2010年4月18日 (日) 掲載

◎コンコード・カーライル高校スクールバンド来町

 【七飯】七飯町と姉妹都市提携を結んでいる米国マサチューセッツ州コンコード町から17日、カーライル高校スクールバンドの生徒や引率者ら約100人が来町し、函館大沼プリンスホテルで歓迎式が行われた。

 同バンドは22日まで町民宅にホームステイをしながら滞在し、19日午後6時半からは、町文化センターで親善コンサートに出演する。20日はカーライル高と七飯高の姉妹校提携調印式も行われる。

 歓迎式には、ホストファミリーを務める町民ら約300人が出席。中宮安一町長が「今回の交流が両町にとってかけがえのない経験となることを願っている」とあいさつ。コンコード側を代表し、デイビット・ナレンバーグさんが「今回は七飯高とカーライル高が姉妹校となり、今までになく感激している。この国際交流が平和な世界を作りあげると信じている」と日本語であいさつした。

 来町を記念し、町が生徒たちに「必勝鉢巻き」を贈呈し、生徒たちは早速鉢巻きをしながら会食やホストファミリーとの懇談を楽しんだ。

 同バンドの男子生徒5人が和太鼓を演奏。日本の和太鼓に魅かれた生徒たちが「夕暮れ太鼓」というグループを作って放課後に活動していて、巧みなバチさばきで盛大な拍手を受けた。

 ナサニエル・ブライアント・リトパス君(15)は「日本の家族との生活を楽しみにしていた」と話し、サミュエル・プランド君(15)は「鉢巻きワンダフル、サイコー」と喜んでいた。

 ホストファミリーを務める北斗市内の館山美紀さん(49)は「言葉は分らなくても思い出に残る交流をしたい」と話していた。(鈴木 潤)



◎目当ての商品 品定め 函館青ぞら骨董市きょうまで

 本年度初めての函館骨董(こっとう)青ぞら市(函館骨董市事務局主催)が17日、同市大森町の大森稲荷神社境内で始まった。来場者は、道内各地から集まった数万点の商品から目当ての品を探し、少しでも安く手に入れようと店主と値段交渉をしていた。18日まで。

 おもちゃから骨董品までさまざまな商品が充実し、コレクターのみならず家族連れでも楽しめると人気。10年目を迎えた今回は、札幌や小樽、北見など9市から18店が出店した。

 多少風が強かったものの、午前9時のオープンから多くの人でにぎわった。伊万里や久谷などの和食器、刀や古銭、女性に人気のとんぼ玉などが並んだ店を回り、品定めする来場者。見つかると「これも買うからまけて」などと値切り、いくつかの商品を買い求める人もいた。回を重ねるごとに店主と顔なじみになる客も多く「あの万年筆は入った?」などと談笑する光景も見られた。

 そのほか、アイドルグッズや鉄道品なども販売している。18日は午前9時から午後4時ごろまで営業する(小雨決行)。(小杉貴洋)



◎函館秋田県人会 設立60年の節目祝う

 函館秋田県人会(長門一也会長)の設立60周年記念式典が17日、花びしホテル(函館市湯川町1)で開かれた。同会会員と来賓ら合わせて約60人が出席し、節目の年を祝った。また式典の中では、同会が函館市内に植樹した秋田杉の保存目的のため会員から集めた募金20万円が函館市に寄付された。

 同会は、市内在住の秋田県出身者により1950年に発足。現在は約150人で活動している。式典には堀井啓一秋田県副知事らが来賓として出席。堀井副知事は「秋田と函館の懸け橋として、これからも活発な活動を続けてほしい」と祝辞を述べた。

 同会では90年に設立40周年を記念し市内鱒川町に秋田杉2000本を植樹。現在は約1500本が10〜13メートルほどに成長している。今回の募金は今後の維持管理の資金の一部として使われる予定で、式典では長門会長が小柏忠久副市長に目録を手渡し、小柏副市長からは市長感謝状が伝達された。

 長門会長は「60年間にわたって県人会を支えてくれた人たちへの感謝の気持ちでいっぱい。今後はいっそう秋田と函館双方のために努力していきたい」と話していた。(小川俊之)


◎函館市 利用好調の公用自転車 増車へ

 函館市は、2009年度から導入した公用自転車の利用が好調なことを受け、本年度も活用を進める。初年度の乗車距離は、5台を導入済みの本庁舎で合わせて2149キロ。市環境部のリサイクル自転車のため導入費が低く抑えられ、人力のため環境にもやさしい。市総務課は「今後も順調に増やしたい」と話している。

 環境面から導入したが、駐車場が少ない本町方面や近場への交通手段として定着してきた。特に生活保護世帯を訪れる機会の多い福祉部や、納税業務を担う市民部の利用が多い。同課は「路上駐車の取り締まりは公用車でも一般車両と同様に厳しい。駐車場所の心配をしなくとも良いうえ、匿名性もある」とメリットを説明する。

 本庁舎での初年度の乗車距離は、昨年6月が最も多い410キロ。そのほか同7月が389キロで、同12月は44キロ、ことし3月にも7キロの利用があった。

 これまでの導入台数は、本庁舎や環境部、湯川・亀田支所に計16台。今後はリサイクル自転車の状況により、年度内にさらに12台を取得し、戸井・椴法華支所や水道局、図書館、病院局などに配置する計画だ。

 本年度の利用状況について同課は「4月は2日から使われている。これまでは雪や風の影響であまり利用が進まなかったが、暖かくなるに従ってたくさん使われるようになるだろう」と話す。(小泉まや)


◎亡き恩師 坂本さんしのぶ 大野農高でサクラを植樹

 【北斗】昨年8月に亡くなった、元大野農業高校教員の坂本武三さん(享年83)=七飯町=をしのび17日、北斗市向野の同校敷地内でサクラの記念植樹が行われた。遺族や教え子ら約50人が参加し、故人の功績に思いをはせながらサクラの成長を願った。

 同校2期生の坂本さんは、23年にわたり同校で教員を務めるとともに、退職後は同窓会長や顧問として活動し、多くの教え子や同僚らに慕われてきた。今回の記念植樹では同校5期生で桜研究家の浅利政俊さんが「紅豊」の苗木を提供。「恩師の桜」と名付け、坂本さんの妻マスエさん(82)、二女雅子さん(53)、雅子さんの夫徳廣さん(56)ら遺族と関係者が丁寧に土をかけていった。

 遺族を代表して徳廣さんは「父の思いは常に大野農業高校の中を巡っていた。一番安心できる場所に植樹していただき、父も感謝していると思う」とお礼の言葉を述べた。

 この日は同校の教職員と生徒のきずなを深める「師弟同行の桜」として、新品種「松前茜」の植樹も行われた。同敷地内には2008年に亡くなった同校1期生の西野平治さんをしのぶサクラも植樹されており、苗木を提供した浅利さんは「この場所に立派なサクラが育つように、しっかりと手入れをしていきたい」と話していた。(小川俊之)