2010年10月25日 (月) 掲載

◎ミスはこだて、秋冬制服に衣替え

 本年度の第31代「ミスはこだて」の新しい秋冬物の制服がこのほど、函館物産協会(石黒義男会長)から寄贈された。白を基調にビーズをあしらった雪を連想させる装いで、10月下旬から全国の物産展などで着用する。

 制服はコットンなどの混合素材でボーダー柄を編み込んでアクセントを付け、ブラウス仕立てのクリーム色のスーツに仕上げた。クロッシュ型の帽子やパンプスはベージュで統一した。一組10万円相当。

 着用したミスの小川舞子さんは「函館のきれいな冬の雰囲気に合っている」、小池恵子さんは「かわいらしくて着心地も良い」、高橋千尋さんは「キラキラした雪のような制服を着て心機一転頑張りたい」。

 秋冬服は今月21日の大型客船の歓迎セレモニーを皮切りに、全国各地で開かれる物産展で着用。12月の東北新幹線新青森開業時や、年明けのさっぽろ雪まつりなどにも出向き、函館の魅力をPRする。(森健太郎)



◎【企画・2011統一地方選展望】
▽道議選北斗市区=3人表明で混戦の様相

 前回選挙から新設された北斗市区。現時点で立候補が見込まれるのは、民主党現職の長尾信秀氏(64)、元職の河野光彦氏(69)、新人で北斗市議の新関一夫氏(55)の3氏。有権者数約3万9500人の1人区で、早くも混戦の様相を呈している。

 長尾氏は、具体的に選挙に向けて動き出すのは年明け以降としながらも、市内の掲示板には逢坂誠二衆院議員との連名ポスターも張り出すなど、3期目に向けて着実に地盤固めを進めている。「北海道新幹線開業に向けて、地域では補償などの問題点を抱えている。選挙とは関係なく、調整役として住民に理解、協力を求めている」と話す。

 約8年ぶり3期目の道政復帰を目指す河野氏は、今月13日に後援会を新たに立ち上げた。市内各所に後援会連絡所の看板を立て、地域への浸透を図る。河野氏は「市内全体をくまなく回り、わたしのビジョンについて理解を求めていきたい」とする。

 道政への挑戦を表明した新関氏は旧上磯町議時代から現在、通算で3期目。北海道新幹線開業までの5年間を北斗市にとって重要な時期と位置付けており、「道新幹線開業に向けて、道政の場で橋渡し役として活動したい」と意気込みを語る。  河野、新関両氏はともに自民党の党籍を持ち、互いの動きをけん制し合うかのように党に公認申請を済ませた。両氏とも保守層の取り込みに力を注いでいる。議席奪還を目指す自民党にとって、保守票が割れることは避けられず、候補の一本化に向けた党の調整や判断が注目される。

 ▽渡島総合振興局区=定数削減で民主系競合か

 今回の改選で、定数が3から2に削減されることが決まっている。9月2日現在の有権者は8万5953人(男性4万152人、女性4万5801人)。

 現時点では自民党現職の冨原亮氏(37)が2期目に向けて準備を進めているほか、08年に死去した川村正氏の二男、川村主税氏(40)が出馬を表明している。民主党現職の岡田俊之氏(71)は意思を明確にしていないが、後継者の擁立も視野に入れており、民主の公認を求める川村氏を含め、民主系同士が票を食い合う展開も予想され、激しい戦いとなりそうだ。

 冨原氏は前回無所属で出馬し、当選後に自民党入り。今年9月には党の公認が決まった。事務所の開設など、選挙に向けた体制構築は12月の定例会以降とする考えで、「4年間の活動の延長に選挙がある。周りから頑張れと言ってもらえるよう活動していく」と気負いはない。

 岡田氏は次期出馬について「熟慮している。支持者や党など関係者と話を重ねて、今月中に決める」とする。今年9月に71歳となり、年齢面から後継者の擁立も考えるとするが、「地域への思いもあり、出馬となればこれまで以上に地元の声を道政へ届けたい」と、その心中は複雑だ。

 川村氏は今月8日に事務所開きを行って態勢を整えた。正氏が地盤とした渡島西部4町での票固めを進め、七飯町や森町などでの上乗せを目指す。現段階で民主党からの公認は得られていないが、「最悪の場合、推薦もしくは無所属での出馬もあり得る」と、一歩も引かない構えだ。

 党第8区総支部関係者は「党公認が複数になるのか単数になるのか、結論が出ていない」と作業の遅れを認め、川村氏の扱いについても現時点では未定とする。ただ、別の幹部は「まずは労働界を固めてから」と話すなど、岡田氏サイドを優先する向きもある。

 ▽桧山振興局区=福原氏地盤固め着々、自民衰退傾向止まらず

 民主党現職の福原賢孝氏(62)が、後援会、民主党、連合北海道、道農民連盟の4軸体制で、3選に向けた地盤固めを着実に進めている。政権与党の強みとともに、高橋はるみ知事と桧山7町が鋭く対立している支庁制度改革をめぐっては、道議会で反対の急先鋒(せんぽう)として知事サイドを厳しく追及。これまで自民系候補を支持してきた管内の町長や町議とも共闘関係を築いており、党派を超えた「オール桧山」での支持獲得を目指している。

 対する自民党サイドは、前回選挙で厚沢部町の会社役員、佐々木俊司氏(45)を擁立したが1603票差で敗れた。高橋知事を支持する、道議会自民党や有力国会議員が支庁再編では賛成に回り、再編に反対する町長や町議などの支持離れを招いた。さらに昨年の野党転落が追い打ちをかけ、支持母体だった建設業界や漁業者も表立っての身動きが取れないなど、党勢の衰退傾向は止まらない。福原氏の優位が揺るがない中では独自候補の擁立も危うく、不戦敗≠煬サ実味を帯びる。(統一地方選取材班)



◎江差風力開発、鰔川の5基建設作業大詰め

 【江差】風力発電国内第3位の日本風力開発(東京)の子会社・江差風力開発が、江差町鰔川の山間部で進めている、出力2000キロワット級の大型風車5基の建設作業が大詰めを迎えている。平野部では5基が稼働しており、町内北部では10基もの巨大な風車が林立している。

 同社は「江差北風力発電所」として、大型風車10基と変電施設を建設している。総出力は1万9500キロワット。平野部の水堀、朝日、小黒部、越前などの農村地帯では1―5号基が今春から既に運転を開始している。

 当初は五厘沢地区の丘陵地帯に建設を予定していた6―10号基は、用地取得の問題から建設場所を約4`北東の鰔川地区に変更。乙部町との境界に近い尾根沿いでは5月に基礎工事が始まり、9月下旬から風車の設置作業が本格化。夜間には江差港に陸揚げされた支柱や羽根が巨大なトラックで現地に運ばれ、大型クレーンで組み立て作業が行われている。工期は12月まで。年明け以降に試運転の開始を予定しているという。

 一方、全国では、風力発電所の周辺に住む住民が、体調不良などを訴えるケースも続発している。環境省は本年度から全国にある約1500基の風車を対象に、風車から生じる低周波音などの騒音と健康被害の因果関係について実態調査に乗り出した。町内でも同社が平野部に設置した1―5号機をめぐり、周辺の住民から「騒音で眠れない」「体の調子が悪い」などが苦情も寄せられており、町議会でも実態調査を求める声が上がるなど議論を呼んでいる。(松浦 純)


◎女性センターまつりにぎわう

 第32回女性センターまつり(実行委主催)が24日、函館市東川町11の市女性センターで開かれた。日ごろセンターを利用している団体が、大正琴演奏やフラダンスを披露。手作りの漬物や手芸品などを販売するバザーも行われ、会場は大勢の来場者でにぎわっていた。

 今年のテーマは「温もり」。心温まるふれあいを来場者に感じてもらおうと、多彩な催しが行われた。フラダンスサークル「ハイビスカス」は、緩やかな音楽に合わせてダンスを披露し、会場を和やかな雰囲気に包みこんだ。函館家庭生活カウンセラークラブはハンドベルを演奏。息の合った手さばきに会場から大きな拍手が起こった。

 来場者で込み合ったバザーでは、手作りの編みかごやアクセサリーなどの手芸品、漬物などが人気を集めていた。来場した市内の主婦、鈴木雅美さん(76)は「友人に誘われて初めて参加した。買いたいものや見たいイベントがたくさんあり、とても楽しい」と笑顔で話していた。(黒田 寛)



◎農業高校食彩フェア、自慢の野菜売り切れ続出

 道南で農業を学ぶ高校の生徒が実習で生産、製造した商品を販売する「農業高校食彩フェア」が23日、イトーヨーカドー函館店(函館市美原1)で開かれた。大野農業高と桧山北高の生徒が手掛けた野菜や米、加工品などが会場に並び、早々に売り切れが相次ぐ盛況ぶりだった。

 高校の農業教育について広く知ってもらおうと、北海道産業教育振興会などが主催し、2005年から出来秋に合わせて開催している。6年目の今年は札幌や旭川、十勝など道内5地区で同時開催され、函館では両校の生徒約20人が参加した。

 野菜の価格が高騰する中、ハクサイやジャガイモ、カボチャなどが市価の半値ほどで買えるとあって、開店と同時に大勢の買い物客が訪れ、1時間足らずで完売した商品も。生徒らは大声で客を呼び込んだり、丹精込めてつくった商品を説明したりと、販売や流通の一端にも触れた。

 カボチャややソーセージなどを販売した安田幸誠さん(桧山北高3年)は「思ったよりも売れて自信になった。頑張った安全なものを喜んでもらえてうれしい」と笑顔。将来は食品関係の仕事に就きたいという三品栞さん(大野農業高2年)は「お客さんの反応が直接聞けて勉強になる。どうやったら売れるかを学ぶ貴重な機会になった」と有意義そうだった。(森健太郎)