2007年8月8日(水)掲載

◎福島で15年ぶり大相撲巡業
 日本相撲協会夏巡業の大相撲福島松前場所(同実行委主催)が7日、福島町総合体育館で行われた。ことし3カ所目の開催で、同町での巡業は1992年以来15年ぶり。

 横綱白鵬をはじめ、約250人の力士が参加。大相撲の生の迫力を肌で感じようと、町内外から約1500人の観客が詰め掛けた。ファンは、午前8時の開場と同時に行われた公開げいこの様子に見入ったり、幕内力士と子どもたちによるけいこを楽しみ、本場所とはひと味違った興行を満喫していた。

 幕内力士と横綱土俵入りが行われるころには、客席がほぼ埋まるほどの盛況ぶりで、ファンはそれぞれひいきの力士に歓声を送り、白熱した取組にくぎ付けとなった。また、東西の花道を引き揚げる力士は観客からのサインや記念撮影に快く応じ、ファンは力士との交流を楽しんでいた。(降旗慎之介)


◎函館どつく・本年度3隻目の進水式
 函館どつく(村井英治社長)が建造したものとしては通算814番目となる新船「CHARLOTTE BULKER(シャルロッタ・バルカー)」(総トン数1万9850トン)の進水式が7日、同社函館造船所(函館市弁天町20)で行われた。

 同船は、全長が175・5メートル、幅が29・4メートル、載貨重量が3万1930トン、香港籍の木材兼ばら積貨物船。同社にとっては本年度3隻目で、船倉が箱型のため幅広く、喫水の浅さに特徴がある通称「スーパーハンディ32型」としては19番目。

 進水式には、船主である韓国の海運会社や地元の来賓ら約60人が出席。また、進水の瞬間を一目見ようと多くの市民らが見学に訪れた。号令に合わせて船体を止めていた安全装置などが次々とはずされていくと、重量感ある船体がごう音を立てながら洋上に向けて傾斜を下っていき、着水すると勢いよく水しぶきを上げた。

 同船は、就航に必要な装備を施す「艤装(ぎそう)工事」や内装工事を済ませた後、9月下旬に船主へ引き渡される。本年度4隻目の進水は、10月4日を予定している。(浜田孝輔)


◎「真夏の成人式」ことしも渡島管内3町で開催
 お盆の帰省時期に合わせて行われる「真夏の成人式」が、渡島管内ではことし、松前、福島、鹿部の3町で行われる。渡島教育局のまとめによると、参加対象者は、1987(昭和62)年4月2日から88(同63)年4月1日までに生まれた人。3町合わせて238人で、昨年よりも60人少ない。

 町ごとでは、松前町が108人(男性56人、女性52人)で前年より37人減少、福島町が77人(男性42人、女性35人)で同8人、鹿部町が53人(男性25人、女性28人)で同15人それぞれ減り、少子化が進行している。

 3町では帰省で集まりやすいため、毎年この時期に「成人式」を開催している。松前町は13日午前10時半から町パートナーシップランド「いさりび」で、福島町は14日午前10時から町福祉センターで、鹿部町は同日午後3時から鹿部中央公民館でそれぞれ開催。記念撮影などで門出を祝う。


◎桧山でナマコ資源増殖へ種苗育成や追跡調査
 【奥尻、八雲】道水産林務部は、中国への輸出急増に伴い価格が急騰しているナマコ資源の増大に向けて、種苗の生産や放流の技術開発を進めるため、道内で初めて桧山管内をモデル地区に選び、種苗の中間育成や放流追跡調査を行うことを決めた。

 事業はひやま漁協(乙部町・市山亮悦組合長)を主体に実施する。事業期間は本年度から2013年度までの7年間。本年度は種苗購入などに約2263万円を計上した。

 本年度から、ナマコの生息環境の詳細な調査や放流に適した海域を把握するとともに、3年間にわたり道栽培漁業振興公社が生産する体長約5ミリの種苗を年間100万個ずつ、奥尻町と八雲町熊石の施設で受け入れ、放流に適した大きさになるまで中間育成する。道、自治体、漁協の協力により地元での育成技術の普及も目指す。

 ナマコ種苗の生存率は2分の1程度といわれ、1年間で15ミリ程度の大きさに育った種苗を50万個ずつ奥尻島周辺海域に放流する。放流事業は来年度から3年間を予定。13年までの事業期間中、函館水産試験場を中心に種苗の追跡調査を行い、生存率や放流地点からの分散状況を調べることで、安定した放流技術の開発や資源管理の在り方につなげる考えという。

 同部のまとめによると、2000年に道内のナマコの水揚げ量は1544トンだったが、中国への輸出急増で、昨年度は2600トンに増大。1キロ当たりの単価も657円から2500円に急騰した。漁獲量の急増に伴う資源保護とともに放流による資源増殖に向けた技術開発が課題になっている。(松浦 純)