2009年8月14日 (金) 掲載

◎函館夜景の日、市内13カ所から一斉に花火

 8月13日は「函館夜景の日」。午後8時13分には市内の計13カ所から一斉に花火を打ち上げ、夜景を彩るイベントが行われた。

 函館夜景の日は1991年、当時の函館青年会議所理事長、福西秀和さんが発起人となり、夜景の大切さを再認識する記念日を設けようと、8(や)とトランプの“K”にあたる13に当てはめた8月13日に制定された。

 この日の花火は、緑の島でイベントを開いてきた「『夜景の日』を考える会」が母体となって発足した「エリア8K実行委員会」(馬場哲也委員長)が函館開港150周年を記念し実施。打ち上げは大森公園、市立函館高、函館大、函館稜北高、函館港町ふ頭、函館西高など幅広い場所で行われ、約5―10分間、夜空に大輪を咲かせた。

 函館山で見物していた滋賀県米原市の会社員、武原祐一さん(51)は「初めて見る函館夜景がいっそう華やかになった」。函館市美原の主婦、斉木絵里香さん(29)は「こんなすてきなことができ、きれいな光景を見ることができる函館に住んでいるのが幸せだと思った」と笑顔で話していた。(山崎純一)



◎長崎屋函館店来月6日で閉店 10月2日MEGAドン・キに

 大手ディスカウントストアのドン・キホーテ(東京)は、業態転換を進める長崎屋函館店(函館市美原1)について、食料品売り場やテナントの専門店を除く直営の売り場を9月6日で改装のため閉店することを決めた。同30日から10月1日までは全館休業し、10月2日に「MEGAドン・キホーテ函館店」としてリニューアルオープンする。

 現在の売り場面積約2万2600平方メートルのうち、衣料品や日用雑貨などの直営部分約7500平方メートルを全面改装。売り場のレイアウトや商品の陳列方法も大幅に変更し、商品も低価格を売りに現在の1・5倍に相当する約15万点をそろえる。

 中でも家電製品や輸入ブランド品を拡充し、「(商品を積み上げる)圧縮陳列などでドン・キらしさを打ち出し、お客さまに新たな発見や驚きがあるような店にしたい」(ドン・キホーテ広報室)としている。営業時間は現行の午後9時までより延長される見通し。

 長崎屋函館店は閉店に伴い、9月6日まで「閉店売り尽くしセール」を行い、一部商品を除き全品2割―5割引きで提供中。9月9日から同13日までは食料品の売り尽くしセールも行う。専門店などの既存のテナント約75店は、業態転換後もほぼ変わらず営業を続けるという。

 ドン・キ社はリニューアルに合わせ、生鮮販売を手掛ける起業家に売り場スペースを格安で提供する「熱血商店街」の全国第1号店を開設。公募した約10組が地下の食料品売り場のうち、約1300平方メートルの区画に精肉や鮮魚、総菜店などを開く予定。同社は「函館店をMEGAドン・キの基幹店とし、全国のモデルケースにしたい」と期待を寄せている。(森健太郎)



◎国際民俗芸術祭最終公演、観客と一体のステージ

 「第2回はこだて国際民俗芸術祭」(組織委主催)の最終公演「海~地球の日没と夜明け」が13日、函館市湯川町の市民会館で行われた。リトアニアやロシアなど9カ国の民族舞踊団が独自の音楽や踊りを披露し、観客と一体になったステージで芸術祭を締めくくった。

 同芸術祭は7日に開幕。国内外11グループが出演し、フリーステージやワークショップを繰り広げた。

 最終公演は芸術祭を企画した「ひのき屋」(ソガ直人代表)の演奏で幕開け。観客は太鼓の軽快なリズムやしの笛の素朴な音色にうっとりと聴き入り、手拍子をしたり、体を揺らして曲を楽しむ人もいた。続いてリトアニアの「ゼマイツカス」が登場。伝統的な民族衣装を着たメンバーがユーモアを織り交ぜながら曲や踊りを次々と行い、独特の音楽世界に観客を引き込んだ。

 数回ステージを見たという函館市の主婦、浦野喜美江さん(70)は「海外の舞踊団員と交流できて最高。歌やリズムが好きなのでこういう企画は応援したい」と話していた。(新目七恵)


◎自民 態勢再構築急ぐ、公明との関係修復にも力

 18日に公示される衆院選で、公明党が道内12選挙区の自民党候補予定者のうち、8区新人、福島啓史郎氏だけを推薦しなかったことで、福島陣営は危機感を抱いている。福島氏は「信頼関係を回復するとともに選挙態勢を再構築し、公明党の推薦をいただきたい」と話し、関係改善に全力を挙げる。

 自民党の選挙態勢の遅れや組織体制の不備、選挙協力の協議先がはっきりしないことなどを理由に公明党本部は、福島氏を推薦しないことを決定した。福島氏は「反省すべき点がある。最終決定ではないと聞くので、引き続き推薦を要請していきたい」と語る。

 川尻秀之選対本部長も「不手際から公明党さんには大変ご迷惑をおかけした。私どもの後援会と選対の連携不足もあり、公明党に誠意が十分伝わらなかった。友党関係にあるので何としても推薦をいただけるよう折衝している」と話し、組織の再構築、巻き返しに全力を挙げている。

 公明党の志賀谷隆8区連合会長は「自民党から13日に協力要請があった。互いの連携や選挙区と比例の協力など実際にできるか課題も少なくないが、道南総支部の幹部と協議し、公示前には最終的な結論を出したい」と話す。

 公明党が指摘した自民党の選挙態勢の遅れやムードの不足は、建設業界からも上がっている。函館市内のある業者には、7日に開かれた福島氏の総決起集会への出席案内が来なかったという。「通常は“動員”も含めて建設業協会と陣営から案内状が来る。周囲の同業者も案内状は来なかったと言っている。建設業者は基本的に自民党。このままで大丈夫か」と語る。

 別の建設業者の関係者は、取引業者との懇親会を開いた際、会場に福島氏と川尻選対本部長が顔を出したが、社長から自民党を応援するような“号令”はなかったという。「昔からの付き合いで、今でも自民党を支持していることを社長は伝えていると思うが、昔よりも自民党色は薄まった」と印象を語る。

 中選挙区時代から運動を知る関係者は、昔の選挙は見返りも期待できたが、今は自民、民主のどちらが勝っても公共工事は先細りで、経営者も社員も考えが変わってきていることを指摘する。

 ただ、自民党にとって建設業界は「保守のXナ城」の一つで、業界団体からは推薦状も出ている。陣営は態勢の再構築を進め、建設業界に限らず支持基盤の強化、拡充を図っていく。(高柳 謙)


◎開港150周年「COP10ライブ」大黒摩季さんら熱唱

 緑の島で開催中の函館開港150周年記念事業のメーンイベントで13日、著名アーティストが出演する「COP10スペシャルライブ」が開催された。「TOKUwith大黒摩季」と「MARINEsings熱帯JAZZ」の豪華な顔ぶれが織りなすジャズに、大勢の市民が酔いしれた。

 COP10は、2010年に名古屋で開催される「生物多様性条約第10回締結国会議」。ライブは会議のプレイベントとして開催した。愛知県の稲垣隆司副知事とCOP10広報アドバイザーのマリ・クリスティーヌさんも来場し、西尾正範市長とともに舞台上で、生物多様性の大切さなどについて語った。

 TOKUwith大黒摩季は「A Whole New Life」や「夏が来る」などを時にしっとりと、時に力強く熱唱。ベースやドラム、フリューゲルホルンのソロ演奏もあり、聴衆は大きな拍手を送っていた。(小泉まや)