2009年8月30日 (日) 掲載

◎湯の川いさり火まつり、灯篭流しや花火大会

 「第44回はこだて湯の川温泉いさり火まつり」(実行委主催)の花火大会が29日、松倉川河口海岸付近で開かれた。花火の前には松倉川で灯篭(とうろう)流しも行われ、来場者は去りゆく夏の一夜を楽しんだ。

 当初は22日に行われる予定だったが、高波の影響で2回順延となり、ようやく開催となった。午後6時45分から始まった灯篭流しでは、約500個の灯篭のろうそくに火をともして川面に浮かべ、幻想的な雰囲気を醸し出していた。

 花火大会では色とりどりのスターマインや早打ちなど約50プログラムが夜空に大輪を描いた。イカの形に広がる創作花火では子どもたちが「イカだ!」と声を上げ大喜びしていた。(山崎純一)



◎衆院選きょう投票、政権選択 8区も審判

 第45回衆院選は30日、投開票される。自民・公明政権の継続か、民主党を中心とした政権交代かが焦点になる。道8区(渡島・桧山管内)でも経済・雇用対策、生活者重視の政治、政権担当能力などを争点に自民党新人、福島啓史郎氏(63)、民主党前職、逢坂誠二氏(50)、幸福実現党新人、西野晃氏(32)、無所属新人、佐藤健治氏(52)=届け出順=が29日午後8時まで、声をからして支持を訴え、12日間の舌戦を終えた。

 麻生首相が就任した昨年9月から解散風が吹き荒れて1年。野党の揺さぶりの中で世界同時不況に対する経済対策などを優先し、7月21日に衆院を解散し「40日間選挙」に突入した。

 福島氏は、佐藤氏との保守分裂選挙となった中で「自民党公認候補は私。保守が一本化すれば必ず勝てる」と大同団結を呼び掛けた。疲弊する道南経済の再生、一次産業の振興、新幹線時代に対応した高速交通体系整備、国際物流拠点の形成などを訴え、終盤に巻き返しを図った。

 逢坂氏は「政権交代をてこに、今こそ国民本位の政治を実現しなければならない」と主張。元ニセコ町長の経験から小泉元首相の構造改革を批判し、医療・福祉の充実、産業間の連携による地域経済の振興、地方が輝く国づくりなどを掲げた。追い風もあり、保守票の切り崩しも図った。

 西野氏は若さを武器に、北朝鮮の核ミサイルに対抗する国防強化や消費税、贈与税などの全廃による経済活性化を主張した。

 3度目の挑戦となった佐藤氏は、唯一の道南ゆかりの候補であることを強調。4年間で道南の隅々の声を聞き、その声に支えられて「郷土(ふるさと)を守る」との使命を掲げた。国際海峡である津軽海峡に面した函館の港湾機能の充実や、農漁村を守ることを訴えた。

 投票は道南407カ所で行い、午前7時から午後8時まで(一部投票所では終了時間を繰り上げ)。即日開票され、早い町では午後9時に小選挙区の票が確定する。函館市は午後9時半から市民体育館で開票し、小選挙区は31日午前零時半、比例代表は同1時ごろの確定を予定している。(衆院選取材班)



◎期日前投票4万216人

 道選管渡島、桧山両支所は29日、衆院選(30日投開票)における28日までの期日前投票中間状況を発表した。前回同時期と比較すると、投票者数は渡島管内で1・49倍、桧山管内で1・42倍と大幅に増加し。道8区(渡島・桧山管内)全体では選挙人名簿登録者数40万4746人の約1割に当たる4万216人が投票したことになる。

 公示翌日の19日から28日まで10日間の投票者数は、渡島管内が3万4617人(投票率9・43%)で、前回同時期と比較すると1万1386人の増加。市別では函館が2万1600人で同6974人増。北斗が3769人で同1586人増。町別では松前910人(同286人増)、福島633人(同82人増)、知内443人(同158人増)、木古内456人(同92人増)、七飯2169人(同661人増)、鹿部460人(同140人増)、森1841人(同761人増)、八雲1614人(同399人増)、長万部722人(同247人増)。

 桧山管内は5599人(投票率14・88%)で、前回同時期から1681人増。町別では江差1470人(同521人増)、上ノ国399人(同94人増)、厚沢部491人(同222人増)、乙部557人(同205人増)、奥尻388人(同5人増)、今金886人(同283人増)、せたな1408人(同351人増)。

 


◎9月6日に「オヤジバンド」ステージ

 中年男女のアマチュア・バンド5組が一堂に会する初のステージ「LIVE JAM~オヤジバンドの晴れ舞台~」(函館市文化・スポーツ振興財団など主催)が9月6日午後2時から、市芸術ホール(五稜郭町37)で開かれる。企画した同ホール職員葛西恭昭さん(44)は「昔、バンド少年だった市民らに、函館のオヤジパワーのエネルギーが伝わる場にしたい」と期待している。

 かつてギターを弾いていた葛西さんが「楽器を持っていても、発表の場がないことが理由で演奏機会に恵まれていない人は多いはず」と初企画。「オヤジバンドが一堂に会するステージを」と今年4月に参加バンドを一般公募し、函館とその近郊で活躍する平均年齢40歳以上の男女が集まった。

 出演するグループは「紅炎(プロミネンス)」「ブラインド・ドッグ」「NO―GARD(ノーガード)」「マックスロード」「E.STYLE(イースタイル)」。オリジナルのハードロックからブルース、さらに人気歌手矢沢永吉さんのコピーまで、熱いステージが繰り広げられる。1組の演奏時間は約25分を予定。日ごろクラシックの演奏会で多用される会場だけに、バンドの生演奏が観客の心にどう響くのか楽しみだ。

 葛西さんは「中年のバンドマンが頑張る姿に熱い声援を送って」と入場を呼び掛けている。

 チケットは前売り当日ともに500円。中学生までは無料。問い合わせは同ホールTEL0138・55・3521。(長内 健)


◎法人市民税、函館市が3億6000万円還付へ

 函館市は2008年度に納付された法人市民税約31億円のうち、1割強に当たる3億6000万円を還付する。企業の最終決算が業績見込みに達しなかったためで、深刻な経済情勢を反映している。

 市財務部によると、企業が業績見込みに応じて、秋に法人市民税額の半分ほどを中間申告して納める。しかし、業績が見込みを大幅に下回れば、納めた税金は還付される。

 市の法人市民税の還付額はここ数年、7500万円―9300万円程度だったため、市は本年度当初予算で8000万円の還付金を計上した。しかし、企業の業績不振が予想以上に大きく還付額が3億6000万円に上ったため、2億8000万円の補正予算を9月議会に提案する。

 同部によると、還付額の追加補正は、全国の中核市でも半分以上が実施する予定。倉敷市で9億3000万円、宇都宮市で7億3100万円、金沢市で6億6600万円などが大きい。

 法人市民税は市税の一つ。函館市の本年度当初予算で見込まれる市税約333億円のうち、法人市民税は約28億円、個人市民税は約117億円で、いずれも貴重な自主財源となる。企業の業績が単年度で回復しない場合、本年度の税収にも影響する。(高柳 謙)


◎9月5日に「エコフェスタ2009」

 環境問題について理解を深める「はこだてエコフェスタ2009」(環境フェスティバル実行委員会主催)が9月5日午前10時から午後2時半まで、函館港緑の島で開催される。「海も、山も、川も…みんな僕らのもの」をテーマに、函館市内や近郊で環境保全活動に取り組む団体の展示や、リフォーム品の無料提供などが行われる。

 テーマは「豊かな環境を子どもの世代に残したい」との思いから決めた。毎年盛況のリフォーム品無料提供では、市内でごみとして出された製品を修理などして再利用。自転車やコンポ、ラジカセ、ゴルフクラブなどを抽選でプレゼントする。申し込みは同会場で午後1時半まで受け付け、抽選は同2時5分に開始する。

 展示コーナーでは、風呂敷を使った包み方や、省エネの知恵を詰め込んだ「冬エコかるた」を紹介。体験学習コーナーでは、ごみ減量や再利用に取り組む個人や団体の活動を体験できる。

 函館再生資源事業協同組合は、1リットルの牛乳パック(きれいに洗い、切り開く)50枚と、ポケットティッシュ6個の交換に応じる。函館市簡易包装等推進懇話会と函館市生活学校連絡協議会は、ごみ分別についての簡単なクイズに答えた380人に、マイバッグを配布する。

 子どもに人気の「仮面ライダーディケイド」ショーは、午前10時40分と午後1時5分からの2回実施する。実行委は「世代を超えて楽しみながら環境について学べます」と来場を呼び掛けている。問い合わせは実行委TEL0138・51・0796。(小泉まや)