2007年4月29日(日)掲載

◎松前さくらまつり開幕
 【松前】250種、1万本のサクラが1カ月にわたって咲き誇る「松前さくらまつり」が28日、松前町の松前公園で開幕した。第60回の節目の開催で、園内の松前神社で安全祈願祭を行い、音楽隊や武者のオープニングパレードでスタートを告げた。

 行進は、陸上自衛隊第11師団第11音楽隊(札幌真駒内)と、海上自衛隊松前警備所員ふんする武者行列で構成。華麗な音楽が響き渡り、勇壮な甲冑(かっちゅう)姿が闊歩(かっぽ)する姿は、住民や観光客の視線を集めた。

 サクラはここ数日の肌寒い天候で足踏み状態だが、7日に開花したフユザクラは、松前城前などで満開となっている。また早咲きのオオヤマザクラや一部のソメイヨシノもほころび始めている。 (小泉まや)


◎上の沢タケノコ園、遭難対策強化し開園へ 
 【上ノ国】遭難が相次いだ上ノ国町湯ノ岱国有林の「上の沢タケノコ園」の運営をめぐり、同園を管理する檜山森林管理署(飯塚充由署長)は28日までに、安全管理体制の強化、閉園時刻の繰り上げなどの遭難防止対策を図った上で本年度も開園することを決めた。

 遭難が相次ぎ、昨年はシーズン途中で休園。同管理署、上ノ国町、警察、消防の4者で開園の是非を協議していた。町内外から開園の要望が多く、遭難対策を強化するほか、入山者のマナー向上などを呼び掛けた上で開園することで合意した。

 安全管理対策として@道に迷った場合に下山ルートとなる連絡歩道を新設A危険な場所を知らせる注意喚起の看板増設B道路案内板の改修―などを実施。昨年までの閉園時刻は午後3時だったが、遭難発生時の初動対応が日没後となるため、同1時に繰り上げる。

 遭難発生時の対応を迅速化するため、氏名、住所、車両ナンバー、連絡先、入山人数を報告する「入山届」の提出を求める。用紙は国有林ゲートの詰め所で配布する。さらに、開園時には混雑も予想されるため、同町役場、湯ノ岱・石崎両出張所、同管理署、同管理署湯ノ岱合同森林事務所の5カ所でも配る。


◎噴火湾パノラマパークの屋外施設がオープン
 【八雲】道立公園「噴火湾パノラマパーク」(八雲町浜松地区)は28日、屋外施設の今季の営業をスタートさせた。オープン記念として「公園フェスティバルin噴火湾パノラマパーク」と題し、スタンプラリーや産直市など多彩なイベントが行われ、大勢の家族連れらでにぎわった。

 同公園は昨年6月、10番目の道立公園としてオープン。オートキャンプ場やパークゴルフ場を備え、道南や道央を中心に各地から利用者を集めている。初年度の来園者数は、目標の13万8000人を大きく上回る23万5955人だった。

 冬期間は「パノラマ館」だけ開放していたが、この日はまきばの冒険広場など屋外施設の営業がスタート。天候にも恵まれ、来場者は噴火湾の風景を眺めたり遊具で遊んだりと、思い思いに休日を楽しんでいた。

 スタンプラリーに挑戦していた高瀬ゆかりさんは、日高管内新日高町から2家族8人で函館へ向う途中、看板を見つけて立ち寄った。「公園も今日オープンも知らなかった。気持ちのいい場所なので、ゆっくり楽しんでいきたい」と話していた。

 開園は午前10時から午後6時まで。パノラマ館とパークゴルフ場は月曜定休だが、大型連休中は6日まで無休。 (小川俊之)


◎企画「ザ・チャレンジ」乗馬
 道産馬の代名詞「ドサンコ」は、北海道開拓以来の歴史があり、なじみのある道民も少なくないだろう。函館の中心街から車でわずか30分ほどの場所でその和種馬に乗馬できると聞き、「函館どさんこファーム」(函館市東山町176、池田茂代表)に足を運んだ。華麗な手綱さばきで草原を疾走―。そんなカウボーイ姿を頭に描きながら手綱を握った。

 案内してくれたのはチーフインストラクターの賢治さん(25)。流鏑馬(やぶさめ)大会の優勝経験者でもある。不安そうな表情を見て「ドサンコは温厚で初心者も気軽に楽しめます」と声を掛けてくれた。1―3人のインストラクターが付き、小学1年生ぐらいでも1人で乗ることができるという。

 「馬を操るには明確な指示が大切」と賢治さん。手綱はハンドルとブレーキとなる命綱。「(手綱は)短めに持つ。止まる時は『ドォー』と掛け声に合わせ、手綱を真後ろにしっかり引く。自分が指示者だと馬に分からせる」のがコツだ。

 イロハを覚えたところでパートナーの「シロ」(雌、15歳)と「お散歩コース」へ。林間から丘へ抜ける往復約2?、30分間のトレッキングコースをゆっくりたどった。シロのリードのおかげで、急こう配もなんなくクリア。林を抜けると眼下に函館の街並みが現れ、続いて函館山、津軽海峡…飛び出すような大パノラマに感動した。

 観光と自然を一度に楽しめるのが人気で、年間500人を上る観光客が訪れるという。「地元の方にもドサンコの魅力を知ってもらいたい」と賢治さん。へっぴり腰だった記者の手綱さばきも徐々に慣れ、少しはカウボーイらしくなったかな。「ブルルルー」。「まだまだ」と言わんばかりにシロが小さく頭を振った。

 〈メモ〉体験コース(15分1000円)から林間コース(90分9000円)、パノラマコース(150分15000円)まで全6コース。レッスン(30分4000円)もある。要予約。午前9時―日没。不定休(5月6日までは無休)。TEL0138・54・1340。ホームページアドレスはhttp://www.dosanko―hakodate.com/index.html (佐々木 司)


◎春の叙勲、道南から25人
 政府は28日、2007年春の叙勲受章者を発表した。全国の受章者は4040人で、このうち道内は226人。道南からは渡島管内23人、桧山管内2人の合わせて25人が選ばれた。