2007年4月26日(木)掲載

◎函館バス、28日から特急バス「松前さくら号」運行開始
 函館バス(函館市高盛町10、寺坂伊佐夫社長)は28日から、函館―松前間の特急バス「松前さくら号」の運行を開始する。5月13日まで11日間の運行を予定している。

 運行路線は、バスセンター発着で、函館駅前、五稜郭、亀田支所前、上磯駅前通、木古内駅前などの停留所を経由する。行きはバスセンターを午前7時52分、帰りは松前を午後2時半に出発する。

 オプションとして、松前公園近くの旅館やレストランでの食事メニューがあり、「松前海苔(のり)だんだん」が1050円、「夏もり」が700円。車中で注文を受け付ける。また、松前藩屋敷や松前城を見学する人には、割引券を進呈する。

 往復の運賃は、乗降車地が函館から上磯駅前通までが大人3420円、小学生1720円。木古内駅前は、大人2440円、小学生1220円。函館駅前案内所や車内などで販売するバスカードを利用した場合、大人3420円が3000円となる。

 運行日は、28日―5月6日、12、13日。事前予約は不要。同社は3、4日がピークと予想しており、増車して対応する。問い合わせは、同社TEL0138・51・3137。 (浜田孝輔)


◎サクラ開花予想/函館は29日、江差は30日
 札幌管区気象台は25日、北海道地方のサクラの開花予想の第3回を発表した。函館の開花は、前回発表(18日)と同じで、平年より4日、昨年より8日早い29日。江差は、平年より3日、昨年より7日早い30日と予想。江差は、前回発表した時の予想気温より、実際は高めに推移したため、予想は1日早く修正された。

 函館は五稜郭公園、江差は東山町にある、それぞれソメイヨシノを標本木として開花や満開を予想する。開花は、標本木の花が5―6輪咲いた状態。道内13カ所の観測地点で、開花予想が平年より早いとされるのは、道南と室蘭のみ。そのほかの地域はすべて平年並みとなっている。 (山崎純一)


◎戸井地区瀬田来町で地蔵講祭
 函館市瀬田来町(戸井地区)で毎年恒例の「地蔵講祭」が25日、瀬田来会館で行われ、同町の地蔵堂に納めらた約30体の地蔵を祭壇に並べて供養した。

 同町で少なくとも50年以上続き、僧侶以外、参加するのは女性だけ。同町を2地区に分け、1年ごとの輪番制で主婦らが祭壇や供え物などを準備。当番でない地区の女性を招いて一緒にお参りし、手料理を楽しむ習わしだ。

 この日は約60人が出席。広福寺(小安町)の住職の読経で、地蔵だけでなく、先祖、戦没者供養も行った。続いて数人が直径約3メートルの大きな数珠に付いている白い房を順番に回し、体に当て健康を祈った。館山千枝子さん(76)は「前掛けを手縫いして着せた。供養されてお地蔵さんもきっと喜んでいると思う」と目を細めていた。

 地蔵堂は同会館裏の墓地の一角にあり、地蔵は子どもが生まれる前または幼いうちに亡くなったとき、病気や災難を肩代わりしてもらうためにまつるという。ただ地蔵講に関する記録は残っておらず、始まった時期など詳細は不明。

 戸井地区では同町のほか、汐首、釜谷、原木各町にも地蔵堂があるが、地蔵講が行われるのは同町と汐首町の2カ所。

 戸井支所は「青森県に地蔵講の習俗があり、交流が深い戸井地区に渡ってきたとも考えられる」としている。 (宮木佳奈美)


◎函館市女性会議総会、共同参画推進へ努力
 函館市女性会議(富樫絹子会長)の2007年度総会が25日、市民会館小ホールで開かれた。本年度の活動目標として▽女性の自主性を高め、男女共同参画社会実現の推進に努める▽組織の充実と他団体との連携に努める―などを決め、会員団体が連携しながらまちづくり活動を進めていく方針を確認した。

 同会議は女性の地位向上などを目的に1986年に発足。市内の9女性団体で組織し、昨年度は函館日ノ浜女性会、どうなん「学び」サポートセンター椴法華支部、函館の環境を考える会の3団体が入会した。

 富樫会長が「構成団体の会員のレベルが高く、連帯より個を大事にする傾向が見られるが、個は連帯してこそ輝く。各種事業を連帯して進め、女性市民のレベルアップに結び付けたい」とあいさつした。

 昨年度の事業報告と決算報告を承認し、本年度の活動目標や事業計画、予算を承認した。富樫会長(市国内研修生交流会)以外の役員が交代し、副会長に三上哲子さん(函館家庭生活カウンセラークラブ)と渡辺鯉子さん(市民生児童委員連合会)が就任した。

 総会後、1日にオープンした市地域交流まちづくりセンター(末広町4)の丸藤競センター長が講演。市民活動や情報発信の拠点である同センターの概要や機能を説明し、利用を呼び掛けた。(高柳 謙)


◎市総合計画審議会、新市融和と自治体連携を
 函館市総合計画審議会(奥平忠志会長、委員30人)の第2回全体会議が25日、市内のホテルで開かれ、本年度から10カ年の市総合計画素案に対する答申を決めた。谷口利夫副会長は「合併4地域と旧市域の融和・発展、函館と近隣自治体との連携強化を求める意見が多かった」と振り返り、「行政は継続であり、新しい市長にも審議会の意見が反映されるよう願う」と述べた。5月の連休明けに新市長へ答申書を手渡す。

 1月26日の初会合から3分科会を各5回、総括部会を4回開き、5部10章49節にわたる計画素案を審議してきた。

 計画素案全般に関する答申は(1)高齢化をマイナス要素としてではなく、地域に知識や技術を持つ人材が厚みを増すというプラス要因としてとらえる(2)旧市域と合併4地域(東部地区)が、ともに特性を生かしながら振興・発展を図る―が柱となっている。

 各論の答申でも、東部地区の特性を生かした政策を求める提言がある。住環境の整備では「高齢の夫婦が安心して住むことができる場所として、東部地区に目を向ける必要がある」などと明記した。観光振興では「東部地区のイベントのグレードアップ」「恵山の活火山としての魅力や高山植物を生かした取り組み」などを添えた。

 委員が審議した総合計画素案は「人づくり」と「活力創造」を重点プロジェクトに掲げ、各種施策を盛り込んだ。子供を安心して産み、育てられる環境づくりや北海道新幹線開業を見据えた都市基盤整備などがある。また、函館の将来人口の減少を見込み、歩いて日常生活を送ことができる「コンパクトシティー」の理念や中心市街地の活性化などが方向性として示されている。

 市は同審議会の答申のほか、市議会総合計画特別委員会の審議内容や公募意見(パブリックコメント)、新市長の意向を踏まえて原案をまとめ、9月定例市議会に提出する予定。 (高柳 謙)