2009年3月26日 (木) 掲載

◎市長賞に「銀聖鮭スモークサーモン」と「りんごわいんキャラメル」…函館圏優良土産推奨会

 郷土色のある優れた道南の観光土産品を選定する第53回函館圏優良観光土産品推奨会が25日、函館市若松町のロワジールホテル函館で開かれ、最高賞に当たる函館市長賞に「銀聖鮭スモークサーモン」(カワシマ)と「七飯スイートりんごわいんキャラメル」(道南食品)が選ばれた。

 市や函館商工会議所、函館国際観光コンベンション協会などでつくる実行委(西村盛一郎委員長)の主催。本格的な観光シーズンを前に年1回行われ、今回は渡島・桧山管内の土産品メーカーや製造、販売業者から農水産品、菓子、民工芸品3部門に例年より多い計95点の応募があった。

 消費者団体や流通、観光関係者の審査委員13人は、原材料や消費期限などが正しく表示されているかチェックし、試食しながら郷土色や品質、包装デザインなどを基準に総合的に評価した。「銀聖鮭―」は日高産の秋サケを使った風味豊かな味付けで、「七飯スイート―」ははこだてわいん(七飯)の果実酒をキャラメルに練り込んだ香り豊かな味わいが人気を集めた。(森健太郎)

 市長賞以外の入賞品は次の通り。

 ◇函館商工会議所会頭賞▽函館産がごめ昆布とろ味(金森商船)とうきびチョコチョび(昭和製菓)◇函館国際観光コンベンション協会会長賞▽ハコダテアサチョ(アジアンキッチンチェーズ)モッチーノプレミアムダブルショコラ(国産製菓)◇みなみ北海道地区観光土産品公正取引協議会会長賞▽まっ黒いんでなイカい?(熊石深層水)こんぶ餅(国産製菓)◇奨励賞▽函館さかな屋まるかつ水産のいかめし(まるかつ水産)年輪赤ワインキャラメル(道南食品)函館梶原昆布店がごめせんべい(金森商船)ごっこ・根付(魚長食品)ごっこぬいぐるみシリーズ(同)



◎ブルーインパルス 8月8日飛行ショー…開港150周年記念事業

 宮城県東松島市にある航空自衛隊第4航空団に所属する第11飛行隊(通称ブルーインパルス)の展示飛行が、函館開港150周年記念事業のメーンイベント初日の8月8日に行われる見通しだ。

 防衛省航空幕僚監部の幹部と同隊のパイロット2人が26日、展示飛行に向けた視察を兼ねて西尾正範市長を訪れ、09年度のイベントスケジュールに組み込んだことを報告した。

 同飛行隊は、展示飛行専門の部隊で、6機の訓練機が上空で華麗な編隊飛行を繰り広げる航空ショーを全国各地で行っている。

 函館では初めての開催で、当日は約20分間のショーを予定している。さまざまな編隊飛行やジェット噴射の煙でさまざまな形を描くなどのパフォーマンスを行う。

 パイロット2人はフライトスーツ(飛行服)を着て西尾市長と懇談。4番機を操縦する浅岡浩和1等空尉(34)は「函館は函館山を基点に街並みがきれいで、今から飛ぶのが楽しみ。港の魅力を引き出して開港150周年を盛り上げることができれば」と意気込みを見せ、ナレーターを務める濱井佑一郎1等空尉(31)も「市民にブルーインパルスを身近に感じてほしい」と話していた。(鈴木 潤)



◎美術品収蔵庫を…画家・岩田さん市に200万円寄付

 函館出身で東京在住の画家岩田治子さん(82)は25日、自身の作品を販売した売上金200万円を、美術品収蔵庫建設の基金にしてほしいと函館市に寄付した。函館市役所を訪れて西尾正範市長に目録を手渡し、西尾市長は「整備に向けて今後考えていく」と伝えた。同市は現在4000点以上の美術品を所蔵するが、保管方法などを巡り市議会でも議論されており、今後の動向が注目される。

 同市には博物館に約3900点、公共施設に約440点の絵画や書、彫像などが収蔵されている。開会中の市議会でも、予算特別委員会で黒島宇吉郎市議が「美術品の保管は温度や湿度の管理が難しく、収蔵庫を用意すべきだ」などと提言している。

 岩田さんは19―24日に同市内で「岩田治子と果実油絵チャリティー展」を開催した。岩田さんと親交があり、函館市民会館の初代館長や函館文化会会長などを務めた関輝夫さん(83)が実行委代表となって進め、出展した約50点を完売した。

 この日、市役所を訪れた岩田さんは「すべて売れたのは本当に驚きですが、本当にありがたい」と話し、岩田さんの父で函館の洋画発展の礎を築いた故佐野忠吉さんに触れ、「父もこのような事を望んでいると思う」と収蔵庫建設に期待した。

 西尾市長は「市民会館では一時屋根裏のような場所に置いていたが、貴重な資料なのでどう管理していくかを市教委で考え、浄財として寄付金を使わせて頂きたい」と応じた。(小泉まや)