2010年3月18日 (木) 掲載

◎アイズの美容師上位独占 7人がヘアカラーコン全国大会へ

 函館で5店舗を経営する美容室「アイズ」(高橋泰助社長)の美容師ら7人が、日本ヘアカラー協会主催のヘアカラーコンテスト道ブロック予選会で優勝など上位を独占した。4月20日に東京で行われる全国大会に出場する。

 このコンテストはカラーデザインの技術や研究成果を披露する場として年1回開催。モデル年齢が20代のA部門、40歳前後のB部門、50代以上のC部門があり、主に2人1組でヘアスタイルとカラーを制限時間内に行い、技術や出来栄えを競う。道予選のA部門に15組、Bに3組、Cに1組が出場した。

 同店の川村美香子さん(28)、石田拓嗣さん(30)ペアはA部門で優勝。川村さんがヘアスタイル、石田さんがカラーを担当し、川合里奈さん(21)をモデルに「クールですてきな女性」をイメージしたヘアカラーを提案した。カラーは4つの作業に分けて部分別に色分けし、「動きとデザイン性を兼ね備えたカラーを意識した」(石田さん)。特に明るい色は毛先と根元で時間差をつくって入れるなど工夫を凝らした。

 2人のほか、吉野谷大介さん(27)木村千春さん(22)ペアはA部門の準優勝、江田千笑さん(25)中村貴大さん(25)ペアはB部門の優勝、野坂一人さん(26)石田さんペアはC部門の特別賞に、それぞれ輝いた。

 道内でも珍しいヘアカラー専門のカラーリストとして働く石田さんは8年前から毎年参加し、初優勝を果たした。「全国大会ではよりイメージを追求し、誰が見ても格好いいスタイル作りを提案したい」と話している。(新目七恵)



◎ならし保育はじまる 認定こども園函館市つつじ保育園

 2010年度に大澗保育園(恵山地区)とのばら保育園(椴法華地区)が統合してできる「認定こども園函館市つつじ保育園」(日ノ浜町)の施設が完成し、17日に両園児が一緒に過ごす「ならし保育」が始まった。子どもたちは新しい施設の完成を喜び、元気いっぱいに活動していた。

 両園はそれぞれ老朽化が進んだことから、新築に合わせて統合した。保育園と幼稚園の機能を兼ね備える認定こども園としては、民間を含め市内で3施設目だが、保育園がメーンの「保育所型」としては市内初。新年度の利用は、17日現在で保育は定員45人に対し43人、幼稚は同15人に対し23人が申し込んだ。全員を受け入れるという。

 場所は恵山支所に近い両園のほぼ中間。園庭を広く取り、市立の保育園としては最大の敷地面積(約4475平方メートル)を誇る。建物は鉄筋造り平屋で、広さ約629平方メートル。建物内には、これまで大澗保育園にあった子育てサロンを併設する。

 統合に合わせて昨年5月から15回、双方を訪れるなど交流を重ねた。のばらの田中敏美園長は「何度も一緒に活動しているので子どもの間に抵抗はない。いつも通りです」と言い、3歳児は「建物がきれい」や「トイレが良い」などと喜んでいた。新年度は4月8日に対面式を予定する。(小泉まや)



◎厚沢部町民限定! かめ貯蔵の芋焼酎発売

 【厚沢部】町内産サツマイモを原料に、本格芋焼酎・喜多里(きたさと)を製造している札幌酒精工業厚沢部工場(岩崎弘芳工場長)は23日、2006年10月の操業開始から、原料生産や焼酎の消費拡大に協力している町民に感謝を込めて、工場地下の貯蔵かめで熟成した希少な芋焼酎4200本を町内限定で発売する。

 限定商品として販売する焼酎は、2007年に蒸留したもの。工場の地下貯蔵庫にある、容量1キロリットルの大かめで熟成を進めてきた。アルコール度数は25度。900ミリリットル瓶で4200本を用意した。町内の酒屋や道の駅・あっさぶで1本1000円程度で販売する。岩崎工場長は「コクがありとてもまろやかな味に仕上がった。出荷できる量が極めて少ないため、喜多里を応援してもらっている町民の皆さんに感謝を込め、地元還元用として厚沢部のみでの販売になった」と話している。

 同工場は2006年10月に操業開始。焼酎用のサツマイモ・黄金千貫(こがねせんがん)をはじめ、メークイン、二条大麦、昆布を使った商品もある。主力のサツマイモ焼酎は720ミリリットル瓶を中心に、1・8リットル瓶や900ミリリットル瓶(アルコール20度・25度)などのラインナップの充実も進めている。(松浦 純)


◎次回契約時から「定率方式」に移行へ 市営函館競輪の包括委託

 函館市議会の予算特別委員会(佐古一夫委員長)が17日から始まり、教育を除く総務常任委員会所管分を審査した。この中で、酒井哲美競輪事業部長は市営函館競輪で08年度から実施している包括委託について、次回契約時(2011年度)から売り上げ額に応じて委託料を設定する「定率方式」に移行する方針を明らかにした。市が委託後も継続雇用している従事員の賃金改善水準を上げる目的。

 高橋佳大氏(共産党)の質問に答えた。

 市営函館競輪は08年度から3年間、単年度で4億9980万円で民間に業務を委託。業務は車券の販売・払い戻し、ファンサービスやイベントの実施、施設・設備の保守管理、選手宿舎の管理・運営、広報宣伝、他の競輪場や機関との連絡調整などがある。

 高橋氏は「従事員の賃金が全国の競輪場の中でも低い。最も高いところと2・7倍の差がある」と指摘。残り1年となった包括委託の今後の見通しをただした。

 酒井部長は「他都市では包括委託先に従事員を引き継いた例が大半だが、函館の場合は赤字幅が大きくできなかった」と説明。「定額で委託した中で従事員の賃金も低い。新年度予算が見込み通りに実現できれば黒字基調になり、売り上げに応じた定率方式での委託を行い、従事員も引き受けてもらう方向で、業者公募の際に求めたい」とした。

 新年度の自転車競走事業特別会計予算案は全日本プロ選手権自転車記念競輪(5月)など記念レースが増えることから、本年度比31・2%増の227億9077万円を計上している。同部長は「単年度収支の黒字を盤石にし、累積赤字の解消に努めたい」と述べた。(千葉卓陽)


◎出火原因は漏電か 中島廉売火災

 函館市中島町の商店街「中島廉売」で16日夜に店舗4店を焼いた火災で、函館中央署と市消防本部は17日、実況見分を行った。被災した4店のうち、西側から2店舗目の鮮魚店「佐藤商店」付近の燃え方が激しく、漏電など電気系統のトラブルが出火原因とみて、調べている。

 同署などによると、焼損したのは「大塚果実店」「佐藤商店」、「空き店舗」「奥野商店」がそれぞれ入居する計2棟4戸の建物。火元とみられる佐藤商店側は木造2階建て延べ114平方メートルで、佐藤商店40平方平方メートルと、延焼した大塚果実店の床や天井など19平方平方メートルを焼いた。空き店舗側の建物は木造2階建て延べ203平方平方メートルで、空き店舗17平方平方メートル、奥野商店の2階部分46平方平方メートルが被害にあった。

 出火当時の同市内は風速8平方メートル前後の西寄りの風があり、火が風にあおられて燃え広がったとみられる。火は通報から約1時間後の16日午後9時46分ごろにほぼ消し止められ、同日午後11時50分ごろに鎮火した。

 同署によると、佐藤商店の女性従業員が16日午後4時半ごろ、店のシャッターを下ろす作業中に静電気のようなしびれを感じていたといい、漏電の可能性があるとみて詳しく調べている。

 火災から一夜明けた被災店舗周辺では焼け焦げたにおいが残り、店舗関係者が店の様子を確認するなど慌ただしい朝を迎えた。廉売関係者からは「火災は残念だが、客足が遠ざからないよう、盛り上げていかなければならない」などとする声が聞かれた。

 被災した奥野商店では、2階部分が一部焼け落ち、店内の食料品などにも影響を受けた。店主の奥野譲さん(74)は「近所の人に連絡をもらった時は『まさか』と思った。店を引き継いで40年以上。なじみの客もいるので何とか営業を続けたい」と話した。

 中島町商店街振興組合(二本柳秀樹理事長)は、今回の火災を受けて組合員に対し、火気の取り扱いや防火管理に注意を促す方針。また、中島町会の佐々木忠男会長(75)は「けが人の被害がなくて幸いだった。町会としても役員会で話し合い、町会便りを通じて火災に注意を呼び掛けたい」と話していた。