2008年5月26日(月)掲載

◎一面にピンク色…恵山つつじまつり
 「第40回恵山つつじまつり」(実行委主催)の各種イベントが25日、恵山山ろく一帯で行われた。雨模様にもかかわらず大勢の市民や観光客らが会場を訪れ、ピンク色に広がるツツジのじゅうたんを楽しむとともに、多彩なイベントを満喫した。

 恵山山ろく一帯にはエゾヤマツツジやサラサドウダンツツジが約60万本自生しており、毎年5月下旬から6月上旬が見ごろとなる。今年は頂上付近の開花は遅れているが、ふもとの恵山つつじ公園では8部咲き。この日は屋外の特設会場で予定されていたキャラクターショーや民謡ショーなどのイベントは、室内に場所を移して行われた。屋外でツツジを見学する姿はまばらだったが、雨具などに身を包みじっくりと観察している家族連れやカップルなどの様子も見られた。

 室蘭市から友人ら3人で訪れた50代の主婦は「花が好きなので楽しみに来たが、天気が悪くて残念。それでもツツジが一面に咲き誇る様子には感激した」と話していた。(小川俊之)


◎丁寧に作業「秋が楽しみ」…「亀尾ふれあいの里」田植え体験会
 函館市米原町の農業体験施設「亀尾ふれあいの里」で25日、田植え体験会が開かれた。開始直後から雨が降り出すあいにくの天気だったが、稲にとっては恵みの雨。参加者は全身泥だらけになりながらも、苗を丁寧に植え込んでいた。

 同園を管理するNPO法人亀尾年輪の会(田村冨作理事長)主催の農業体験会の一環で、約70人の市民が参加した。植えた苗は道南生まれの道産米「ふっくりんこ」。6月下旬の草取り体験や秋には収穫体験会などを予定している。

 両親と参加した函館駒場小1年の後藤綾介君(6)は「冷たかったけど楽しかった」と笑顔。また、3年連続で稲作体験に参加している道教大附属函館小学校5年の中山ゆきや君(11)は、学校の運動会が悪天候で中止になったため、体験会に参加。中山君は「田植えは運動会より楽しみだったので参加できて良かった。秋も楽しみ」と話していた。(今井正一)


◎雨の中激戦…ナビスコ杯 函館でコンサ戦
 サッカーJリーグ・ヤマザキナビスコカップ予選リーグ第4節「コンサドーレ札幌対ジェフユナイテッド千葉」が25日、函館市千代台公園陸上競技場で開かれた。あいにくの雨の中、地元のほか道内や関東から5297人が応援に訪れた。試合は札幌が1―2で惜敗。ファンは最後まで声援を送ったが、終盤はシュートがバーなどに阻まれ、追いつくことはできなかった。

 年に1度のJリーグ公式戦とあり、スタンドは冷たい雨にも関わらず道内チームの札幌を応援しようと、チームカラーの赤の雨具を着たファンが訪れた。前半37分、先制された札幌が1―1の同点に追いつくと、スタンドから大きな歓声が起こった。後半開始早々に点を決められた後もスタンドの声援は止まず、チャンスになると立ち上がって声をからすファンも見られた。

 残念ながら札幌は追いつかなかったが、試合終了後は選手に温かい拍手が送られた。札幌のファンという函館市本町の西岡隆志さん(21)は「負けたのは残念だが、札幌のサポーターと応援できたのはうれしい」と話していた。


◎う〜みさん故郷でライブ
 ミニアルバム「う〜みの幸」でメジャーデビューを果たした、函館出身の歌手う〜みさんが24日、函館市地域交流まちづくりセンター(同市末広町)でアルバムの発売記念ライブ「ありがとう! う〜みです」を開き、集まった郷土の市民約50人の前で澄んだ歌声を披露した。

 う〜みさんは、これまで自ら作詞・作曲してシングルCDやミニアルバムを自主製作。現在は高知や大阪を拠点に全国各地で“歌う旅芸人”として活動している。今回のアルバムは21日にベルウッド・レコードから発売され、大手梅酒企業のCM曲「私のふるさと」や「あなたとわたし」を意味する「なとわ」など7曲が収録されている。

 ライブでは、う〜みさんがアルバム収録曲のほか、アニメ映画「千と千尋の神隠し」の挿入歌「あの日の川へ」など9曲を熱唱。伸びやかな美声を館内に響かせ、最後は聴衆とともに「翼をください」の大合唱で締めくくった。曲と曲の合間には自らの半生や、故郷や家族への思いを軽妙な語り口で紹介し、「メジャーデビューはまだ通過点。今後も地道にありのまま活動していきたい」と誓っていた。 (森健太郎)