2009年7月16日 (木) 掲載

◎道南夏の3大まつりをPR

 松前、江差、上ノ国の道南3町の魅力をPRする「道南夏の3大まつり観光キャンペーン」が15日、JR函館駅などで行われた。あいにくの雨にもかかわらず、それぞれの祭り用の装束に身を包んだ約20人は、ちらしなどを配布しながら夏まつりの魅力をアピールした。

 同キャンペーンは、共通した歴史観光資源を持つ3町と広域観光を推進する「北海道歴史倶楽部」(岩田良子会長)が主体となって、3年前から毎年この時期に実施。8月9―11日に行われる江差町「姥神大神宮渡御祭」、同13―15日の松前町「城下時代まつり」、同14日の上ノ国町「エゾ地の火まつり」を道南夏の3大まつりと位置づけ、道南観光のイメージアップを図っている。

 この日は渡島支庁と函館市役所を表敬訪問し、五稜郭タワーとJR函館駅でPR活動を展開。祭りの衣装を身に着けたメンバーが、姥神大神宮渡御祭のお囃子(はやし)が流れる中、宣伝用ちらしと道南名産の「きざみするめ」を観光客らに配布。山形県から道内旅行中という60代夫婦は「今回は函館と洞爺湖を中心に周るが、来年は歴史の古い3大祭りにも足を運んでみたい」と話していた。

 一行は16日、札幌市の道庁前などでPR活動を展開する。(小川俊之)



◎魚長食品、回転ずし「函館まるかつ水産」が東京ミッドタウンに初進出

 鮮魚販売、ホテル経営などを手掛ける魚長食品(函館市豊川町、柳沢政人社長)は29日、市内で展開する回転ずし店「函館まるかつ水産」を東京・六本木の大型複合商業施設「東京ミッドタウン」(港区赤坂9)内にオープンする。初めての東京進出で、函館近郊で水揚げされた新鮮な魚介類を提供する。

 新店舗は「函館まるかつ水産東京ミッドタウン店」。店舗面積約105平方メートルの小型店で、東京ミッドタウン地下1階に出店。レーンに沿ったカウンター席、4人がけのボックス席のほか、半個室のテーブル席など計53席を設置。客単価を2500円に設定し、年商約2億円を見込む。

 同社は市内で回転ずし店を3店舗展開。このうち函館ベイ美食倶楽部(豊川町)内にある本店は観光客が約半数を占め、東京出店への要望が多かったという。新店舗のネタも約9割を函館で仕入れ、朝一番の便で空輸する。一部は函館でさばいて輸送することで物流コストも減らす。

 飲料水や米を炊くのに使う水も函館山の地下水を直送し、米、酢、しょうゆも函館の店と同じものを使う。同社の渡辺和輝専務は「函館の味や品質をそのまま提供できるよう徹底してこだわった。安くて手軽な回転ずしという業態で幅広い世代のニーズを取り込み、函館に来てもらうきっかけづくりにしたい」と話している。

 東京ミッドタウンは、旧防衛庁跡地を再開発し、2007年3月に開業。都内一の54階建てオフィスビル「ミッドタウン・タワー」(248メートル)がそびえ、約130店の飲食・物販店のほか、高級ホテルや美術館、賃貸マンションなど6棟が並ぶ東京・六本木の新名所。(森健太郎)



◎ベジフル函館が夏色ジュースのレシピ発表

 ジュニアベジタブル&フルーツマイスター(通称・野菜ソムリエ)の有資格者らでつくる「ベジフル函館」(川崎保江代表)が夏が旬の野菜や果物を使った「ベジフル夏色ジュース」を考案し、レシピを公開した。メンバーは「ビタミンCとカロテンたっぷりのジュースで美容と健康を保ち、夏バテを予防しましょう」と薦めている。

 野菜や果物の色素などに含まれている機能性成分「フィトケミカル」の効果に着目し、今回は夏野菜らしい緑色のジュースに仕上げた。緑色のフィトケミカルの食材は抗酸化力が強く、活性酸素を撃退するとされ、美肌やがん予防、殺菌、老化防止などの効果が期待できる。

 材料はブロッコリー、小松菜、グリーンアスパラ、キウイフルーツ、パイナップル。メンバーの齊藤縁さんは「暑い土地の果物は疲労回復に効果的で夏バテ防止にお薦め。最近は国産のキウイやパイナップルも出回っているのでぜひ使ってみて」とアドバイスする。

 ベジフル函館は野菜や果物の取り入れ方の提案、消費拡大を目指し、昨秋から四季ごとに旬の食材を使ったジュースのレシピを広めている。メンバーのうち有資格者は12人で本年度は新に男性2人も加わった。川崎代表は「10月に養成講座があるので果物が好きな方もぜひ挑戦して」と話している。ベジフル函館への問い合わせは川崎代表TEL0138・51・7960(午後3時―同6時)へ。(宮木佳奈美)

 【レシピ】

 〈材料・2人分300ミリリットル〉ブロッコリー、小松菜、グリーンアスパラ(細2本)は各60グラム、キウイフルーツ(2個)、パイナップル(カットパインでも可)は各180グラム

 〈ポイント〉ブロッコリーやアスパラの根元、パイナップルの芯(しん)は栄養価が高く、甘みが強いので捨てずに活用する。小松菜はくっつきやすいので細かく刻んでジューサーに入れる。キウイは皮をむく。野菜の香りが苦手でなければ、キウイやパイナップルの量を減らしてもよい。ミキサーを代用する場合は水や氷を入れる。

 〈栄養価〉ブロッコリー、小松菜、グリーンアスパラのいずれも抗酸化力が強いカロテンが豊富。キウイは風邪、がん予防などに効果的なビタミンCが非常に多い。パイナップルは疲労回復に有効なビタミンB1や高血圧、動脈硬化予防に役立つカリウムなどを含む。



◎知内のプレミアム商品券2時間半で完売

 【知内】知内商工会(臼井政則会長)は15日、プレミアム商品券を発売した。30%がお買い得になるとあり、発行した1500万円分の商品券は、発売開始約2時間半で完売した。使用有効期間は10月末までで、町内の消費拡大に弾みをつける。

 同商工会と役場で午前10時から発売し、役場では混乱を避けるため数人ずつを部屋に入れ販売。完売となった午後零時半ごろまでに計500人が来場。完売後も購入希望者が訪れ、問い合わせ電話もあったが、大きな混乱はなかった。同商工会は「企画趣旨を理解してもらい、町民の協力でスムーズな対応ができた」と話す。

 1セット(1000円券5枚)が3500円。1世帯10セットまで購入可能で、町広報誌やポスターで周知した。利用店舗を商工会加盟店のみに限定する地域が多い中、「町民への還元を最優先し、知内の全産業に枠を広げよう」と呼び掛け、漁協や農協など計77業者が対象となった。

 町内に家電専門店はないが、電気工事業者がちらしで取り寄せによる大型家電の販売告知をするなど、「町民とともに商業従事者の関心がとても高かった。経済のてこ入れに期待したい」と商工会関係者は話している。(田中陽介)


◎湯川海水浴場オープン、悪天候で遊泳禁止

 函館市根崎町に市が開設する湯川海水浴場(市営熱帯植物園前浜)は15日にオープンしたものの、高波や雨など悪天候のため、初日は遊泳禁止に。予定していた神事も17日に延期となった。

 午前10時のオープン時には、雨は一時的にやんでいたが、強風に伴い高波が砂浜に押し寄せ、ネットを固定している浮きや遊び場となる人工の浮島も激しく揺れた。管理する市職員は「初日にこのような天気になったのは残念」と話し、荒れた海を見つめていた。

 同海水浴場は今年15シーズン目。開設期間はこれまでより1週間短縮し、8月23日まで。夏休み後の入場者が少ないことから監視員人件費などの経費を節減する。開放時間は午前10時から午後4時半まで。市入舟町前浜海水浴場は25日から8月18日まで、午前10時から午後4時に利用できる。(小泉まや)