2007年6月10日(日)掲載

◎海の恵みに感謝し豊漁祈願…ひろめ舟まつり
 豊かな海の恵みに感謝し、豊漁を祈願する函館市南茅部地区最大のイベント「第22回ひろめ舟まつり」(実行委員会主催)が9日、臼尻漁港で開かれた。市内外から大勢の見物客が訪れ、名物の舟こぎ競争に拍手と声援を送った。

 メーンイベントの舟こぎ競争には43チームがエントリー。300メートルほどこいで回転し、100メートルほどでゴールとなる。木造の磯舟に6人が乗り込み、4人がこぎ手、1人がかじ取り、1人が拍子役となり、心を一つに“全開モード”で櫓(ろ)を合わせた。どのレースも白熱し、ゴール寸前で差す名勝負も見られた。

 女性8チームで争った函館市役所本庁・支所対抗レースには、本庁から企画部や商工観光部、土木部などが出場。南茅部や恵山支所などの胸を借りた。大勢の上司の声援もむなしく、本庁チームは真っすぐ進まなかったり何挺身も離されたりで笑いを誘っていた。

 地元の臼尻町から家族で訪れた漁業の西田正信さん(65)は「若いころ何度か出たが、相当きついよ。力あふれるレースで、今や函館の名物だろう。これからも長く盛り上がって続いてほしい」と話していた。

 特設ステージでは歌謡ショーや郷土芸能発表などが行われ、おでんやビール、海産物販売などの出店も軒を並べ、祭りを盛り上げた。地元旧6漁協が、ちょうちんや大漁旗を掲げた漁船を1隻ずつ出し、港内を進む「漁火(いさりび)パレード」も目を引いた。

 訪れた西尾正範市長は「ものすごく盛況で活気のある祭り。日本で有数の漁業地域がもっと元気になるよう、支援して頑張りたい。中空土偶の国宝指定も大きな追い風」と話していた。(高柳 謙)


◎ポロシャツが人気…百貨店などで父の日商戦
 17日は「父の日」。人気ある男性のキーワードとなった「ちょいワルオヤジ」が流行する中、各店では、日ごろからおしゃれに気を遣う団塊の世代のお父さんにプレゼントする人たちをターゲットに、父の日商戦が激化している。男性のおしゃれ意識はこの数年で急激に上昇しており、各店でがポロシャツにテーマを絞っている。日ごろ家族のために頑張っているお父さんに感謝の気持ちを込めたプレゼント選びは、16日まで続くという。

 北斗市七重浜4のダイエー上磯店では、昨年2カ所の設けていた設置コーナーを、1カ所に集中させ、「ポロシャツとアロマ」と題して展開。ポロシャツにアセロラや日本酒などを含ませ、癒やしや健康志向を取り入れた商品を提案している。これらは、リラックス効果があり、肌触りもよく好評。森高純彦副店長は「プレゼントを贈る側がこだわりを持つようになった」と話す。

 函館市美原1の長崎屋函館店では、5月29日から専用コーナーを設置。市内の幼稚園児が描いた「お父さんの似顔絵」も展示され、雰囲気を盛り立てる。テーマは、より高品質を目指し「ポロシャツと素材」。日ごろ疲れた体を楽にしてほしいと、素材は綿100%や麻のもの。汗を吸収し、快適で、夏は涼しいと評判。メンズ・スポーツマネージャーの中田智子さんは「着心地がよい商品が1番。男性をおしゃれにしたという女性の好奇心が強いのでは」と話す。

 同市本町32の丸井今井函館店では、丸井今井創業135周年記念として「きずな」をテーマに、お父さんが笑顔で喜んでくれるプレゼントの提供を手伝いする。同店の売りは「ポロシャツとカラー」とし、豊富なカラーで挑戦。流行色のグレーをはじめ、昨年の流行だったピンクや紫など数十色を取りPコえた。販売促進室矢野隆之係長は「こんなに色を取りそろえるのは初めて。多くの色をプレゼントすることでおしゃれの幅も広くなる」と話す。(小橋優子)


◎「子どもには暴力は犯罪」…ウイメンズネット函館・総会、講演会
 ドメスティックバイオレンス(DV、配偶者からの暴力)の被害者を支援するNPO法人(特定非営利活動法人)ウイメンズネット函館(古川満寿子理事長)は9日、函館教育会館で2007年度総会と講演会を開いた。

 講演会ではNPO法人ウイメンズネット青森(青森市)の三上久美子代表が「デートDV(交際相手からの暴力)」をテーマに、子どもへのDV予防教育の取り組みを紹介した。

 同法人は青森市内の高校でデートDV講座を開催。三上代表は高校生への教育で行っているプログラムを実践し、「子どもたちには暴力は犯罪。しかも特別な関係の特別な人でなく普通の生活で起こることを伝え、友達に相談されたら暴力は双方の問題と言わないでほしいと話している」と説明した。

 またデートDVについて「相手からの束縛は自分への興味や愛情だと受け入れがち。自由にさせることへの不安で愛情ではない」と指摘。「周囲から交際だから簡単に別れられると思われてしまうが、相手がストーカー行為に及び、学業が続けられなくなる悲劇もある」と実態を示した。

 総会では06年度の決算、会計監査ほか、07年度の活動計画などの議案を承認。古川理事長が「DV被害者の自立後の相談支援や子どもへの支援体制を整えていきたい」と抱負を述べた。 (宮木佳奈美)


◎モデル顔負けの鮮やかなポーズ…クールビズ&父の日ファッションショー
 今年の夏はかっこいいお父さんを演出しては―――。9日、ボーニ森屋本館4階紳士服売場特設会場で「2007 クールビズ&父の日ファッションショー」が行われた。同店の店員らが、最新のファッションに身を包み、モデル顔負けの鮮やかなポーズを決め、会場を沸かせていた。

 クールビズと父の日に合わせたファッションショーは昨年に続き2回目。同売り場内の12のブランドショップの最新モードが顔をそろえた。

 買い物客らが見守る中、赤いジュータンの上を、今年の流行であるクレリックシャツや、ライトグレーのスーツなどを着こなした“モデル”たちがさっそうと登場。ターンする際によろめいて笑いを誘う場面なども見られ、会場は和やかな雰囲気に包まれていた。

 同店では「店員たちがモデルになることで、より親しみやすく感じてもらえれば大成功。評判がよければ秋にはウオームビズをテーマに開催したい」と話していた。(小川俊之)る。


◎23日に電車の体験運転会…「路面電車の日」記念で
 函館市交通局は23日、6月10日の「路面電車の日」を記念し、電車の体験運転会を開く。初めての試みで、事前に乗務講習を受け、営業用の車両(8000形)を使用する。万が一の事故などに配慮し、走行するのは駒場車庫構内の線路だが、約100メートルの区間を3回運転できる。同局運輸課は「好評ならば、オンパク(はこだて湯の川温泉泊覧会)のメニューや、イベントとして定期化を考えたい」と話している。

 午前9時からカラオケ電車(アミューズメントトラム、500形)車内で、本線上の信号、運転操作を見学し、機器の取り扱いや運転操作をDVDなどで学ぶ。運転実習室の模擬運転台での教習を経て、指導運転士の指導で一人ずつ実車運転を体験する。

 対象は中学生以上で、定員は15人程度。参加費用は3000円。参加者全員に運転体験証明書が交付され、運転体験説明書、8000形のペーパークラフト、記念文字入りの乗務白手袋が贈られる。

 往復はがきに郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、生年月日、年齢、性別、電話番号を明記し、13日必着で「〒042―0935、函館市駒場町15―1、函館市交通局電車運転体験企画係」まで申し込む。または同局のホームページ(http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/transport/)のリンクから専用フォームへ。

 問い合わせは同課?TEL138・32・1730。(今井正一)