)=無所属新=の争い。

 渡島西部が地盤の川村氏、渡島北部が地盤の岡田氏の現職2人が知名度と実績からリード。しかし、前七飯町職員の石田氏、前同町議の冨原氏が大票田で激しい争いを繰り広げていて、混戦が予想される。

 ◇桧山支庁区◇

 福原賢孝氏(58)無所属現・1期、佐々木俊司氏(41)=自民新=の一騎打ち。

 福原氏は民主党と新党大地の推薦も得て2選出馬。道知事選との連動で議席の死守を目指す。佐々木氏は候補者選考が難航した自民党が2月末に擁立。公認で初当選を目指す。短期決戦の同党は保守層の結集を図り、議席奪還を狙う。


◎07年度渡島・桧山入学予定者、小学校は前年並み、中学は減少傾向
 2007年度の渡島・桧山の小学校入学予定者は、渡島が3531人(1月末現在)、桧山が365人(2月末現在)で、前年度に比べそれぞれ2人、3人少ないが、ほぼ前年度並みであることが、各市町教委のまとめで分かった。中学校入学予定者は、渡島が3786人(前年度比60人減)、桧山が388人(同44人減)と低減傾向が続いており、少子化が確実に進んでいることをうかがわせる。

 渡島管内の新入学児童が前年度比減となったのは、北斗市(12人減、495人)、松前町(37人減、51人)、知内町(8人減、42人)、七飯町(6人減、256人)、鹿部町(10人減、33人)、長万部町(7人減、45人)の1市5町。新中学入学生徒は、北斗市(37人減、513人)、八雲町(33人減、176人)など1市6町で減少したが函館市、福島町、木古内町では、新入学児童、新中学生とも微増だった。

 渡島管内は新年度、八雲栄浜小と八雲落部小を統廃合。新入生がゼロだった森石谷小は休校となり、小学校112校、中学校51校となる。

 一方、桧山管内では新入学児童が前年度比減だったのは上ノ国町(6人減、48人)、乙部町(6人減、33人)、奥尻町(14人減、24人)の3町。新中学入学生徒も、江差町(28人減、71人)、乙部町(16人減、36人)など5町で減少。せたな、今金両町は、小中学校ともに前年度を上回った。

 桧山管内では新年度、江差日明小と江差水堀小、江差朝日小を統合し江差北小を新設するほか、今金花石小、今金八束小、今金金原小、今金小を今金小に統廃合。厚沢部清水小中を閉校するなど、大規模な再編整備を実施する。新年度を迎えるのは小学校35校、中学校13校で、2校が休校する。(笠原郁実)


◎「クリーンおしま」機械故障で可燃ごみの一部埋め立て処分
 【北斗】渡島管内の1市9町で構成する渡島廃棄物処理広域連合(連合長・海老沢順三北斗市長)が運営するごみ焼却施設「クリーンおしま」(北斗市館野)の機械の一部が故障し、同市と七飯町から排出される可燃ごみの一部が27日から埋め立て処分されていることが分かった。機械の故障が原因で可燃ごみを埋め立て処分するのは昨年11月以来で、本年度2回目。

 冷却用配水管の一部から水漏れしているのが25日に見つかり、2炉あるうちの1炉の運転を停止。28日現在、高温になっている機械の冷却中で、29日午後以降に点検を開始できる見込み。原因は不明。

 同施設は本年度、故障が原因の運転停止が度重なり、既に大量の可燃ごみを保管している。このため同連合は、昨年11月にも合わせて約1400トンの可燃ごみを埋め立て処分した北斗市と七飯町に処理を依頼。北斗市は27日から31日までの5日間に市内から排出されるすべての可燃ごみと粗大ごみを、七飯町は28日に収集する粗大ごみを埋め立てることで合意した。

 埋め立てられる量は、同市約250トン、同町7―8トンとみられる。復旧は4月上旬の見込み。(小泉まや)


◎亀田港児童館、開館記念式典
 函館市港、追分の両児童館を統合して新築した亀田港児童館(亀田港町42)の開館記念式典が28日、同児童館で開かれた。井上博司市長や地元の町会関係者、港、万年橋小の児童らがテープカットを行い、完成を祝った。4月2日から利用を開始する。

 式典には地元の住民や小中学生を含め約130人が参加。井上市長は「友達の輪を広げ、大切に使ってほしい」と話した。児童を代表し、春から港小6年の佐藤健志郎君が「たくさん遊び、友達や地域の皆さんとの仲を深めたい」とお礼の言葉を述べた。続いて施設見学やもちつきを行い、参加者にお汁粉が振る舞われた。

 同児童館は鉄骨造りの平屋で、延べ床面積475・9平方メートル。総工費は1億5000万円。港、追分児童館の施設が老朽化したため統合し、港、万年橋小校区の子どもたちが利用しやすい中間地点に移転した。

 集会室や図書室、バスケットボール用のコートを備え、スポーツ教室の開催に対応した遊戯室を整備。パソコンや工作用道具を設置し、中高生の自主的な活動に使用できる創作活動室、地域の高齢者らに昔の遊びを教わるなどの異年代交流を目的とした地域交流スペースがある。

 学童保育所が使用できる児童クラブ室もあり、新年度は利用の予定がないため、市福祉部は母親同士の交流の場にするなど子育て支援事業での活用を検討している。

 館長は前本町児童館長の南條弘道さん(63)が就く。南條さんは「子どもたちのよりどころになれるよう地域の協力を得て魅力ある活動で期待に応えたい」と話していた。(宮木佳奈美)


◎道中小企業家同友会函館支部・合同入社式
 道中小企業家同友会函館支部(金子隆支部長)の会員企業に入社予定の新入社員を対象にした、合同入社式が28日、湯の川観光ホテル(函館市湯川町)で開かれた。緊張した面持ちで参加した新入社員は、経営者や先輩社員らに見守られる中、社会人としての第一歩をしるした。

 1985年から毎年開催。23回目のことしは、会員企業約400社のうち17社(前年比1社増)から、男性14人、女性17人の計31人(同22人減)が式に臨んだ。

 金子支部長は「仕事は慣れることと、好きになることが重要。採用した経営者の期待に応える、努力と成果を見せてほしい」とあいさつ。また、パチンコ業「鳥海」に入社5年目の下山めぐみさん(25)が「失敗を恐れず、多くの人からいろいろなことを学び、自分の力にしてほしい」と激励した。

 新入社員を代表し、共和電気工業に入社する佐藤聖さん(18)が「1日でも早く一人前になれるよう、社会人としての自覚を持って、会社、社会のために一生懸命努力します」と決意を述べた。

 その後、先輩社員を交え、「新社会人の夢と不安を先輩にぶつけてみよう―働くとはどういうことか―」をテーマに懇談会を実施。また、マナーインストラクターの渡辺美晴さんを講師に招いての研修会では、あいさつや電話応対などについて知識を深めた。(浜田孝輔)