2007年5月17日(木)掲載

◎いよいよ運動会シーズン 児童元気いっぱい
 20日の鱒川学校を皮切りに順次行われる運動会を前に、函館市内各小学校では、体育館やグラウンドで児童が練習に励んでいる。1年生は初めての運動会にドキドキ。かけっこやダンス、運命走などの各種目に元気いっぱい取り組んでいる。

 26日開催の青柳小学校(佐藤篤正校長、児童270人)では16日からグラウンドでの練習を開始。1年生31人と2年生50人は合同でダンスの練習に取り組み、人気ドラマの主題歌「Love So Sweet(ラブ・ソウ・スイート)」に合わせ、動きや位置を確認した。1年生と2年生が交互に並び、2年生が1年生を指導。「真っすぐ並んでね」「ここは止まる」など優しく手を取り、声をかけていた。

 同校はことし、開校130周年。運動会では「祝130周年」「青柳・谷地頭小学校」などの文字が描かれた段ボールを積み重ねる5年生の運命走「130年の歩み」や、大きなパンツの中に入った親子が息を合わせてゴールを目指す2年生の親子二人三脚「親子で祝う130年」など記念種目を盛り込む。

 佐藤校長は「130周年にちなんだ出し物を楽しみにしてほしい。地域の人にも多く来てもらいたい」と話す。

 市内では、48校中20校が27日に実施。6月3日まで行われる。(笠原郁実)


◎函館市住基台帳 年内にも29万人割れ
 函館市の住民基本台帳(外国人登録を除く)に基づく人口動態によると、2007年1―4月の4カ月間で2074人減少し、4月末現在29万1405人となった。転勤や進学などで社会増減の変動幅が1年で最も多い3、4月の2カ月間で1322人が減少。06年の同期間(1―4月)の減少数2072人とほぼ同数だった。人口流出に歯止めをかける明るい材料が見当たらず、このまま、年間3559人が減少した前年並みに推移した場合、年内にも29万人を割り込む可能性がある。

 社会動態では、3月は転入が1529人、転出が3341人で、転出が転入を上回る社会減となり、1812人減(前年同期1599人減)だった。4月は転入が2832人、転出が2240人で、592人増(同374人増)。3、4月を合わせると1220人減(同1225人減)で、減少数はほぼ前年並みに落ち着いた。1―4月では、1738人減(同1644人減)で、昨年より約100人減少幅が増加している。

 自然動態では、1―4月の出生が638人、死亡が1085人で、計447人の減少。出生数、死亡数ともに1カ月当たりの昨年の平均値(出生約160人、死亡約270人)で推移している。その他の増減は111人増だった。

 年齢別では、年少人口(14歳以下)が昨年12月末に比べ、265人減の3万3501人。生産年齢人口(15―64歳)が2463人減の18万5909人。老年人口(65歳以上)が654人増の7万1995人。

 市企画部新計画担当によると、転出先は首都圏を中心とした道外が多く、道内では札幌圏への流出が顕著で、「雇用の確保が不可欠。学生に地元に就職してもらうことも必要」と話している。(今井正一)


◎国有林で大規模土石流 100メートルの沼崩壊 上ノ国町湯ノ岱
 【上ノ国】上ノ国町湯ノ岱の国有林内で5月上旬、地滑りが原因とみられる大規模な土石流が発生していたことが16日、分かった。多量の土砂が谷を埋めながら、約2キロにわたって流下した。たい積した土砂を含む濁水は、町内を流れる天の川沿いに日本海まで達している。

 町や桧山森林管理署によると、土石流の発生源は七ツ岳(957メートル)の約2キロ北にあった沼付近。国有林を流れる「白水の沢」の最上流部に当たる。現場付近には長さ100メートル、幅50メートルの沼があったが、周辺の地盤全体が幅300メートルのU字状に崩壊。沼の水を巻き込んだ土砂は、土石流となって流下した。沼は完全に消失し、崩壊した土砂は十数万―数十万立方メートルに及ぶ可能性があるという。

 現場は住宅地から離れた山間部。入山者や林道などに被害はなかった。

 天の川流域では2―3日ごろから、上流から多量の濁水が流出。この前後に土石流が発生した模様だ。濁水の発生源を調査していた町と同署が土石流の発生を確認した。

 現場に近い谷沿いでは、樹木の幹に7メートルの高さまで泥が付着。この高さまで土石流が達した可能性があるという。川底は約2キロにわたり厚さ3メートル前後の土砂がたい積。川沿いにあった多数の治山ダムはすべて土砂や流木で埋まっているという。

 土石流は谷沿いで止まっているが、土砂を含んだ濁水が天の川を経て流出し、海まで達している。河口付近では16日も茶褐色の濁りが続いている。

 同署は「治山ダムが機能して土石流は渓流内で停止した。崩壊地や谷に膨大な土砂がたい積しており、短期間での除去は困難。今後は大雨のたびに濁水の流出を繰り返す恐れがある」と話し、現地調査を進めるとともに対策を協議している。

 町内では天の川の水を農業用水として利用。土砂流出に伴う河川流域や日本海沿岸での農漁業被害の発生を懸念する声も上がっている。町でも情報収集を急いでいる。

 七ツ岳周辺は地滑り地帯で、標高600メートル前後の尾根付近では、崩壊跡に水がたまったり、土砂が河川をせき止めたりしてできた沼が多数ある。(松浦 純)


◎福島、8月の町議選を平日投票に
 【福島】福島町選管は16日までに、任期満了に伴う8月の町議会議員選挙の投票日を平日の15日(水曜)に決めた。開票作業に従事する職員の人件費を節減して支出を抑えると同時に、季節労働者や学生らの帰省時期と重なることから投票率アップを図るのが狙い。道内での市町村長・議員選の平日投票(土曜を除く)は、2003年度以降8自治体で13選挙が行われている。ただ、全国的には投票率が下がったケースもあり、結果が注目される。

 町は、隣接する松前町との合併協議破たんを受けて自立可能な財政運営を進めている。平日投票は、経費削減を目的に議会側が昨年から提案していた。職員配置の課題もあるため協議を重ね、15日に開かれた同選管の会議で決定。告示は同10日(金曜)で、土・日曜に期日前投票ができるため、町民の不利益にはならないと考えた。

 町によると、削減される人件費は約105万円。このほかの経費も抑制されるとみている。平日投票は同町にとって初の試みで、効果があれば継続する考え。

 投票率は、同町独自の事情から上昇も可能と踏んだ。選挙期間はお盆と重なり、有権者名簿登録者数4946人(4月7日現在)中1割以上の520人(3月末現在)に上る季節労働者の多くが帰省する。さらに、例年夏に行う町主催の成人式はことし14日で、期日前投票もできると判断した。

 町選管は「定着してきたとはいえ、期日前投票制度の周知がカギ」とし、ちらし配布などでPRしていく考え。(小泉まや)


◎スーパーホテル函館きょうオープン
 ビジネスホテル「スーパーホテル函館」(尾崎俊文支配人)が17日、函館市松風町1にオープンする。北海道新幹線開業を見据え、ホテルの建設ラッシュに沸くJR函館駅前地区。低料金と快適さを売り文句にした新たなホテルの出現で、顧客争奪戦にさらなる拍車がかかりそうだ。

 全国でチェーン展開する「スーパーホテル」(大阪)にとって65番目の出店。道内では、2002年12月の北見、06年6月の釧路に次いで3カ所目。

 スーパーホテル函館は地上8階建て、延べ床面積は約2707平方メートルで、客室は108室。内訳は、シングルルーム75室、スーパールーム(2人)32室、同(3人)1室。縦2メートル、横1・5メートルのゆったりしたベッドを備え、スーパールームには2段ベッドを使用している。

 1階には、宿泊者に無料で提供する健康に留意した朝食が取れるスペースのほか、同市上湯川町にある「熊の子温泉」から週3回運び入れる源泉を循環ろ過させ、天然温泉を楽む浴室を設けた。

 チェックイン時に専用機械で精算を済ませ、レシートを発行。暗証番号が記載され、入室時や午前零時以降に施錠されるホテル入り口のカギを解除する際に入力する。

 宿泊料金は、シングルが4480円から、スーパーが6480円から。

 同社の山本梁介会長は「ビジネス、観光両方面に若いリピーター客が多く、函館の観光資源を見てもらう機会になるはず。『安全・清潔・ぐっすり休める』のコンセプトに沿って、ロハス感覚のホテルとしてサービス提供に努めたい」と話している。

 予約に関する問い合わせは、同ホテルTEL0138・22・9000。ホームページアドレスはhttp://www.superhotel.co.jp/(浜田孝輔)


◎函館舞台塾セミナーで開講式
 舞台や演劇を学ぶ「函館舞台塾2007第9回舞台セミナー」(市文化・スポーツ振興財団主催)の開講式が16日、函館市芸術ホール(五稜郭町37)で行われた。役者や舞台の裏方などを目指す高校生から社会人までの11人が参加。来年2月の卒業公演に向けてスタートを切った。

 同セミナーは函館の演劇と舞台活動のすそ野拡大を目的に1999年に開講。演技を学ぶキャストコースと舞台美術や音響などを学ぶスタッフコースがある。市内の劇団やダンス教室主宰者の指導の下、来年3月の閉講式まで1年間、全43回の講習を通して舞台の基礎を学ぶ。同2月末には卒業公演で成果を披露する。

 開講式では同ホールの中原憲館長が「仕事と両立など週1回のスケジュールといえども厳しいかもしれないが、卒業まで頑張ってほしい」とエールを送った。受講生は、みのゆづるさん(劇団自由飛行館代表)、近堂恭司さん(グループ偕)、赤坂佳子さん(劇団自由飛行館)、高野理恵子さん(Rダンスカンパニー主宰)、石井千絵さん(同)の講師5人と顔合わせをした。

 ことしの卒業公演の演目「いつかみた夏の思い出」(作・市堂令さん)。学校などでの出来事を各役者の実話を交えながら振り返り、未来を予想する内容だ。初参加となる市内の男性会社員(33)は「仕事との両立は大変かもしれないが、卒業公演まで演じたい」と力強く話していた。(佐々木 司)


◎夜を徹して交通安全 函館中央署が北斗市で取り締まり
 【北斗】函館中央署が丸1日、交通安全の啓発、取り締まりを行う「安心街道228〜24H・セーフティアップ作戦」が16日、北斗市の国道228号沿いで始まった。17日午前10時までの24時間、警察官、地域の関係者延べ約470人が、国道沿いの市内各所で街頭指導や大型検問などを実施し、“夜通し”で地域の交通安全を目指す。

 20日までの「春の全国交通安全運動」に合わせ、北斗市の協力を得て実施。署単独での24時間の取り組みは全道で初めてという。同市を東西に走る同国道で、夕方には通学生向けに自転車指導、夜間には大型検問やスピード取り締まりなど、時間帯に合った内容で目を光らせている。

 同市役所前で行われた出動式では、道警のマスコット「ほくとくん」の着ぐるみに、市名にちなみ「一日啓発隊長」に委嘱された。参加者を代表して木村一彦さん(市町会連合会交通部長)が安全宣言し、高橋道夫署長が激励した。

 合図の後、白バイ4台を含む警察車両15台が市役所前から一斉に出動し、警戒、取り締まりをスタート。参加者は国道沿いの北斗消防署前に並び、交通安全旗を示す「旗の波作戦」を展開。蛍光色の旗でドライバーに安全運転をアピールした。(原山知寿子)