2008年10月23日(木)掲載

◎大沼の紅葉見ごろ
 【七飯】大沼国定公園の紅葉が見ごろを迎えた。湖畔道路はカエデ、モミジなどが赤やオレンジなど色彩豊かにトンネルを作り、訪れた観光客を迎えている。

 自然公園財団大沼支部によると10日ごろの雷や風で一部の葉は落ちたものの、今年は葉の形や色も良く、湖畔道路や遊歩道は温かみのある輝きを放っている。車で訪れた函館市深堀町の須藤美紀子さん(58)は「毎年来ているが、今年はきれいに感じる。晩秋の彩のわりには気温が温かく不思議な感じ」と話していた。同財団によると見ごろのピークは今週末という。(山崎純一)


◎支庁再編、町村会 対話再開に意欲
 【江差】自民党が支庁再編の前提となる公職選挙法改正案の臨時国会提出を見送ったことで、高橋はるみ知事が固執する来年4月の新体制移行は事実上困難となった。迷走を続ける支庁再編問題の収拾に向け道町村会長の寺島光一郎乙部町長は「対話再開に向けて町村会は胸襟を開いている」と述べ、再編計画の見直しを含めて高橋知事の譲歩を促し、窮地に立つ道や知事サイドの出方を注視している。(松浦 純)

 「政府与党も市町村との対立したまま支庁再編を強行することを異常事態と認識した」と語る寺島会長。2005年の就任時に“闘う町村会”を掲げた。市町村の反対を黙殺して進められる支庁再編を容認することは「道と市町村の対等関係を否定する」と言い切る。

 再編条例が可決されて以降、町村会サイドは、参院で多数を占める民主党に公選法改正阻止を訴える“最後のカード”を切った。政府与党とは蜜月関係にあった町村会にとって「与党側の反撃を招く危険もある。まさに非常手段」(ある町長)。町村会のあり方にも一石を投じた。

 7月には濱谷一治江差町長らが、札幌入りした小沢一郎民主党代表と会談。その後も寺島会長や濱谷町長らが、水面下で与野党との折衝を続けた。知事サイドも桧山管内の有力者切り崩しといった攻勢を続け、一部の民主党道議を抱き込んで法改正への働き掛けを強化。水面下での両者の攻防は激烈を極めた。

 自民党が公選法改正案の臨時国会提出を見送り、支庁再編は混迷状態に陥った。ある道幹部は「なりふり構わない抵抗に出るまで町村会を追い詰めた知事の責任も大きい」と語る。濱谷町長は「法改正の見送りは選挙情勢からの判断。支庁再編の不当性が議論された結果ではない。何が問題なのか検証する機会とすべき」と語る。

 寺島会長は個人的見解と断った上で、再編計画の修正を前提に、高橋知事との対話再開にも意欲を示す。「道と市町村が対立を続けることは不幸だ。地域振興の沈滞を招いている」。道の計画では14支庁を9総合振興局(支庁)と5振興局(支庁出張所)に再編する。「支庁と支庁出張所の格差が問題だ。14支庁の枠組みを残し、地域特性に合わせたメリハリのある支庁を目指すべき。組織は画一的である必要はない」と語り、知事サイドの出方にもよるが、道の計画をある程度は尊重した上で、事態収拾に向けた妥協点を探りたい考えだ。(松浦 純)


◎最新版ウォーキングマップ完成 
 市立函館保健所の健康づくり推進室(辻喜久子室長)はこのほど、函館市の健康推進計画、健康はこだて21に基づいた「健康ウオーキングマップvol4」を作成した。函館市内10地域のウオーキングコースを紹介。同室の山本道子主査は「地図を参考に運動を習慣化し、生活習慣病の予防に役立ててほしい」と利用を呼び掛けている。

 2005年度から毎年発行しており、各年とも9、10コースを掲載している。コース選定は各町会の健康づくり推進員に依頼し、複数の町にまたがる場合は各町会の推進員が協力して作業に当った。始めに「足から健康」と題し、ウオーキングの効果として「下半身をはじめとする筋肉、血管、内臓が鍛えられる有酸素運動」と説明。けがをしないようにストレッチなどの準備運動をきちんと行い、景色を楽しむことも勧めている。

 各コースにはすべて、推進員が実際に歩いて計測した距離と平均歩数、時間を記載。函館西小・中学校周辺の「天神コース」(約2.3キロ、34分)では、観光地ともなっている外国人墓地や港の風景などを楽しめる。高盛町周辺の「砂山コース」(約3.1キロ、42分)には、石川啄木小公園や亀田川の河川敷がある。「南茅部運動広場コース」(約3.2キロ、45分)には、特産のコンブ加工場などがある「昆布の里クリーンロード」が組み込まれた。

 A4判14ページ。3000部を印刷。市内の各町会に配布したほか、希望者は同保健所でもらうことが可能。問い合わせは同室TEL138・32・1515。 (小泉まや)


◎11月2日「湯巡り紀行」実施
 浴衣姿で散策しながら、湯の川温泉街にあるホテル・旅館での入浴を楽しむ「湯巡り紀行」が、11月2日に行われる。3枚つづりのチケットが1冊1500円で、指定する6カ所のうち3カ所の温泉に入湯できる。

 函館市が、全国有数の温泉地ならではの風情を創出しようと初めて企画した。チケットの回収状況やアンケートに協力を求めることで、ホテル・旅館でのサービスに関する顧客ニーズを把握し、今後の温泉街活性化につなげていくのが目的。

 対象となる施設は、湯の浜ホテル、湯元啄木亭、ホテルかもめ館、ホテル雨宮館(以上、同市湯川町1)、竹葉新葉亭、湯元河畔亭(以上、同町2)。1カ所目の施設は事前に指定しなければならず、2、3カ所目は自由に回れる。時間は午後2時―同7時で、1カ所あたりの入浴時間は1時間。

 申し込み方法は、参加希望者の氏名、住所、電話番号、参加人数、最初の入浴施設を市ブランド推進課あてに電話またはメールで伝えるか、所定の用紙に必要事項を記入してファクスでも受け付ける。定員は先着50人で、27日締め切り。

 参加者にはチケットとマップ、小物を入れられる竹かごを進呈するほか、希望者には浴衣、帯、タオルを貸し出す。同課は「アンケート結果を基に、施設数の見直しや要望を分析し、今後の展開に生かしていきたい」と話している。

 問い合わせ、申し込みは同課TEL0138・21・3453、ファクス同21・3324。メールアドレスはkido.kouji@city.hakodate.hokkaido.jp(浜田孝輔)


◎大門横丁3周年イベント始まる
 函館市松風町の屋台村「大門横丁」で22日、開業3周年記念の感謝フェアが始まった。各店一押しのメニューが半額で提供されたほか、割引券などが当たるくじ引きや、地元音楽グループの生演奏などがあり、利用客は店をはしごしながら屋台ならではの雰囲気を楽しんだ。

 大門横丁は地域活性化の起爆剤として、2005年10月23日にオープン。市の第三セクター「はこだてティーエムオー」が運営し、現在のテナント数は25店舗。年間の売り上げは1年目が3億4300万円、2年目が2億5500万円で、3年目は2年目を若干上回る見込みという。

 22、23の両日は感謝セールとして、各店自慢の一品が半額になり、「ドリンクサービス券」や「1000円引き券」などが当たる空くじなしのお楽しみ抽選会も。24日には飲み歩きを楽しむイベント「海のめぐみバル」が開かれ、各店で用意した地場産の魚介類を使ったつまみと飲み物1杯が500円で楽しめる。

 22日夜には、市内の4人組音楽グループ「mArBle(マーブル)」による生演奏もあり、フルートが奏でるボサノバの音色が屋台村の雰囲気を盛り上げた。仕事で来函した網走市内の大学講師金岩稔さん(36)は「店が満員でたまたま外で食べることになったら目の前で演奏が始まった。こんな行き当たりばったりなところが屋台の醍醐味(だいごみ)」と話していた。(森健太郎)


◎NTT東日本北海道支店の山本支店長来社
 NTT東日本北海道支店の山本康裕支店長(49)が22日、函館新聞社を訪れた。8月の支店長就任後、初めての来函で「『光』あふれる北海道に向け、道内企業の皆さんと知恵を出し合いながら、地域経済を活性化していきたい」と意気込みを語った。。

 山本氏は熊本県出身。東大法学部を卒業後、1982年に前身の日本電信電話公社に入社。NTT第5部門や総務部門(労働)の担当部長などを歴任し、8月1日付で同支店長に着任した。。

 年内にも道内で光ファイバーサービス「フレッツ光」の契約数が50万回線を突破する見込みで、12月には次世代ネットワークサービス(NGS)の道内サービスも開始されることから「今後お客様をどう拡大していくかが課題」と話す。。

 これまでグループ会社での労務人事畑が長く、初めての“前線部隊”に「道内9支店を回り、顧客と社員双方の生の声を直接聞きたい」と意欲的。函館の印象については「自然が豊かで、異国情緒あふれる街並みが大事にされている」と語った。(森健太郎)