2007年8月2日(水)掲載

◎函館港まつり開幕
 函館の夏を華やかに盛り上げるイベント「開港148周年記念函館港まつり」(同実行委主催)が1日から始まった。初日は参加者が歴史的人物などにふんして練り歩く「高田屋嘉兵衛からペリーへ・第23回箱館開港パレード」で幕開け。5日まで多彩なイベントで函館が熱く燃える。

 午後3時過ぎに高田屋嘉兵衛銅像前(函館市宝来町)で行われたパレード出発式では、嘉兵衛の子孫である高田嘉七さんが「活気あるまつりになるように、元気にパレードしてください」とあいさつ。花泉舞衛社中による高田屋嘉兵音頭や、回転太鼓、ふとんだんじりなどの一行を先頭に、嘉兵衛やゴローニン、ペリーなどにふんした地元関係者や留学生らのりりしい姿が沿道の観客の目を引いた。また、自衛隊が製作した「中空土偶国宝指定記念号」など2台の山車も列に加わった。

 パレードの一行は1時間あまりでウオーターフロント特設ステージ(同市末広町)に到着すると、箱館港歴史セレモニーを実施。続いて陸上自衛隊第11音楽隊によるミニコンサートの後、開会式が始まった。

 同実行委の柳沢勝副会長が「今年は2年ぶりに青森ねぶたも登場するので、例年以上に市民全体で盛り上げていこう」あいさつ。続いて西尾正範函館市長やミスはこだてらが加わり鏡割りが行われ、観客にも振る舞い酒が配られ、高野洋蔵函館商工会会頭の発声で祝杯が挙げられた。

 2日は「ワッショイはこだて(十字街・松風コース)」が午後4時半から行われ、「青森ねぶた」も2年ぶりに登場する。(小川俊之)


◎函館海洋気象台/暑い6月一転、7月低温
 函館海洋気象台は1日、7月の管内の気象状況をまとめた。7月の道内は「低温、少雨、多照」傾向で函館も同じ。6月までの暑さから一転し、1カ月の平均気温は18・4度で、平年の19・6度より1・2度低かった。日照時間は、148・2時間で、平年の149・1時間とほぼ変わりなかった。降水量は、28日の集中豪雨で69・5ミリの雨が降った影響で89・0ミリとなったが、平年(106・4ミリ)の84%にとどまった。

 6月の函館の平均気温は、平年より2・8度も高い18・2度。同下旬(21―30日)は19・5度だったが、7月上旬(1―10日)は18・5度。1度下がり、肌寒さを感じさせていた。

 中旬にはオホーツク海から千島列島に中心を持つ”冷たい”高気圧の影響を受け、さらに低温となった。11―20日の平均気温は15・8度で、この時期にしては3・5度も低かった。下旬(21―31日)の平均気温も20・6度で、いつもより低い傾向となった。

 ただ、下旬は暑い日が多くなり、日中の最高気温が25度を超える夏日は計9日間を数え、平年の10・8日と大きな差はなかった。日照時間のない不照日数は計7日間で、平年の6・3日とほとんど変わらず、1カ月の値としてはほぼ平年並みとなった。

 降水量の89・0ミリのうち、28日だけで69・5ミリ降った。この大雨は、南から湿った空気が入り大気の状態が不安定になった影響で、函館では、1時間の降水量が7月として観測史上3番目となる40・5ミリを記録。1日の降水量は函館の7月として10位の記録だった。

 しかし、この豪雨がなかった場合、7月の降水量は19・5ミリにしかならず、観測史上6番目に少ない記録になるところだった。道内でも降水量の少なさは目立ち、特に留萌管内はかなり少ない雨となった。(山崎純一)


◎アクセサリー作りに夢中/障害持つ女性3人が作品展
 障害の種別を越えて“心のバリアフリー”を目指す親睦団体(しんぼく)「函館すぷれっと」の会員で、函館市在住の身体障害者3人によるビーズアクセサリー作品展が1日から、函館市末広町4の市地域交流まちづくりセンターで始まった。高校生のときから制作に励む秋本麻帆さん(21)の活動5周年を機に初めて開催し、これまでの足跡を作品で紹介。麻帆さんの活動を知って制作を始めた菊地美樹保さん(17)、外村幸季さん(同)の作品も並んでいる。3日まで。

 秋本さんが制作を始めたのは、6年ほど前に北斗市内のスーパーで開かれていたビーズアクセサリー講座に興味を持ち、参加したのがきっかけ。母親の智子さん(52)が「養護学校を卒業した後、自宅でできる趣味を持たせたい」と、当時その講座で講師を務めていた武田千草さんに自宅での個人指導を依頼した。

 同会会員となった武田さんに現在も週1回ほどのペースで指導を受け、注文を受けるほどの腕前に。フリーマーケットなどで出品するほか、市内の洋品店でも販売している。

 会場には卒業記念に作ったパールのティアラや、繊細な作りのクロスネックレス、得意のブレスウオッチなど30点以上が並ぶ。菊地さんと外村さんも日ごろから武田さんに手ほどきを受けて制作しており、それぞれ20―30点以上出品。色とりどりのビーズを使った指輪やネックレスなどが飾られ、会場を華やかにしている。

 秋本さんは「ほかにもまだたくさんあって作品展の前に売れてしまい残念ですが、いろいろな人に見に来てもらいたい」とPR。2、3日は手編み草履(午前10時、先着10組)とビーズアクセサリー(午後1時、先着6人)の講習会(有料)を実施する。午前10時から午後3時。(宮木佳奈美)


◎「ひろめ荘」あす再開
 函館市の第三セクター南かやべ健康村の解散に伴い、4月から休業していたホテルひろめ荘(函館市大船町832、坂井清志支配人)が3日、営業を再開する。リフレッシュオープン記念として、31日まで、1日5組限定で、1泊2食付きで1人7500円(1室2人)で提供する。

 8月1日付で、道南温泉(大町4、遠藤浩司社長)がひろめ荘と隣接する日帰り温泉棟「南かやべ保養センター」の新たな指定管理者となり、ひろめ荘は約4カ月ぶりに営業を再開することになった。

 ひろめ荘の温泉は、無色透明の炭酸水素塩泉(重曹泉)で、保養センターでは、白色の含硫黄ナトリウム硫化塩泉(硫黄泉)と、宿泊客は、2種類の温泉が楽しめる。また、夕食にはツブやタコ、ホタテなどの刺身をはじめ11品が並ぶほか、朝食はイカ刺しの食べ放題など、料理には地場産の海の幸をふんだんに味わえる。

 ホテルのレストランは午前11時半から午後9時まで営業。保養センターの軽食コーナーも8月中に再開を予定。ひろめ荘では「2種類の温泉を楽しんでほしい」と話し、利用を呼び掛けている。問い合わせはTEL0138・25・6111。


◎ガソリン一斉値上げ/1リットル140円台突破
 函館市内・近郊にあるほとんどの給油所が1日、ガソリンなどの石油製品の一斉値上げに踏み切った。レギュラーガソリン1リットル当たりの価格は、140円台を突破。石油製品価格を毎月調査している函館消費者協会(米田イツ会長)によると、同市内などで平均価格が140円台になったのは、昨年8月以来1年ぶりとなる。

 価格高騰は、主要産油地域である中東の情勢不安に加え、アメリカの製油所で稼働停止が相次ぐなど、原油価格が上昇しており、国内の石油元売各社が卸値を引き上げたのが要因。小売店は価格転嫁せざるを得ない状況で、前月より3―8円を上乗せした。

 同協会が函館、北斗両市のガソリンスタンド20店を対象に実施した調査によると、フルサービス式給油所のレギュラーガソリンの平均価格は、前月比6・34円高の143・67円で、15年ぶりの高水準だった前年同月との比較では、0・55円安。高値は同4円高の148円、安値は同5円高の136円だった。

 また、セルフ式給油所5店のレギュラーガソリンの平均価格は同7円高の139・80円、高値は同8円高の142円、安値は同3円高の133円となった。

 米田会長は「消費者の生活を圧迫するだけでなく、業者からは売りづらいとの声を聞いている」と不安視。函館地区石油業協同組合(遠藤紘司理事長)に対して、今回の大幅な値上げや今後の価格動向などについて回答を求める場を今月下旬にも設ける予定。(浜田孝輔)