2008年8月15日(金)掲載

◎ふるさとで真夏の誓い 乙部で真夏の成人式
 【乙部】お盆の帰省シーズンに合わせた「成人のつどい」(町教委主催)が14日、町民会館で開かれた。49人の新成人が、進学や就職などで故郷を離れた級友と大人への仲間入りを喜び合っていた。

 町内では1988年4月2日から89年4月1日までに生まれた53人が、成人の仲間入りを果たした。

 中川眞一郎教育委員長は「自分を信じて夢や希望に向かって忍耐強く努力してほしい」と式辞を述べた。寺島光一郎町長も「20歳は人生で最も良い時期。仕事に勉学にと活躍する中でも、常にふるさと乙部を思い出してほしい」と激励した。

 新成人代表の中野雄太さん(栄浜)と米坂幸枝さん(旭岱)は「良き社会人や職業人となり、ふるさと乙部町の発展、ひいては国家社会の繁栄のため努力します」と誓いの言葉を述べた。

 この日は、多くの女性が涼しげな浴衣姿で式典に出席。新成人は1人ずつ名前を読み上げられ、中川委員長や寺島町長ら来賓から祝杯を受けると、満面の笑みを浮かべながら、清酒が注がれた杯を飲み干していた。(松浦 純)


◎北島の連続2冠に函館市民歓喜
 「素晴らしい!」「おめでとう」――水泳の男子平泳ぎでオリンピック2大会連続の2冠を達成した北島康介選手の快挙に函館市民も歓喜に沸いた。函館水泳協会の役員や指導者も北島選手をたたえ、小学生スイマーも未来のメダリストを目指し向上心を倍増させた。(鈴木 潤)

 200メートル平泳ぎ決勝が行われた午前11時ごろ、函館市役所1階ロビーでは、来庁者がテレビの前に集まり、画面に注目。北島選手がほかの選手を抑えトップでゴールした瞬間、「すごーい」「やったー」と感嘆の声が漏れた。孫3人とテレビを見ていた花園町の女性(75)は「不調の時期があったと聞いていたのでここまでやるとは思っていなかった。素晴らしいとしか言いようがない」と絶賛した。

 水泳関係者も北島選手の偉業を祝福し、いっそうの普及、競技力の向上を期待する声も聞かれた。北海道水泳連盟副会長で、函館水泳協会の小田桐重信会長(70)は「喜ばしいこと。特にジュニア選手の励みになる。レベルアップにつながれば」と述べた。

 サン・スポーツクラブ(千代台町13)の水泳ヘッドコーチを務める小笠原繁行さん(54)は「北島選手の精神面の強さは目を見張るものがある。世界で活躍できる選手を函館、道南から輩出していきたい」と話した。

 小学生選手も発奮した。テーオースイミングスクール(本通3)に通う函館八幡小5年の高橋野明(のあ)さん(11)は「1位でゴールしたときは自分のことのようにうれしかった。北島選手のように金メダルが獲れる選手になりたい」と飛躍を誓っていた。


◎プラスチックごみに異物20?超、注射針混入も。函館市環境部調査
 函館市環境部はこのほど、「プラスチック容器包装」の分別調査を初めて実施した。収集された同資源に、可燃・不燃ごみや、そのほかの資源ごみなどの異物が入っている割合は22・2パーセントと高いことが分かった。注射針などの医療品が混入している場合もあることから、同部は「さらなる周知が必要」として分別の徹底を呼びかける。

 プラスチック容器包装の収集で集まった資源に、異物が多く見られることから実施した。5、7日に函館市内から収集した270キロ中、住宅地のほか、商業、漁業、農業の各地域からまんべんなく、合わせて118・4キロを抽出。8日に職員が手作業で再分別調査した。

 プラスチック容器包装と認められるものは77・8パーセント。うち1・6パーセントは、ことし4月からペットボトルに区分変更された、酒やしょうゆなどの容器で、表示がプラスチックとなっていたため含まれたと思われる。

 異物で最も多かったのは、12・4パーセントを占めた食品かすなどが付着したプラスチック容器。インスタント食品の容器に食べ残しが入っていたり、納豆の容器には中身が入ったままのものもあり、腐敗臭を発していた。可燃ごみは4・0パーセントで、紙容器やたばこ容器などのほか、台所から出たとみられる生ごみもあった。不燃ごみは0・9パーセント、缶、瓶、ペットボトルなどの容器類は4・8パーセントだった。

 一方、カミソリやナイフ、使い捨てライターなどの危険物は0・1パーセント。電池や注射針、点滴パックなどの医療品については今回発見されなかったが、再生事業者に渡す前に再選別する「函館プラスチック処理センター」(同市東山町)によると、これらの危険物も定期的に一定量の混入が認められるという。糖尿病患者などが使用するインシュリンの注射針については、受け入れ先の再生事業者(秋田県)で、同市から出されたプラスチックに含まれていたむき出しの針が人体に刺さる事故が起きているという。

 調査を受けて同部は「異物混入率が非常に高い。危険物は収集・分別作業者にとって脅威であり、分別徹底や汚れを落とすよう周知することが必要」としている。(小泉まや)


◎函館市、特定健診「受診難民」を救済へ
 本年度に75歳の誕生日を迎える国民健康保険(国保)加入者が特定健康診査を受けられない問題で、函館市は14日までに、受診困難と思われる対象者1162人に無料で特定健診を受けられるようにすることを決めた。30%が受診した場合の同市負担額は約160万円と見込んでおり、国保事業特別会計から支出する。

 特定健診は、これまでの基本健診に代わり、同市では6月から実施。国から受診率目標が示される一方、移行手続き上の都合で国保加入者と後期高齢者の谷間の年齢に本年度受診できない“受診難民”が発生する。対象者は11月1日から2009年3月31日までに75歳の誕生日を迎える国保加入者。苦情があったことなどから、市は対応を検討していた。

 このうち血圧や血糖、コレステロールなどの治療中の加入者は、特定健診の性格上、対象外とする。市は8月末までに対象者に対して個別に案内を郵送。受診を申し込むと数日中に受診券が発行され、総合保健センターなどで受診することができる。

 同市の調べでは、道内の主要11市のうち旭川と苫小牧以外が、全国の中核市では回答のあった32市中21都市がこのような対象者に対して受診できるよう対応する。市民部は「これまで通り受診を希望する加入者がいるため実施することにした」としている。(小泉まや)


◎北斗市「せせらぎ温泉」入館400万人突破/海老沢市長が特産品プレゼント
 【北斗】北斗市市営の健康センター「せせらぎ温泉」(同市本町311)の入館者が14日、400万人を達成した。400万人目となったのは、多い週は毎日訪れるという同市本町の主婦佐々木礼子さん(59)。海老沢順三北斗市長が記念として市特産の米や海藻などを手渡すと佐々木さんは「まさか400万人目なんてびっくり。静かできれいな温泉でお気に入りなので、これからも来続けたい」と笑顔だった。

 同温泉は1993年、旧大野町が町民の健康増進と交流の場を目指し開館。そばを流れる大野川のせせらぎをききながら露店風呂などを楽しめる人気の温泉。

 96年には100万人、2000年には200万人を突破するなど当初は年間30万人ペースの来館者だったものの、03年1月の300万人突破以降、近隣に温泉施設がオープンしたり、ガソリン価格の高騰などの影響で、近年は市内外から年間20万人、1日あたり600人と減少気味だった。しかし、本年度から運行を始めた南北市街地連絡バスで、上磯地区からの利用も伸びているなど新たな利用者の拡大が見られるという。

 同温泉は400万人突破を記念し、9月14、15日の両日、それぞれ先着300人に地酒やタオルなどが当たる抽選を行う。

 営業時間は午前10時から午後10時まで。毎週月曜(祝祭日は除く)は休館日。(笠原郁実)