2010年4月17日 (土) 掲載

◎野菜高騰で消費者買い控え 頭抱える関係者

 日照不足などの天候不順による道内外の春物野菜が高騰している。函館地方卸売市場のネギの取引価格は前年同時期に比べ約2倍に上昇したほか、キャベツやホウレンソウなどの葉物野菜が2割以上値上がりし、市場関係者は「天候しだいだが、この状態はしばらく続きそう」と頭を抱えている。

 同市場によると、キャベツなどの春物野菜は3月ごろから出回り始め、例年この時期は数量が安定し価格が落ち着く。しかし、ことしは2月の寒波の影響で本州方面からの春物野菜の出荷量が減少。道内でも3月の強風被害を受け、渡島・桧山で生産されているキュウリやホウレンソウなどの出荷時期が1週間から10日ほど遅れている。その影響でキャベツは例年1箱(5―6玉)当たり800円程度がここ最近は、1300円前後に推移している。青果物卸の東一函館青果の三浦一彦常務は「4月に入ってからも天候不順が続いているので、生育状況も心配」と話す。

 函館青果物商業協同組合の川崎正博理事長は「買い控えも目立ってきた。小売店もキャベツ1玉を半玉にするなど工夫して販売している。正直、苦しい」とため息。コープさっぽろ旭岡店(西旭岡町3)でも食卓の定番野菜として人気のホウレンソウを昨年まで100円を切って販売していたものを1束128円で販売。「高値の影響でもやし≠竰n元農家の協力で低価格・高品質な地物野菜を販売するご近所野菜≠ェ人気」と同店。

 乃木町に住む主婦(72)は「葉物以外でも全般的に野菜が高い。毎日食べるわけじゃないけど、料理によっては使わないわけにいかないが、ここまで高くなると手が出しづらくなる」と話していた。(小杉貴洋 黒田 寛)



◎ブルーインパルス、本年度は飛行ならず

 航空自衛隊はこのほど、アクロバット飛行隊「ブルーインパルス」の本年度の展示飛行スケジュールを公表した。昨年から地元関係者が要望していた函館での飛行は現段階で予定に入っておらず、自衛隊函館地方協力本部は来年度以降に向け、引き続き要請していく方針。

 ブルーインパルスの編隊非行は昨年、函館開港150周年記念事業(8月)のメーンイベント「ドリームボックス150」の目玉行事として飛ぶ予定だったが、本番当日に上空が雲に覆われたため、無念の中止となった。

 函館市はこれを受け、昨年10月に同協力本部に対し、今夏の港まつりの時期をめどに展示飛行を要望したほか、同11月には西尾正範市長が防衛省航空幕僚監部を訪れ、飛行を要請していた。

 飛行計画は全国各地からの要請を受けて、同監部が決定する。本年度の航空基地や駐屯地以外での飛行は全国で7カ所で、大規模な集客が見込まれる場合や、イベント性の高い場合などに限られている。

 同本部は「ブルーインパルスに代わる別の方法がないか検討を進めている。市民から見たいという要望は強いだけに、来年度以降に向けて引き続き要請していきたい」と話している。(千葉卓陽)



◎9日から18日間、花見電飾実施「夜桜楽しんで」

 道内屈指の花見の名所である函館市の五稜郭公園(五稜郭町)と函館公園(青柳町)では、今年も夜間の電飾ライトアップを29日から実施する。実施期間は5月16日までの18日間。函館市土木部緑化推進課は「今年も市民や観光客にきれいな夜桜を楽しんでほしい」としている。

 五稜郭公園では、郭外の南側植栽地の一部で行う。ただし「箱館奉行所」が現在復元工事中のため、同公園の裏門周辺と郭内の一部は立ち入り禁止となる。また午後7時から翌午前5時まで、郭内への入場はできない。函館公園では毎年恒例の露天が今年も36店舗出店する。

 両公園とも電飾個数はちょうちん形で約500個。電飾時間は午後7時から午後9時まで(土日祝日は午後10時まで)。函館公園では住吉公園グラウンドに臨時駐車場を設けるが、両所とも周辺駐車場が非常に少ないため、電車やバスなど公共交通機関の利用が望ましい。問い合わせは同課TEL0138・21・3431。(山田孝人)


◎GW期間のJR指定席「早めの予約を」

 JR北海道は16日、ゴールデンウイーク期間中(28日―5月5日)の指定席予約状況を発表した。15日現在の混雑のピークは函館発の札幌行きの下りが5月4日、青森行きの上りが同4、5日。函館着は札幌発が同1日、青森発が同1、2日となる見通し。同社は「直前は混雑が予想されるため早めの予約を」と呼びかけている。

 函館発着分では、札幌方面を結ぶ特急「スーパー北斗」と「北斗」の予約率が前年同期比0.1ポイント増の37.0%。一方、予約席数は前年同期と比べて13.6%減と落ち込み、同社広報は「高速道路が落部まで開通したことやETC割引などが影響した」とみる。函館発は5月2日の午後2時台で予約率が90%を超えたほか、同4日の午後の時間帯を中心に予約が埋まりつつある。函館着は同1、2日午前の早い時間を除き、各日とも空席がある。

 本州方面の「スーパー白鳥」「白鳥」の予約率は同7・3ポイント増の42.8%で、予約席数ベースでも「青函航路の高速フェリーの廃止やETC割引の影響が比較的少なかった」(同)ため、前年同期比8.3%増と好調に推移。函館発は5月4、5日の日中時間帯などで予約率が90%以上の列車もあり、函館着は同1日の午後1、5時台、同2日の午前11時台などが込み合っている。(森健太郎)


◎手づくりクッキー「桜の五稜郭」21日から販売

 函館市東川町の社会福祉法人かいせいは、五稜郭タワー、道教育大函館校の学生と協力し、春の五稜郭をイメージした手づくりクッキー「桜の五稜郭」を製品化した。21日から5月31日までの期間限定で、五稜郭タワー売店で販売される。かいせいは「三者の思いが一つの形になったクッキーを通じ、多くの人に函館を知ってもらいたい」と話している。

 かいせいは障害者の就労支援事業で菓子製造・販売している。昨年12月に五稜郭タワーに観光商品の開発を提案し、五稜郭の「星」、春の風物詩「サクラ」をイメージしたクッキーの製品化を目指してきた。パッケージデザインは同校情報科学専攻情報デザイン分野3年の伊藤美郁さん(20)と木村葵さん(20)が考案した。

 クッキーは、サクラ強化エキスで香りづけした新しい味のサクラが1袋、ココアやヨモギ、オカラなどの8種類が入ったミックスが2袋の計3袋入りで1箱500円。ミックスは、北海道の形と五稜郭をイメージした星型の2種類ある。かいせいの中村将司さん(28)は「きれいなサクラ色を出すのに試行錯誤した」と話す。

 箱は五角形で、サクラが満開になった五稜郭をイメージ。伊藤さんと木村さんは「自分たちのデザインが商品化されてうれしい。食べ終わったら小物入れなどに使ってもらいたい」と笑顔。五稜郭タワーの吉田誠さん(37)は「地元商品で五稜郭を紹介したい。お客さんの目を引くのでは」と期待している。

 問い合わせはかいせいTEL0138・22・8775。(宮木佳奈美)


◎北海道坂本龍馬記念館、記念グッズ人気

 北海道坂本龍馬記念館(函館市末広町8)で販売している龍馬グッズ≠ェ今、観光客を中心に人気となっている。龍馬の名言が書かれた携帯電話に張るシールやクリアファイルは入荷しても売り切れるほどの大人気で、同館の三輪貞治館長は「反響が大きくてとてもうれしい」と話している。

 同館ではオープンした昨年11月から徐々にオリジナルグッズの数を増やし、来場者のニーズに合わせて現在は、30種類以上を販売している。

 「日本を今一度せんたくいたし申し候」など龍馬やゆかりの人物の名言が記されたシール(500円)と1番人気。刀型の耳かき(450円)や龍馬と妻のお龍にあやかった「縁結びお守り」(600円)などもカップルを中心に支持を得ている。

 最近入荷したばかりという黒地に風雲児≠ニ書かれ、金の龍が描かれた「ふんどし」(1500円)は三輪館長の一押し。マウスパッドやTシャツ、マグカップなどさまざまな商品は、大河ドラマの盛り上がりに合わせてますます需要が見込まれている。(小杉貴洋)