2009年9月14日 (月) 掲載

◎「Kid’sマーケット」大盛況

 子ども向けの仕事体験イベント「Kid’sマーケットinかめだ」(函館市亀田商工会青年部主催)が13日、同市美原3の同商工会館で開かれた。地元の小中学生50人が屋台で野菜などの販売や接客に当たり、大勢の家族連れらでにぎわった。

 不況のあおりを受け、今年中止した美原地区の夏祭り「ハローポテトカーニバル」に代わる新イベント。地域の子どもたちに商売の楽しさや難しさを体感してもらおうと同青年部が初めて企画し、前日の設営準備から子どもたちが携わった。

 会場には道内産のジャガイモとニンジン計1200㌔分が用意され、1袋100円で詰め放題のコーナーが大人気。市亀田農協の協力で長ネギやキャベツ、トウモロコシなども格安で提供され、会場には児童らが熱心に客を呼び込む大声が響いた。

 このほか、市立函館高校の渡辺儀輝教諭の科学実験ショーでは、液体窒素で凍った花を割ったり、バナナでくぎを打ったりして、子どもたちを驚かせた。会場でかき氷を売り込んでいた函館神山小4年の松村和馬君は「お客さんが来てくれるとうれしくなる。仕事は大変だけど楽しい」と声をからしていた。(森健太郎)



◎「プラ容器」に異物増加…市が分別調査

 函館市環境部が本年度行った「プラスチック容器包装」の分別調査で、可燃・不燃ごみやそのほかの資源などの異物が占める割合は23.7%で、前年度より1.5ポイント増加した。正しく分別されている割合は76.3%だったが、このほかにカミソリの刃が若干混入していた。同部リサイクル推進課は「市民の理解が進み分別状態は改善されてきたが、混入する食品かすが汚染を広げている」として、取れにくい汚れのある物については「燃やせるごみ」での排出を求めている。

 調査は、同容器包装の収集で集まった資源に異物が多く見られるため昨年度初めて実施した。本年度調査は8月4、6日に市内の住宅や商業、漁業、農業、団地から収集した中から170袋(約100キロ)を抽出。同8日に職員が手作業で細分別調査した。

 異物で最も多くを占めたのは前年度同様に、食品かすなどが付着したプラスチック容器。前年度比3.2?増の15.6%あり、特に食べかすを含むコンビニエンスストアの弁当が多かった。

 可燃ごみは同1.9?減の2.2%。以前はプラスチックだったカップめんの容器が紙製に変わったことに気付かず、入れてしまった場合が見られた。

 不燃ごみは同0.1?増の1.0%。缶、瓶、ペットボトルなどの容器類は1.2%で、前年度より若干増加。プラスチック容器に間違えやすいビニール製品などは3.7%混入していた。

 プラスチック包装容器と認められたものは、前年度比1.4?増加。昨年度からペットボトルに区分変更した酒やしょうゆ、みりんなどのプラスチック容器は、前年度より若干減少した0.3%。レジ袋は、スーパーマーケットなどで有料化した影響か同0.9?減少し2.3%だった。

 レジ袋の減少は外袋についても同様。こちらは前年度が外袋の18.3%を占めていたのに対し、本年度は8.8%と大幅に減らした。

 刃物などの危険物は、プラスチックの柄が付いたT字カミソリ1個のみ。今回はなかったが、おむつなどふん尿を含む汚物や、点滴パックなどの家庭用医療品なども混入する場合が絶えないといい、引き続き注意を喚起する。(小泉まや)



◎「里親制度」「家族」語り合う…北海道地区研修大会

 北海道里親研修大会・全国里親会北海道地区里親研修大会(道、全国里親会など主催)が13日、函館市大手町の函館国際ホテルで開かれ、道内各地から里親や関係者ら約220人が集まった。「『絆(きずな)』子どもたちに家庭のぬくもりを」を大会スローガンに、昨年に放映されたNHK朝の連続テレビ小説「瞳」の脚本家、鈴木聡さんの特別講演、現役の里親らによるシンポジウムが行われた。

 同大会は里親会がある道内9地区で、持ち回りで実施され、函館での開催は2000年以来。経済的困窮や虐待などさまざまな事情で親と暮らせない子どもを自宅で預かり、養育する「里親制度」の普及啓発、養育レベル向上が狙い。道内の里親登録数は8月現在595世帯、このうち委託を受けているのは262世帯で、渡島・檜山管内では44世帯が登録し、20世帯が委託を受けている。

 「家族はつくるもの」と題して講演した鈴木さんは里親や児童養護施設などへの取材を基に「(ドラマに登場する)それぞれの里子に養護家庭ならではのエピソードを盛り込んだ」などとドラマ作りの裏話を披露。主人公が離婚した両親に言うせりふを用いて「家族は自然になるものじゃなく、努力してつくるもの。これは養護家庭、一般家庭にも言えること。価値観の違う集まりである家族こそ共有・共感することが大事」と語った。

 シンポジウムでは、鈴木さんを交え、コーディネーターの名寄市立大学短期大学部教授の家村昭矩さん、函館地区里親会会員の里親、新井清福さん、札幌社会福祉専門学校教員の奥寺光子さん、函館市内の青少年自立援助ホーム「ふくろうの家」ホーム長の高橋一正さんが「里親による社会的養護と里子の自立に向けて」をテーマに語り合った。

 このうち新井さんは里子3人の事例から、個々に合わせたかかわり方を説明。親に頼れない青少年を支援する高橋さんは「子どもたちを孤立させないことが大人の責任。頼っていい場所が一つあると大きな問題につながらない」などと話した。(宮木佳奈美)


◎そろばん全道一競う…全道珠算大会 5年ぶり地元開催

 第67回全道珠算競技大会(道商工会議所連合会など主催)が13日、函館市大森町のサン・リフレ函館で開かれた。道内各地から集まったそろばんの達人たちが腕を競い、個人総合の最高得点者の若松尚弘さん(釧路開発建設部)が最高賞の「そろばん北海道一」に輝いた。

 函館開催は5年ぶり8回目。小学生から一般まで309人が参加し、団体、個人、種目別に合計得点で順位を競った。函館や札幌、帯広など8都市のチーム戦による都市対抗も行われた。

 函館勢では、函館白百合高の川村千布実さんが種目別の読み上げ暗算・高校の部で優勝し、個人総合でも高校の部2位に。このほか、読み上げ算・高校の部で函館商業高の南山和哉さんと、同・小学4年生以下の部で函館附属小の飯田悠介君がともに1位だった。

 さらに、団体・中学生以上の部で、函館一般選抜が札幌一般選抜に次いで2位に食い込んだほか、個人・高校の部で函館西高の穴田晃一さんが3位、読み上げ算の一般の部でエスイーシーの八木泰樹さんが2位に入った。(森健太郎)

 そのほか各種目の優勝は次の通り(1位のみ、敬称略)。

 ◇団体▽中学生以上の部 札幌一般選抜▽小学生の部 札幌5・6年選抜

 ◇個人▽高校の部 小沢隼平(札幌)▽中学校の部 浅野貴弘(浦河)▽小学校5・6年生の部 平岡紗季(小樽)▽小学校4年生以下の部

 友兼昴(札幌)

 ◇種目別・読み上げ暗算▽一般の部 奈良晴洋(札幌)▽中学校の部 浅野貴弘(浦河)▽小学校5・6年生の部

 平岡紗季(小樽)▽小学校4年生以下の部 赤川佑輔(札幌)

 ◇同・読み上げ算▽一般の部 今井博暁(帯広)▽中学校の部 横井稔之(札幌)▽小学校5・6年生の部 植田絢音(登別)

 ◇都市対抗▽小樽


◎新鮮な魚 完売御礼…臼尻漁港で「青空市場」

 函館(臼尻)地域マリンビジョン推進協議会(砂田義稔会長)主催の鮮魚即売会「おさかな青空市場」が13日、函館市南茅部地区の臼尻漁港特設販売会場で行われた。悪天候の影響で水揚げされた鮮魚は少なかったが、会場は新鮮な魚類を買い求める市民らの熱気でにぎわった。

 南かやべ漁協と臼尻町内会、市で構成する同協議会が地元の水産物のPRと、魚類の消費拡大、地域の交流活発化を目的に毎年開催。今年は10月18日、11月15日の残り2回の開催を予定している。

 この日市場に並んだのはサケやイカを中心にホッケ、ブリなど南茅部地区の木直町、臼尻町の定置網から朝一番に水揚げされた魚類。響いた午前9時の販売開始から飛ぶように売れ、わずか10分で完売。銭亀町から訪れた女性(60)は「鮮魚が手に入る貴重な機会だからいつも来ている。サケとホッケを買いました」と笑顔を見せていた。

 同漁協の小川正毅専務は「今日は品数も少なかったが、七飯町からわざわざ来てくれた人もいてうれしい」と話していた。(長内 健)