2007年6月18日(月)掲載

◎ばん馬ばく進…夷王山まつり
 【上ノ国】夷王山神社例大祭・夷王山まつり(上ノ国町観光協会主催)が17日に開かれた。真夏を思わせる快晴の下、ばん馬大会や少年剣道大会、演歌ショーなど多彩なイベントが繰り広げられた。

 夷王山の特設コースで行われた第35回道南地区ばん馬大会には、道内各地から重量級の大型馬から小型のポニーまで約50頭が出走。鉄製のそりを引く巨大な馬が土煙を上げながら200メートルの周回コースを全力で疾走した。急坂の障害に差し掛かると、馬は息を荒げ、騎手のムチがしなった。坂を登り切り“人馬一体”となってゴールを目指す姿に、観戦に訪れた大勢のばん馬ファンから盛んな声援が贈られた。

 夷王山では、青空の下で剣道大会やたこ揚げ大会、演歌歌手のチェウニさんらの歌謡ショーも行われ、大勢の見物客が歌やトークを楽しんでいた。(松浦 純)


◎来月中旬にも片側通行可能…見晴公園通
 函館市の湯川橋地区土地区画整理事業に伴う、都市計画道路見晴公園通の整備が順調に進んでいる。現在、見晴公園通が道道函館上磯線に合流する付近の建造物を解体中。早ければ、7月中旬にも片側車線のみ通行可能となる見込みで、10月の供用開始を目指している。道路整備により、湯川橋付近の渋滞緩和が期待される。

 区画整理の対象地域は、市内湯川町3丁目27番付近の約1・8ヘクタールの区域。市では、1995年度に事業調査を開始。2002年9月に都市計画、03年5月に事業計画が決定し、整備を進めてきた。

 湯川橋付近は、湯の川温泉街に隣接し、上磯線と南茅部線が交差する交通の要衝。特に、函館空港や南茅部方面に向かう車列に、見晴町方面からも合流するため、交通渋滞が慢性化し、問題となっていた。

 同事業では、見晴公園通と上磯線の交差点を改良するほか、商店や一般住宅は、区域内で換地・移転し、付近の宅地化を増進。併せて、私道を区画道路とし、未整備のままだった下水道などの工事も進めている。区域内の建物17戸は、来年度中に移転が完了する。

 見晴公園通は延長約209メートルの区間を幅員16メールで整備。上磯線と南茅部線の丁字路で合流し、十字路となる。完成後は渋滞緩和が見込まれ、市民や観光客の利便性向上が期待されている。(今井正一)


◎本場のキムチ出来た!…韓国人留学生・金さんが料理教室
 函館短大付設調理師専門学校に留学中の金鉄洙=キム・チャルス=さん(30)の韓国料理教室「キムちゃん料理教室」が17日、同校で初めて行われた。金さんが「キムちゃんキムチ」と「海鮮チヂミ」の作り方を教え、主婦らが実践した。

 金さんは韓国出身で、現在は同校の学生。日本に韓国料理の作り方を伝えたいと料理教室を企画し、同校の協力を得て実現した。函館市内近郊の主婦ら約20人が参加。キャンセル待ちも出るほどの人気となった。

 キムチについては、韓国の家庭では一般的に立冬のころに漬けることなどを説明。作り方を(1)ハクサイを塩漬けする(2)たれ作り(3)熟成―の3段階で示し、トウガラシやナシジュース、タマネギ、ニンニクなどを混ぜて真っ赤な調味料を作った。

 調味料を塩漬けにしたハクサイに混ぜ込む時には、まずは外側から全体的に良くもみ込み、「力が入りやすいのでハクサイの下の方から根元に挟んでください」と指示。「密閉できる袋に入れて熟成させて」と教えた。

 参加者は金さんの一挙手一投足に注目し、調理する時には不明な点をその都度質問した。函館市上野町から参加した主婦の宮上章子さん(62)は「キムチが好きで韓国からの輸入ものを食べていますが、今度は自分で作りたい」と話していた。

 同料理教室は今後も定期的に実施する予定。(小泉まや)


◎仲間のきずな いつまでも…旧松川中卒業生 50回目のクラス会
 旧函館松川中学校(現凌雲中)を1957(昭和32)年に卒業した3年6組の卒業生が16日、函館市湯川の丸仙旅館で50回目のクラス会を開いた。卒業して以来毎年欠かさず、1月3日に「一三(ひとみ)会」の名称でクラス会開き続け、50回目となった今年は、旅館に宿泊しながら節目を祝った。卒業生たちは「いつまでも仲間と恩師とのきずなを大切にしたい」と思いを新たにしている。

 当時のクラスメートは計56人。卒業式の日、担任だった高市一男さん(77)が教え子たちに「卒業しても正月は暇だろうから1月3日に学校に来なさい。来ないのは何か悪巧みをしているものと思うぞ」と言って送り出した。

 その言葉を忠実に実行した教え子たちが翌年の1月3日、学校に集合したのを皮切りに以後、高市さんの自宅や市内の小料理屋などに集まりクラス会を開き、1回も休むことなく続けている。50回目の一三会も今年1月3日に開いたが、卒業生たちから「1泊して50回目の節目を祝おう」との声があがり、16日、記念の一三会を開いた。

 高市さんは2年、3年と担任となり「当時は皆、仲が良く素直だった。だからここまで続けることができたのでは。ありがたいこと」と感慨深げ。幹事の前勝三郎さん(65)は「夏休みのキャンプなど高市先生は何事も私たちと一緒に取り組んでくれた」と恩師を慕う。同じく幹事の米澤忠夫さん(65)も「一三会に出なければ1年が始まらないという気分。休もうなんて1回も思わなかった」と話す。

 この日は卒業生9人と高市さん、高市さんの妻、淳子さん(71)が出席。卒業生から高市さん夫妻に花束と記念品が贈られた。乾杯した後、料理を食べながら、昔のスナップ写真を眺めたり、思い出話に花を咲かせ、旧交を温めた。(鈴木 潤)