2010年12月24日 (金) 掲載

観客一体 全身でリズム クリファンライブ 

 函館の冬を代表するイベント「2010はこだてクリスマスファンタジー」(実行委主催)は23日、クリスマス直前を飾るステージ「ファンタスティックイブ」が開催された。函館市内のアーティストを中心に14組が参加。それぞれの歌声を披露し、会場を訪れた市民や観光客と一体になって一足早くクリスマスを祝った。

 この日のイベントは函館黒船地域活性化協議会が主催した。ライブは午後4時から点灯式をはさんで同7時半ごろまで行われ、3時間以上にわたって来場者を楽しませた。

 軽快なJポップのリズムに、ステージ近くの来場者は全身でリズムをとったり、手を振って歌声に応えたりした。友人と訪れた函館市鍛治の会社員、三輪栄里奈さん(25)は、「音楽イベントはあまり行く機会がありませんが、今日は楽しくて寒いのも気になりません」と話していた。

 ファンタスティックイブは24日も行い、スペシャルライブなどを予定する。25日のクリスマスナイトセレモニーでは、抽選券付きスープチケット前売り券の抽選会などを行う。(小泉まや)



須川さん函館で熱演 ヌーベルアンサンブル

 函館のサクソホン・アンサンブルグループ「ヌーベルアンサンブル」(橋本公志代表)の演奏会「サクソフォーン ファンタジー ヌーベルコンサート」が23日、市芸術ホールで開かれた。ゲストのサクソホン奏者、須川展也さんが研ぎ澄まされた音色を響かせ、大勢の聴衆を魅了した。

 同コンサートはサクソホン音楽の普及を目的に開催し、5回目。日本を代表する演奏家の須川さんは橋本代表と20年来の付き合いといい、函館での出演は6年ぶり。ピアノ伴奏は須川さんの妻、小柳美奈子さんが務めた。

 須川さんはソロ・ステージで「アヴェ・マリア」「日本民謡による狂詩曲」「星に願いを」など6曲を演奏。シャーマン作曲の「メリー・ポピンズ・サキソマジック」では、現代的作風でありながら明るく変化に富んだフレーズを力強く表現した。

 後半は「ヌーベル−」のメンバー13人と、函館市文化団体協議会会長の宍戸雄一さんを指揮者に、真島俊夫作曲の「バード組曲より『シーガル』」など。須川さんは優雅な旋律の美しさを際立たせながら、圧倒的な高揚感で締めくくった。

 「ヌーベル|」も「二つのバイオリンのための協奏曲」などで息の合った重奏を披露した。(長内 健)



朝食を食べる子ども100%に

 函館市はこのほど、食育推進計画「はこだてげんきな子 食育プラン」の素案をまとめた。来年度から2015年度までの5カ年で、学校や家庭、地域、行政など個別に対応していた食育への取り組みを一元的に進め、朝食を必ず食べる子どもの割合の100%化を目指す。さらに、食事の栄養バランスはもちろん、「函館ならではの食文化」の浸透などを掲げている。

 同計画は新函館市総合計画(07―16年度)を具体化させる個別計画で、「健康はこだて21」などの関連計画と整合性を図り、策定された。基本目標として1、食で健康なからだをつくる2、食で豊かな心を育む3、函館の豊かな食資源や食文化を通して食の大切さを知る―の3つの理念を据えている。

 その上で重点的に取り組む事例を5つに分類。▽栄養面だけでなく、良好な家族関係づくりにつながる家族そろっての食事▽学校の授業などでの食材の栽培や収穫体験▽地場産品を使った料理教室の開催―などで、継続と推奨を図る。

 子どもだけでなく高齢者まで幅広く食育を推進するため、町会で行われる世代間交流事業や、郷土の食材を使った料理に親しんでもらう。また、食生活改善推進員(ヘルスメート)による親子料理教室やヘルシーメニューの普及活動も重視している。

 一方、市は現状を改善しようと5項目で目標値を設定。項目は1、朝食を必ずとる子どもの割合2、子どもの肥満の割合3、子どもの虫歯のある割合4、学校給食の地場産食材の割合5、食生活改善委員の数―の5つ。とりわけ、朝食を必ずとる子どもの割合は小学4年生で82%、中学1年生で76%にとどまっていることを受け、最終年度の15年度までに100%にすることを掲げている。 (黒田 寛)


豪快! 現金つかみ取り

 【江差】追分カード・えさし会(打越東亜夫理事長)が主催する、年末年始恒例の現金つかみ取りが23日、法華寺通り商店街と愛宕町商店街の2会場でスタートした。両会場では大勢の買い物客が、1000円紙幣から10円硬貨までの3種類の賞があるつかみ取りにチャレンジした。

 同会は売上額の2%を消費者に還元するポイントカードを発行。還元ポイントが70個に達した満点カード1枚で、つかみ取りの権利が当たるくじ引きが5回できる。今年は1000円札の松賞(10本)をはじめ100円硬貨の竹賞(30本)、10円硬貨の梅賞(3000本)がある。

 つかみ取りの抽選に漏れた場合でも、カードの枚数に合わせて参加者全員に加盟店で使える500円分の商品引換券をプレゼントしている。

 法華寺通り商店街のイベントスペース「寄来所(よっこらしょ)」では、くじ引きで権利を得た町内外の買い物客が、100円硬貨や10円硬貨を豪快にわしづかみ。見守る家族からも「頑張れ!」「もっとたくさんつかんで!」と声援も飛び、年の瀬を控えた商店街は明るいムードに包まれた。2回のつかみ取りで211枚の10円硬貨をつかみ上げた町内の女性(39)は「これでクリスマスケーキを買いたい」と満面の笑顔を見せた。

 現金つかみ取りは、年内は30日まで。年明けは1月5日から8日まで。カード会では「年末年始も地元商店街でお買い物を」と呼び掛けている。問い合わせはカード会事務局の江差商工会TEL0139-52-0531。(松浦 純)


「もしも」に備え「命のバトン」配布

 【七飯】七飯町社会福祉協議会(大竹幸次郎会長)は10月から、高齢者、障害者を対象に自分の医療情報をまとめて保管する「救急医療情報キット(命のバトン)」を配布している。町社協は「町民の生命を守る手段の一つとして普及に取り組んでいきたい」と話している。。

命のバトンは、高齢者などが急病に備えて健康保健証や使用薬剤、かかりつけ医などの情報を専用の容器に入れて、冷蔵庫に保管する取り組み。利用者が病院に救急搬送される場合、救急隊は利用者の情報を即座に把握することができ、迅速に処置する手助けとなる。。

2008年に東京都港区で初めて導入され、道内では夕張市や小樽市などが行っている。道南では、七飯のほか、函館市内で一部の町会や在宅介護グループが単独で実施している状況。。

容器はプラスチック製の円筒型で、保険証、診察券のコピーなどのほかに持病の有無、緊急連絡先などを記載した専用シートを入れておく。。

町社協は町民から寄せられた声を受けて、命のバトンの取り組みを調査、研究。消防署や警察署、医療機関などとの連携、協力を取り付け、実施に踏み切った。。

対象は独り暮らし、夫婦世帯の高齢者、障害者のいる世帯。1世帯に1個が与えられ、夫婦の場合は2人分の情報を1個の容器で保管する。無料で配布している。。

町社協では本年度、500個分を用意し、これまで約500人、430世帯の申請があった。無くなった場合、随時追加注文していく。。

町内本町4にある町社協窓口で受け付けをしており、「窓口まで足を運べない人は職員が出向くので相談を」(総務課)としている。。

問い合わせは町社協УEL138-65-2067へ。 (鈴木 潤)