2008年1月3日(木)掲載

◎函館八幡宮で騎馬参拝
 函館市谷地頭の函館八幡宮(中島敏幸宮司)で2日、急斜面の石段をドサンコ馬が力強く駆け上がる「騎馬参拝」が行われた。同市東山の「函館どさんこファーム」(池田茂代表)の会員5人が流鏑馬(やぶさめ)の装束でドサンコ馬にまたがり、馬は「ハイ、ハイ」と声を掛けられながら勇ましく石段を登りきった。

 同ファームが1998年から、ホーストレッキングの安全を祈願するために実施。5―18歳のドサンコ馬は、ひづめの音を響かせながら134段の石段を一段一段順調に登り、初詣での参拝客から大きな拍手を受けた。

 拝殿前でおはらいを受け、1年の安全を祈願。参拝後は、子供たちを馬に乗せるサービスも行った。笑顔をはじかせる子供を前に池田さんは「景気回復など、『今年こそは』と強く祈った。本道を代表するドサンコ馬は函館が発祥地。ドサンコ馬が活躍する場が増え、地域活性につながれば」と話していた。(山崎純一)


◎デパート初売り、福袋求めて列
 函館市内のデパートで2日、初売りが行われた。各店では開店を待つ買い物客が長蛇の列をつくり、オープンと同時に先を争い福袋や目玉商品を買い求め、店内は大きな袋を抱えた人たちでにぎわった。

 棒二森屋(若松町17)には開店前から約300人が並んだ。福袋は同店が予約販売する「新春縁起福袋」のほか、衣料雑貨や化粧品、食料品など各テナントもそれぞれ用意。商品券1万円分に、さらに商品券が当たる抽選付きの「縁起初夢のし袋」(1万円)の限定販売は、午前中に200袋を完売した。

 函館市内の実家に帰省し、福袋を購入した群馬県在住の石井和未さん(39)は「この1年いいことがあるよう縁起物として毎年買っている。袋を開けるのが楽しみ」と話していた。

 丸井今井函館店(同市本町32)では、午前9時の開店前から2カ所ある玄関前に長蛇の列ができた。福袋では婦人用雑貨やアクセサリーが人気の的。また、初夢企画として、旅館・ホテルの宿泊券や、5月に函館で開催されるプロ野球・北海道日本ハム―福岡ソフトバンク戦の観戦チケットと応援グッズが、数量限定で用意された。

 テーオーデパート(同市梁川町10)では、お年玉を握りしめた子どもが保護者とともに、人気ブランド服の福袋を求めて足を運んだ。このほか、ひな人形や学習机といった、季節を先取りした商品も並べられていた。(宮木佳奈美、濱田孝輔)


◎元気に汗「元旦ラグビー」
 ラグビーの函館スクールは1日、根崎公園ラグビー場で毎年恒例の「元旦ラグビー」(函館ラグビー協会主催)を行った。スクール生ら約50人が参加し、初練習に汗を流した。

 年初めに必勝祈願と安全祈願をしようと、同場から湯倉神社まで歩き初詣でを済ませた。戻ってからは幼児から大人まで一緒になってもちつき大会を開き、子どもたちの笑い声が聞こえるなど盛り上がった。

 スクール生は白銀のグラウンドで初練習。各学年に分かれて試合形式の練習をしたり、ラグビーボールでドッジボールをしたりするなど、一生懸命走り回った。練習後、同協会の会員やスクール生の父母が作った豚汁やお汁粉を食べると、笑顔が広がった。

 同協会の米田國三郎会長は「無事に年を越せてうれしい。ことしは全道大会での活躍を期待している。またスクールに多くの子どもたちが入ってくれればと願っている」と話していた。スクールの安田聖主将(本通中3年)は「ことしは何ごとにも頑張る。全道大会で勝てるように必死に練習していきたい」と意気込んでいた。(小林省悟)

 各学年のことしの抱負

 小学3、4年・荒木隆大主将 思い切り練習して、みんなが声を出しながら、力を合わせて一生懸命戦う。全道大会は全部勝ちたい。

 小学5、6年・小林駿介主将 1年間けがをしないように、中学生と練習試合してレベルアップを図りたい。全試合で勝てるように頑張る。


◎桧山管内、52年ぶりの死亡事故ゼロ
 【江差】桧山管内では2007年、交通死亡事故の発生がなく、1955年以来52年ぶりとなる事故死ゼロの記録を達成した。道内14支庁管内で死亡事故がなかったのは同管内だけ。亀谷敏則桧山支庁長は2日、半世紀ぶりの記録達成を祝う談話を発表した。

 亀谷支庁長は52年ぶりの偉業達成について「町や警察、学校、事業者などの交通安全に携わる人たちの活動のおかげ。江差・せたな両署は、組織を挙げて交通事故抑止に取り組み、地域住民の安全を守るために大変な努力をいただいた」と強調。「桧山支庁も悲惨な交通事故の被害者を1人でも少なくするよう、町、関係機関・団体と連携して、交通安全の取り組みを一層推進する」と述べ、死亡事故根絶に向けた住民の団結を呼び掛けている。

 桧山管内7町を管轄する江差・せたな両署管内では、市町村合併に伴う管轄の変遷があるが、記録が残る54年以降に死亡事故がないのは55年のみで、桧山南部4町と奥尻町を管轄する江差署でも、事故死ゼロは55、91年の2年だけだった。

 両署管内では70、73の両年、過去最多の16人が交通事故で死亡。2000年以降は年間3―6人で推移していたが、2006年には7人が交通事故で死亡。1999年以来最多の死者数を記録した。このうち3件は12月に発生し、被害者はいずれも高齢者だった。

 このため両署は昨年、高齢者事故対策をはじめ、死亡事故の抑止に向けた重点的な取り締まりや官民を挙げた交通安全運動に取り組んできた。

 8月には、道の交通死亡事故多発非常事態宣言が発表されたことを受けて、江差町で同支庁と江差署の共催による緊急集会を開催。同署でもパトカーや赤色回転灯を装備した車両で交通安全を促す「レッド作戦2007」を展開するなどの活動を展開してきた。(松浦 純)


◎函館新聞社「新春親子書初め大会」
 第11回函館新聞社「新春親子書初め大会」(函館新聞社、実行委員会主催)が2日、函館市港町の函館新聞社3階ホールで行われた。子どもたちはそれぞれの思いを筆に込め、力強く作品を書き上げた。

 函館市内・近郊から26人が参加。初めに安保勝順委員長が「書初めは江戸時代から300年以上伝わる日本の伝統行事。筆を使う文字文化を大切にしてほしい」とあいさつ。続いて書道家の大川瀟湖さんが模範となる「開春」「最善を尽くす」を揮ごうした。

 この後、子どもたちは「正月」「心」「ふじ」など自分で選んだ言葉に挑戦。実行委や親からのアドバイスを受けながら、納得のいくまで何度も書き続けた。

 工藤皓未君(函館昭和小6年)と妹の実弓さん(同2年)は、初めての参加。「立志」と書いた皓未君は「目標に向かって頑張っていきたい気持ちを込めた。少年野球でキャッチャーをやっているので中学でもレギュラーを目指したい」。「雪山」と書いた実弓さんも「雪遊びが大好きなので、もっとたくさん雪が降ってくれればうれしい」と、それぞれ題目へのこだわりを話した。

 この日書かれた作品は20日まで同社1階ギャラリーに展示しているほか、本紙紙面でも紹介する。(小川俊之)