2010年3月12日 (金) 掲載

◎新函館農協 コメのCM 生産者が味自慢

 新函館農協は道南産コメの消費拡大を図ろうと、特製のCMを作り、インターネットで配信している。「一度でいいから食べてみて。絶対うまいから」と日焼けした顔の生産者らが登場。力のこもった口調で、自慢の味を売り込んでいる。

 映像は5日から本格配信。同農協によると、「ネット以外に地元飲食店や量販店などで活用されれば、業界初の取り組み」という。約15分間のCM動画は、DVDとして関係機関に配る。

 CMは全26種類。昨年の9、10月に道南各地の水田で撮影した。黄金色の稲穂が秋風にそよぐ光景が美しく、「いつもの感じで思いついた言葉をしゃべって。カメラ回すよ。3、2、1、ハイ」とあくまでも自然流。言葉や動作は、すべてアドリブだ。

 農協米穀課の田山光幸課長は「昨年4月にこの企画を生産者に相談したところ、みんなが快く引き受けてくれた。うれしかった」と振り返り、「田んぼから元気や安全性を伝えられる。道南のコメをもっと食べてもらえるきっかけになるはず」と意気込む。

 今春には第2弾として「田んぼづくり編」をつくる。「裏方の頑張りも見てもらえれば」と農家のお母さんらに光を当てるという。

 インターネットサイト「お米バンク」で配信中。http://www.e−fsc.net/jashinhakodate/top.html (田中陽介)



◎政策銀 函館どつくに融資 地域再生計画で道内初

 日本政策投資銀行(東京)は11日、造船業の函館どつく(函館市弁天町、岡田英雄社長)に対し、雇用拡大や産業振興を促進する市の地域再生計画に基づく融資を行ったと発表した。額は非公表。同行によると、事業資金を低利で借り入れることができる「地域再生支援利子補給金」制度の対象となる融資は道内で初めて。

 市は昨年6月、地域の特性を生かした産業振興と、3カ年で300人の雇用創出を目指す「函館雇用創出計画」を策定し、内閣府の認定を受けた。今回は企業などが同計画に沿った事業資金を指定金融機関から借り入れる際に、国が最大で金利の0.7%を負担する同補給金制度を活用した初めての融資となる。

 函館どつくは昨年から、函館造船所(同市弁天町)の旧函館ドック跡地に総事業費50億円規模の大型船修繕設備を建設中で、調達資金はその建設費に充てられる。これまで同造船所での船の修繕は1万dクラスの小型船に限られていたが、新設備の完成で大型船にも対応でき「東京以北では最大の修繕ドックになる」(同社)という。

 同行は「地域再生では函館は道内でも有力な地域。修繕船は新造船と違って市況に左右されにくく、安定した収益を支える経営基盤の強化につながるはず」とメリットを説明。市労働政策室も「地域産業と連動して新たな雇用を創出し、地域活性化につなげてほしい」と期待を寄せる。

 函館どつくは「津軽海峡を抱える函館は大型船の往来も多く、修繕船の需要も高い地域。船舶事業者のニーズに応えながら、地域の産業振興や雇用の拡大につなげたい」としている。新設備は今年10月にも完成する予定。

 同行が「地域再生支援利子補給金」の対象事業に対して融資を行うのは全国でも13件目。(森健太郎)



◎わくわく新生活 家具、家電量販店で商戦

 進学や就職での引っ越しシーズンを迎え、4月から1人暮らしを始める新入生、新社会人をターゲットにした商戦が、函館市・近郊の家具店や家電量販店などで始まっている。専門コーナーでの割安感を出したセット販売や、部屋のコーディネートを提案するなど、客の取り込みに力を入れている。

 家電量販店大手の「ケーズデンキ函館本店」(函館市美原)では、新生活向けの家電を並べたコーナーを1月末から設置し、セット販売で割安感をアピール。単身者向きの冷蔵庫や洗濯機のセットを基本とする6―9点セット(4万円台から)、テレビとブルーレイ(またはDVD)レコーダーを含む5種類のセット(6万円台から)も用意。同店は「最近は電子辞書や、蒸気で肌を潤す美容家電も人気で、ついでに購入する人が増えている」と話す。

 家具販売大手の「ニトリ スーパーセンタートライアル店」(北斗市七重浜)では2月から、1人暮らしの部屋をイメージしたディスプレーを展示。不況の影響で消費者の低価格志向は強く、安くて丈夫な2万円以内のパイプベッドや6990円の寝具セットが人気という。「来店時に住む部屋の窓の大きさや間取り、玄関の広さなどを測っておくと便利です」と同店。

 大型ディスカウント店のMEGAドン・キホーテ(函館市美原)は若者向けの安価な品ぞろえで、1個1000円前後のプラスチック製の収納用品や、2000―3000円台の折りたたみ式テーブルが売れ筋。スタンドミラーやテーブル、キッチン用品などは若い女性に人気のピンク色など、カラフルな色づかいの商品もそろう。お得な家電セット、包丁やハサミなどのキッチン用品のセット販売も展開する。

 家庭雑貨店のオレンジハウス函館テーオー店(梁川町)では、女性向けのかわいらしいデザインや色使いの食器、調理道具など生活用品をそろえる。傘と靴を収納できるシューズラックや、インテリアにもなりそうなチューリップ型のごみ箱なども薦める。生活用品は引っ越し後にそろえる傾向があり、ピークは3月末から4月ごろとみている。(小杉貴洋、宮木佳奈美)


◎北斗市 一般会計60億9592万円 暫定予算発表

 【北斗】北斗市は11日、2010年度の予算案を発表した。10年度当初の予算案は高谷寿峰市長が5日に就任したばかりのため、4月から6月までの最小限の経費を盛り込んだ暫定予算として編成。一般会計の歳出総額は60億9592万円で、国保事業など7事業と水道事業の各会計を合わせた歳出総額は87億5539万円とした。18日に開会する第1回市議会定例会に提案する。

 一般会計の歳入総額は49億8509万円で、3カ月間で収入が見込まれるものを計上した。土木費など年間契約で予算化する事業を計上したため歳入歳出に差額が生じた。

 歳出の主なものは北海道新幹線の工事に関係する社会資本整備交付金事業で行う市渡第2号線の整備に6億2513万円、地方特定道路整備事業で実施する八軒家通線、稲里第24号線などの整備に10億4020万円。国の制度で新年度が始まる子ども手当ての支給は5月までの2カ月分を計上し、1億9468万円を見込んだ。 

 高校卒業者5人を臨時職員で採用する市の雇用対策事業は3カ月分の賃金を計上し255万とした。

 歳入の主なものは市税6億8129万円、地方交付税29億8200万円。

 高谷市長の政策を反映させた本格予算は5月に開会予定の第2回定例会前に編成し、提案する。(鈴木 潤)


◎函館若葉幼稚園 全国教育美術展と世界児童画展で14人が入選

 函館市田家町の認定こども園総合施設「函館若葉幼稚園」(鈴木正語園長)では、2つの全国レベルの絵画展で、園児14人の15作品が入賞した。鈴木園長は「賞をもらうことで子どもたちに自信が生まれるとともに、ほかの子どもたちにもよい刺激になる」と喜んでいる。

 同園では1歳児からクレヨンを使った絵描き遊びを取り入れるなど絵画に力を入れ、年少(3歳児)から各種美術展に積極的にチャレンジさせている。

 今回入賞したのは、第65回全国教育美術展と第40回世界児童画展。このうち教育美術展には年長組が「ひまわり」と「じゃがいも掘り」、年中組は「りんご狩り」をテーマに、児童画展では年長、年中、年少組とも「消防車」を描いた作品を出展した。

 両展で入選を果たした年長組の池田莉胡ちゃん(5つ)は「賞をもらってとってもうれしかった。絵を描くのは大好き」と笑顔を見せていた。

 鈴木園長は「これからも絵を描くことを通じて、子どもたちの感性を高める手助けをしていきたい」と話していた。

 入賞者は次の通り(敬称略)

 ◇全国教育美術展▽特選?木村奈央(年長)野左近千夏(年中)▽入選?池田莉胡(年長)川村晃大(年中)

 ◇世界児童画展▽特選?平胡桃(年長)▽入選?出畑心櫻、池田莉胡、鈴木謙、松島美結、上田修羽(年長)佐藤小百波、澤田尋人、高橋響、谷川こころ、西口D、(年中)(小川俊之)