2010年4月24日 (土) 掲載

◎寒さ忘れビール飲んで〜ホテルテトラでビアガーデン始まる

 函館市内のホテルテトラ(梁川町17)で23日、ひと足早く屋上にビアガーデンがオープンした。あいにくの雨模様の肌寒い天候にも関らず、初日から約60人が訪れる盛況ぶり。同ホテルでは「ゴールデンウィーク中のお花見帰りなどに立ち寄ってもらえれば」と利用を呼びかけている。

 2003年から大型連休前からのビアガーデンオープンをスタートしている同ホテルは「屋外ではおそらく道内でもっとも早いのでは」と話す。60人まで利用できる屋根付きのスペースと、約300人が収容できる屋根なしのスペースが設置されている。

 この日は4組約50人が利用。このうち社員の親睦会で訪れた市内の運送会社は、25人がジンギスカンとビールをたっぷり味わっていた=写真。佐々木信昭さんは(39)は「みんなで楽しく騒いでいると寒さも忘れそう」と話していた。

 ビアガーデンは9月末まで無休で営業を予定。時間は午後5時から同10時までで、ジンギスカンとビールなどの食べ飲み放題で1人3600円(2時間)。同ホテルでは「確実に席を確保するためにも、事前に電話連絡をしてほしい」と話している。問い合わせはTEL0138-55-1818。(小川俊之)



◎乙部のサクラ後世に残したい クローン苗木11本を植樹

 【乙部】乙部町富岡にあるエゾヤマザクラの遺伝子を受け継いだ11本の苗木が、地元に里帰り≠果たした。濃いピンク色の花びらが特長のサクラは「乙女桜」と命名され、23日には町内の温泉旅館「乙部温泉・光林荘」(館浦527の2)で、町職員らが植樹作業を行った。

 苗木は独立行政法人・森林総合研究所材木育種センター北海道育種場(江別市)で育てられた。親樹は樹齢50〜60年程度。他地域では珍しい、濃い色合いの花びらが特長だが、幹や枝などの高齢化が進み、町内では「美しい花の色を受け継ぐことができる後継樹を育てたい」との声が上がっていた。町の依頼を受けた同センターは、2007年に親樹から枝を採取。花の色など親樹の遺伝子を受け継ぐことができる「接ぎ木」の技術を生かして11本の苗木を育てた。

 1.5メートルほどに成長した苗木は、19日に町内に里帰り。23日には萬木英雄副町長や管理職を中心に植樹を行った。6本の苗木が植えられた光林荘には「乙女桜」の名前を刻んだ標柱も設置。町は「親樹と同じく濃いピンク色の花を咲かせ、末永く町民に親しんでもらうことができれば」としている。数本の苗木は既に小さなつぼみを結んでおり、作業に参加した職員らは開花を心待ちにした様子で作業に汗を流していた。

 同センターは「林木遺伝子銀行110番」として、天然記念物や各地で親しまれている名木などのクローン苗木を栽培。事業の第1号となったのが、同じ富岡にあるカツラの巨木「縁桂(えんかつら)」だった。空中で2本の枝が固く結び付いた縁桂は、縁結びの神木として親しまれている。同センターは04年に縁桂の枝を採取して苗木を育成。06年5月には、3本の苗木が富岡保健環境保全林に植樹され、今も元気に成長を続けている。(松浦 純)



◎バル街開幕、大盛況 63店舗出店、はしご酒楽しむ

 第13回函館西部地区バル街が23日、開幕した。今回は63店舗が出店し、江差、上ノ国町、青森県弘前市からも参加があった。どの店内からもお酒を楽しむにぎやかな声が店の外に響いていた。

 バルは、スペインの喫茶店、立ち飲み居酒屋。ピンチョーというチーズなど少量のつまみを食べながら、好きなお酒を手ごろな値段で楽しめる。午後7時を過ぎると、大勢の人が、店から店へと移動しながらエスニック、和食料理店などに入っていった。

 スプラウト(函館市元町30)では、テーブル席に収まらず、カウンターに人が溢れた。友人3人と訪れ、食事を楽しんでいた柏原美之さんは「バル街にくるのは今年で3回目くらい。いろいろな国の食べ物、文化に触れることができて楽しい」と笑顔で話していた。バル街は29日まで開催している。(黒田 寛)


◎洋ラン色鮮やかに えびね展に200種1000鉢

 色鮮やかな洋ランが並ぶ「春の洋蘭・えびね展2010」(函館洋蘭倶楽部主催)が23日、函館市美原1の亀田福祉センターで始まった。コチョウランやカトレアなど約200種約1000鉢の花々が咲き誇る。25日まで。

 洋ランの魅力を多くの人に知ってもらおうと、毎年この時期に開催している。同倶楽部(境昭三会長)は函館近郊の趣味家60人で構成され、洋ランに関する催しなどを開いている。

 洋蘭の香りが心地良く漂う会場には、愛らしい花を咲かすオゾントグロッサムや凛とした美しさを持つコチョウランなどが並ぶ。市内の高橋仁美さん(44)は「本でしか見たことのない花がたくさんあり楽しい」と話し、息子で函館鍛神小3年の由士朗君(9)は「これから洋ランを育ててみる」と苗を片手に笑顔を見せていた。

 入場無料で、午前9時半―午後5時(最終日は午後4時まで)。25日は午前10時45分と午後2時半から「洋蘭栽培講習会」が開かれる。問い合わせは同倶楽部事務局TEL090-7050-3855。(山田孝人)


◎観光客に歴史解説 「てくてく函館」始まる

 函館市内の観光ボランティア団体が、元町地区の散策をサポートする「はこだて街歩きガイド『てくてくはこだて』(函館観光コンベンション協会主催)が23日にスタートした。この日は出陣式の後、さっそく観光客らを対象にしたガイドを行った。

 同ガイドは、観光客へのサービス事業の一環として2年前から実施。今年は「愛」(小島洋一会長)、「一會(いちえ)の会」(佐藤喜久恵会長)、「愛NO.1」(加地律子会長)の3団体が案内役を担当する。

 元町観光案内所(元町12)で行われた出陣式では、同協会の吉田明彦専務理事が「今年は箱館奉行所オープンなど、観光への追い風となるニュースが多い。みなさんの力で函館を盛り上げてほしい」とエールを贈った。

 この日は6人がガイドを利用し、丁寧な解説に耳を傾けながら、旧函館区公会堂の歴史などを学んだ。市内の交通関係会社に勤務する男性は「普段あまり足を運ぶことのない地域なので、とても勉強になった」と話していた。

 同ガイドは12月25日まで、金・土・日・祝日を中心に午前10時から実施する。利用希望者は開始10分前まで元町観光案内所に集合する。問い合わせはTEL0138-27-3535。(小川俊之)