2010年4月25日 (日) 掲載

◎一足早く春満喫…キャンプ場、ブルームーン営業開始

 5月の大型連休を控えた24日、道南のキャンプ場や観光施設などが営業を開始した。暖かな日差しの下、家族連れや観光客らが一足早く野外の活動を満喫した。

 白石公園はこだてオートキャンプ場(函館市白石町208)は、例年通りの時期に本年度の営業をスタート。初日は5組が訪れ、中にはさっそく大型のテントを張るグループもあった。函館市日吉町の会社員、佐藤力也さん(54)は家族5人で日中のみ利用し、焼き肉や外での遊びを楽しんだ。娘の星奈ちゃん(5つ)は「思いっきり自転車に乗れるからうれしい」とはしゃいでいた。

 同キャンプ場はこの日から、先着100組の利用者にスポンジなどの台所用品をプレゼントしている。大型連休中の予約状況は、1―3日がキャビンサイトとキャンピングカーサイトを中心にほぼ満員の状態。管理事務所では「受け付け開始後、あっという間に埋まってしまった」と話している。本年度は10月30日まで無休。

 また、函館市の西部地区を発着する函館ベイクルーズ・ブルームーン(末広町14、マルカツ興産運営)は、今季の運航を開始した。午前11時半出航の第1便には、観光客ら25人が乗船。太陽の光を受けて波がきらめく函館港内で、30分ほどの航海を楽しんだ。10月24日まで運航する。

 千葉県から友人と観光で訪れた会社員の田上佳恵さん(23)は「雑誌を見て来ました。デッキで受ける風が気持ち良かった」と満足の様子。福岡県から長女と訪れた内田美津子さん(71)は「海の青さを感じました」と話していた。(小泉まや、黒田寛)



◎09年度函館市 公共工事77億円…前年度比大幅増

 函館市財務部は、2009年度の公共工事実績(調度課発注分)をまとめた。発注件数は447件で前年度比28件、6・7%増。金額は77億394万円で同26億8656億円、53・5%増となり、縄文文化交流センターなど大型工事の発注が増加に直結した形となった。受注金額1位は小泉建設(函館)の1億9162万円だった。

 受注金額上位11社までが1億円以上で、トップ3はいずれも地元企業。同課によると、1位の小泉建設は縄文文化交流センターの新築主体工事を請け負った。2位の高橋組は市営住宅日吉3丁目団地8号棟の新築工事、3位の石井組は市住日乃出改良団地2号棟の耐震・外壁改修工事などを受注した。

 このほか、5位の澤田建設が恵山コミュニティセンターの新築工事、7位の曲小小倉工務店が大澗・のばら統合保育園の新築工事、8位の松本組は東消防署戸井出張所庁舎の新築工事を請け負った。工事1件あたりの平均受注額は1723万円で、前年度から526万円増となった。

 主要6工種の件数と金額は、土木が40件6億6680万円、建築が34件22億60万円、舗装が71件15億8320万円、電気が20件3億7780万円、管が23件6億4270万円、造園が19件3億4770万円で、総計207件、58億1880万円。

 件数、金額はここ数年、厳しい経済状況を受けて減少が続いていたが、昨年度は相次ぐ大規模工事に加え、市が緊急経済対策として昨年度末に前倒し発注を行ったことや、市内中小企業を対象とした100万円規模の小規模工事などを実施したことで、ともに増加に転じている。

 このほか、09年度の水道局発注工事は162件29億3276万円、交通局は14件1億5795万円で、函館市全部局の発注総額は623件、107億9467万円だった。

 本年度の公共工事発注額は当初予算ベースで72億5300万円。大規模なものでは弥生小学校や東消防署本通出張所、市立障害児・者統合施設の建設が予定されている。(千葉卓陽)



◎全国フェミニスト議員連盟が8月7、8日にフォーラム

 政策決定の場への女性参画の機会を増やそうと、全国フェミニスト議員連盟(東京)は8月7、8の2日間、函館市内で国際フォーラム「女性(あなた)の出番です!チェンジ・チャレンジ地域から」を開く。基調講演では男女平等先進国のノルウェーの事例を学び、男女共同参画を進める機運を高める。

 同連盟は、女性議員のいない議会を無くす、女性議員を40%以上にするという目標を掲げ、毎年全国各地で夏合宿として国際フォーラムを開催している。

 函館では実行委員会が主催。全国の女性議員と函館市民やNPOなどと情報交換し、函館の男女共同参画を推進するとともに、函館の魅力を伝える場とする。

 7日はまちづくりや環境問題、アイヌ文化、女性の起業など8つのテーマで分科会を市地域交流まちづくりセンター(末広町)で開き、全国から集まる女性議員らが参加する。

 市公民館(青柳町)で行われる8日は、駐日ノルウェー王国大使館一等書記官のドッテ・バッケさんが「世界一住みやすい国ノルウェーに学ぶ〜女性議員が増えて社会はこう変わった!」をテーマに基調講演。パネルディスカッションも行われる。8日のチケットは800円、学生無料。

 このほど、市地域交流まちづくりセンターで開かれた事前学習会では、市男女共同参画課の金指真弓主査が函館の男女共同参画の推進状況を説明したほか、フォーラムの概要説明が行われ、市民ら30人が理解を深めた。

 問い合わせは実行委の竹花郁子さんTEL0138・23・2504。(宮木佳奈美)


◎イルミナシオン映画祭 シナリオ大賞の作品募集

 市民でつくる「函館港イルミナシオン映画祭」実行委員会(米田哲平実行委員長)は、第14回シナリオ大賞の作品の募集を始めた。これまで受賞作から10作品が映像化され、現在新たに1作品が製作準備中など映画界からも注目を集めている。12月に予定する第16回映画祭の開催に向け、広くボランティアスタッフも募っている。

 同映画祭は1995年に始まり、シナリオ大賞は作品や人材を発掘しようと翌96年度から実施。グランプリには函館市長賞として賞金300万円を用意し、審査員は作家の荒俣宏さんや脚本家、加藤正人さんらが務める。映画関係者の目にも触れる大きなチャンスとして年々応募は増えている。現在、08年第12回の審査員特別賞「加藤正人賞」に輝いた永井利明さんの「期間限定彼女」の製作準備が進められており、実現すれば映像化11作目となる。

 シナリオ大賞の応募はプロ・アマ問わない。未発表のオリジナル作でテーマは自由。詳しい応募方法は映画祭のホームページ(http://www.hakodate-illumina.com/)で紹介している。締め切りは7月10日(消印有効)。

 第16回の開催日は12月3―5日の3日間。函館山山頂展望台と金森ホール、市地域交流まちづくりセンターの3会場で行う予定で、短編特集などを計画中だ。

 募集中のスタッフは映画祭の企画立案やPR、シナリオ読みなど幅広く活動できる予定。事務局長を務める函館の会社員、増川太郎さん(36)は「新しいことをいろいろやりたい。ぜひ仲間になりませんか」と話している。

 問い合わせは事務局TEL0138・22・1037。(新目七恵)


◎世界各国の楽器 力強い歌声響く ヤマザキさん、山北さんライブ

 埼玉県在住のシンガー&パーカショニスト(打楽器奏者)ヤマザキヤマトさんと、厚沢部在住のアフリカンパーカッショニスト山北紀彦さんのジョイントライブが24日、函館市赤川町のカフェエンで開かれた。二人は世界各国の珍しい楽器を操りながら、色彩感豊かなパフォーマンスを繰り広げ、来場者を魅了した。

 ヤマザキさんは、さまざまな打楽器の音色やリズムに、シンプルで深い歌詞とメロディーを乗せて歌い上げる異色のミュージシャンとして、全国を巡る演奏活動を展開。今回は音楽仲間である山北さんの招きでジョイントライブを行うことになった。

 この日は前半がヤマザキさん、後半が山北さんのステージ。ヤマザキさんは南アフリカの太鼓「ジャンベ」や、ブラジルの打弦楽器「ビリンバウ」など、持参した珍しい楽器を紹介しながら、力強い歌声でオリジナル作品を次々と披露した。

 中でも注目を集めたのが、スイスで発明された「HANG(ハン)」。金属性の鍋が2枚合体したような円盤型の楽器で、ヤマザキさんが手で触れると幻想的な音色が響きわたった。国内でも数少ないハン奏者であるヤマザキさんは、調律の違う2台の楽器を巧みに操ることでさらに複雑な音楽世界を生み出し、会場内を異次元の空間で包み込んでいった。(小川俊之)