2009年7月9日 (木) 掲載

◎あなたが選ぶ丼1位…朝市でキャンペーン

 函館朝市協同組合連合会(井上敏廣理事長)などは、朝市内の飲食店16店が函館開港150周年にちなんで考案した丼のグランプリを決める「あなたが選ぶ みなと街 新朝市 どんぶりキャンペーン」を8月15日まで展開している。

 市民や観光客に各店自慢の丼を通じて朝市を身近に感じてもらおうと、開港150周年記念連携事業として企画。海鮮丼を中心に16種類の丼の中から「食べてみたいどんぶり」と「おいしかったどんぶり」をそれぞれ選んで投票してもらう。

 候補の丼にはウニやイクラ、カニなどをふんだんに盛り付けた4―5人前の海鮮丼からラーメン、洋食など各店の個性やアイデアが光る。投票者の中から抽選で計150人にゆでたタラバガニ(1尾)や毛ガニ(2尾)、干物セットなどが当たる。

 同連合会事務局は「この機会に朝市に気軽に足を運んでもらえれば」とPRしている。投票方法は朝市内で配布中のパンフレットに付いているはがきのほか、同朝市のホームページ(http://www.hakodate-asaichi.com)から。問い合わせは同連合会事務局TEL0138・22・7981。(森健太郎)

 参加店は次の通り。

 ▽恵比寿屋食堂、朝市あけぼの食堂、朝市の味処茶夢、櫻桂、いくら亭、馬子とやすべ、味鮮まえかわ、一花亭たびじ、函館麺や一文字朝市店、活いかの道乃家、函館ぶっかけ、I LOVE cafe、味処きくよ食堂朝市本店・支店、すずや食堂、朝市食堂二番館、食事の店あき



◎マリンフェスとオーシャンウイーク、海の2祭典 初の同時開催

 第14回はこだてマリンフェスティバル(海の日を祝う会主催)が16日から31日まで、函館港をはじめ各施設で行われる。今年は函館開港150周年記念事業として実施し、水産・海洋に関する2年に1度の祭典「オーシャンウイーク」(25―30日、函館国際水産・海洋都市推進機構など主催)と初めて同時開催し、開港記念を盛り上げる。

 マリンフェスは市や函館海洋気象台、函館運輸支局などの関係機関が連携し、毎年実施している。「海の日」(7月第3月曜日)の記念事業を集約した祭典で、こうした取り組みが評価され、市は日本海事広報協会から、本年度の「海の日モデル地区」に認定された。

 19日に恵山岬灯台一般公開、25日に函館海洋気象台施設見学会、30日に豪華客船「飛鳥Ⅱ」市民見学会(申し込み必要)などを開催。25、26の両日には市臨海研究所(大町13)で「海のスイーツ」をテーマにしたケーキサミットを開く。マリンブルーの色をしたケーキなどアイデアあふれるスイーツが並ぶ予定で、ガゴメを利用した商品と併せて展示即売する。

 連動するオーシャンウイークは3回目の開催。航海訓練所の練習帆船「日本丸」が西ふ頭に入港し、25日午前10時からカラー放水と巴太鼓で歓迎する。同日午後1時から帆を広げるセイルドリルを披露し、26日に一般公開。同日は西ふ頭を会場に多彩なイベントを開催し、緑の島からシャトルバスを運行する。臨海研究所など3カ所を巡るスタンプラリーや水辺の生物と触れ合うイベントなどを用意し、露天の軽食コーナーも並ぶ。

 函館市や海洋都市推進機構は「2つの祭典を盛り上げ、8月の港まつりや開港記念メーンイベントにつなげたい」と話している。

 函館地区クルーズ振興協議会は30日午前11時から港町ふ頭で実施する豪華客船「飛鳥II」(約5万トン)の見学会の参加者を募集している。定員は100人で、10日必着。

 往復はがき1枚で2人分まで申し込みができ、①代表者の住所、氏名、年齢、電話番号②同行者の氏名、年齢を明記し、〒040―0061 函館市海岸町24の4 函館運輸支局「飛鳥II」係へ。抽選で選び、当落の結果は17日ごろに発送する。(高柳 謙)



◎道教育方針 桧山北高1間口減に反発…今金町「説明なく唐突」

 【江差】桧山学区を対象とする2009年度2回目の公立高校配置計画地域別検討協議会が7日、桧山支庁で開かれた。道教委が本年度の入試で2次募集後に定員割れを生じた道立桧山北高校(せたな町)を1間口減の2間口とし、来年度の入試から募集定員を削減する方針を示したことに、今金町の関係者から「地域に具体的な説明が無いのに唐突」と反発の声が聞かれた。

 道内初の総合学科に転換した同高は本年度、3間口(120人)を定員としたが、生徒数は大きく割り込み、2次募集後にも44人の欠員を生じた。道教委は基準に従い、来年度以降は1間口減の2間口で入試を行う方針を示した。本年度に39人が入学した今金町は、道教委が4月に開いた検討協議会で間口削減について具体的な説明が無かったことを指摘。「教育的配慮に欠けている」(外崎秀人町長)。

 桧山北部には瀬棚商業高(1間口)もあるが、今金町の中島光弘教育長は「総合学科と商業科では生徒の目標や将来の進路希望が大きく変わる」と批判。今金中の大村徳則校長は「来年度は町内の中卒者が増えるのに」と苦境を訴えた。

 道教委新しい高校づくり推進室の小野寺一郎主幹は「せたな町の動向を含めて檜山北部では3間口で対応できると判断した。意見を持ち帰り検討する」と答えた。さらに、13―16年度の4年間では1―2間口の削減が必要とし「地域で協議の場を設けて高校の在り方を検討していきたい」と述べた。(松浦 純)



◎高校進学先 根強い“管外指向”…桧山管内

 【江差】道教委のまとめによると本年度、桧山管内の高校進学者が函館や札幌など他学区の高校に進学した“管外流出”の割合は38・6%に上り、管外の高校進学を希望する生徒や保護者の指向が依然として根強いことが浮き彫りになった。

 本年度の桧山管内の中卒者数は412人。このうち高校に進学した生徒は384人。管内高校へは277人で、残る107人は渡島など管外の高校に進学した。最も多かったのは私立高や高専を含む渡島第1学区の69人。渡島以外の学区も22人に上る。管外流出した生徒数を町別にみると江差町17人、上ノ国町14人、厚沢部町20人、乙部町20人、せたな町28人、今金町5人、奥尻町3人。桧山南部の4町だけで66%に達し、厚沢部・乙部両町では4割超の生徒が管外の高校に進学している。

 管内には江差、上ノ国、桧山北、瀬棚商業、奥尻の5公立高があるが、本年度の入試では2次募集前の欠員が計118人に上っている。

 管外流出への歯止めとして、普通科高のうち桧山北高は総合学科、江差高は全日制普通科単位制に転換。進学や就職など、生徒のニーズに応じたカリキュラムを編成。基礎学力や有力大学の合格者増加などの成果も上げている。親元を離れる生徒の心理的負担も懸念されるとし、地元高校への進学を懸命にアピールしている。

 だが、成績上位層を中心とする管外指向は依然として根強い。しかし、長引く景気低迷や、漁獲低迷による水産業の不振に伴い「経済的に管外への進学が困難な家庭も増えており、今後は地元志向は高まる」(乙部町)との見方もある。外崎秀人今金町長も「短期的な生徒数の増減だけでなく長期的視点で地元進学の受け皿を考えるべき」と主張し、生徒数の増減に応じた弾力的な定員管理の必要性を訴えている。 (松浦 純)



◎丸藤さんが「さわやかインストラクター」に…道南唯一

 函館市地域交流まちづくりセンター長の丸藤競さん(44)がこのほど、財団法人さわやか福祉財団(東京)から「さわやかインストラクター」の委嘱を受けた。触れ合いの多い、温かい地域社会づくりを目指し、市民互助団体の設立や運営などをサポートする。道南での認定者は1人。丸藤さんは「福祉の知識も学び、今後のまちづくりに生かしたい」と意気込んでいる。

 同財団は時代の変化に対応した「新しいふれあいの社会」の実現を目指し、1991年に活動をスタート。地域ネットワークの仕組みづくりや時間通貨を活用した近隣の触れ合い促進などさまざまな事業を展開している。

 インストラクターは、こうした活動を地域で推進する役割を担う財団のボランティアスタッフ。選ばれるためには現役インストラクターからの他薦が必要で、各種研修会の受講状況も審査される。7月現在、全国で福祉やまちづくりなどで活躍する174人、道内で14人が委嘱を受けている。年数回各地で開催される研修会に参加し、情報交換やスキルアップを積んでいる。

 丸藤さんは現在、同センター長として市民活動の支援や地域情報の発信、函館のまちづくり活動の援助に取り組んでいる。今回、「第一線で活動する全国の人と会い、ネットワークを広めたい」との思いから参加した。今後、異年齢が触れ合う居場所づくりや市民活動に関する地域の現状分析などに取り掛かる計画だ。

 丸藤さんは「住みよいまちづくりは福祉もまちづくりも同じ。福祉の現状を知る機会を得て視野が広がったので、まちづくり支援でもひと味違った助言ができれば」と話している。(新目七恵)