2010年4月3日 (土) 掲載

◎“新幹線”に乗ったよ! こどものくにオープン

 函館市青柳町17の函館公園内にある遊園地「こどものくに」が2日、今シーズンの営業を開始した。午前10時のオープンには開園を待ちかねていた子どもたちが多数来園し、新幹線やコーヒーカップなどの遊具を楽しんだ。

 先月30日にオープン予定だったが、積雪や悪天候の影響で延期になっていた。この日は多少風が強かったものの、春らしい陽気に誘われてやってきた家族連れが目立った。

 園内には昭和20年代から回り続けている国内現役最古の観覧車のほか、空中をいすに乗って回るスカイチェアなど11種類の大型遊具がある。特に人気がある新幹線には多くの子どもたちが乗り込み、「プープー」と汽笛が鳴るとはしゃぎながら“夢の旅”を満喫していた。

 市内の幼稚園に通う双子の菅野玲奈ちゃん、琉奈ちゃん(3)は「チューリップの乗り物が楽しかった。また来たい」と話していた。

 入園は無料(遊具使用には料金がかかる)。営業時間は午前11時―午後4時(土日・祝日、春・夏休み期間中は午前10時―午後5時まで)。雨天や悪天候時にはオープンを中止する場合がある。3、4日には、函館公園動物舎オープン記念イベントを開催。先着100人(両日それぞれ50人)に花苗やこどものくに利用券がプレゼントされる。(小杉貴洋)



◎函館厚生院 筑峰会を吸収合併

 函館中央病院などを経営する社会福祉法人函館厚生院(高田竹人理事長)は1日、社会福祉法人函館筑峰会(富田桂子理事長)=3月31日付で解散=を吸収合併し、市内3カ所の老人福祉施設の事業譲渡を受けた。道によると、社会福祉法人の合併は珍しく、本庁所管の法人としては道南で初めてという。

 厚生院は市内の函館中央病院、函館五稜郭病院、七飯町のななえ新病院のほか、介護老人保健施設など8施設を運営。吸収合併で介護老人福祉施設「ももハウス」(赤川町、定員60人)、介護老人保健施設「もも太郎」(同、定員100人)、ケアハウス「ベイ・アニエス」(日吉町4、定員50人)の3施設を引き継いだ。いずれの施設も名称は変更せず、3施設の職員約150人の雇用と、利用者約200人のサービスも継続する。

 筑峰会側は富田理事長の後継者がいないことから昨年3月、社会福祉法人としての歴史やノウハウがあり、安定した運営を続ける厚生院に対し、吸収合併による事業譲渡を打診。厚生院側は「(筑峰会の)経営基盤ができていたので、社会福祉事業を展開する厚生院としては、引き受けるのが責務」と引き継ぐことを決めた。両法人は昨年12月、道に申請し、1月初旬に合併が認可された。  厚生院の古川裕一常務理事は「地域の皆さんのお役に立てるよう事業を継続していきたい」と話している。(宮木佳奈美)



◎タイヤ交換出足鈍く 雪やETC割引の遠出で

 気温の低さや雪の影響などで、函館市内のカー用品店やガソリンスタンドでは、スタッドレスタイヤから夏タイヤへの交換が例年よりも遅れている。関係者は「天候の影響が大きい。交換のピークが始まるのは来週以降では」とみている。

 函館の今年3月の降雪量は69センチで、観測史上3番目の多さ。週末ごとに天候が荒れ、春の訪れが例年以上に遅かった。

 イエローハット函館新道店(桔梗町417)の佐々木秀幸マネジャーは「タイヤ交換は始まったが、まだ数は少ない」と話す。例年は3月末から4月中旬にかけて、多い時には1日80台のタイヤを交換するが、今年は3月末にも雪が降るなど気候が安定せず、ドライバーも慎重に出方を見ているという。

 ジェームス西桔梗店(西桔梗町838)でも「来週の土、日ごろがピークでは」とし、「ここ1週間は様子を見る人が多いと思う」と話している。

 最近のタイヤ交換の傾向について、イエローハットの佐々木マネジャーは「全体的に遅くなってきている」と話す。その要因の1つに、ETC(自動料金収受システム)搭載車に対する高速料金割引制度があるという。「ゴールデンウイークにETC割引で遠出する人が増え、峠などを越える際、路面の凍結を気にしてタイヤ交換を遅らせる人が増えた」と指摘する。気候変動の影響も大きく「年を重ねるごとに交換の時期が遅くなってきている。この傾向は今後も続くのでは」と予想する。

 同店にタイヤ交換に訪れた市内の男性は「突然雪が降ったりして、いつもより交換時期が遅くなった」と話していた。(黒田 寛)


◎子ども手当て6月支給へ 函館市も準備

 「子ども手当の支給に関する法律」の制定に伴い、道南の自治体でも6月の支給開始に向けた事務作業が始まった。函館市では、市福祉事務所設置条例の一部を改正。これまで児童手当を担当してきた福祉事務所が、引き続き子ども手当支給の業務を行うよう規定した。同市では4月末までに対象者全員に申請書類を発送する予定で、担当する子ども未来室子育て支援課は文書作成などの作業に取りかかっている。

 3月までの児童手当は一定以上の所得者を除き、0歳から小学校6年生までが対象で、3歳未満は一律で月額1万円、3歳以上は第1、2子が同5000円、第3子以降は1人同1万円が支給されていた。

 4月からの子ども手当は対象者が広がり、中学校3年生までに一律同1万3000円を支給する。手当を受けるには「請求書」で申請する必要がある。同市は、請求書や案内文を4月末までに全対象世帯に発送する計画。受け取った市民は記載例を参考に必要事項を記入し、同封される返信用封筒で返送する。定額給付金と子育て応援特別手当の申請で採った方法だ。

 同市は3月31日、子ども手当業務を福祉事務所で取り扱うよう、議会に事後報告する専決処分で同条例を改正した。今後は対象世帯を特定する作業を経て、書類を発送する。市内の子ども手当支給対象世帯は、約2万世帯(3万人)で、児童手当(約1万4000世帯、2万人)の1・4倍程度となる見込み。

 同課では最終的には職員を5人(臨時含む)増員する予定で「迅速に作業に当たります」と話す。問い合わせは同課TEL0138-21-3267。(小泉まや)


◎山車会館 国道沿いに看板新設

 【江差】25日のオープンを予定している「江差山車(やま)会館」(中歌町193の3)をアピールする新しい看板が、国道228号沿いの江差追分会館前に設置された。

 看板には「江差山車会館」と隣接する「江差追分会館」の名称を掲げた。山車会館は360年以上の歴史がある姥神大神宮渡御祭に参加する、町内13基の山車を交代で展示。毎年8月に山車の入れ替えを行う予定という。

 最初に展示されるのは「松寳丸(まつほうまる)」(陣屋・海岸町)と「神功山(じんぐうやま・じんこうざん)」(愛宕町)の2基。江戸中期に建造された松寳丸は、町内では唯一の舟形山車で道指定有形民俗文化財に指定されている。神功山も1754年の製作とされる、神功皇后の人形や付属品が同文化財になっている。

 町は25日午前10時から、山車会館で落成記念式典を行うほか、27日まで町民を対象とした無料開放も予定している。山車会館は江差追分会館に併設。追分会館の入館料(大人500円、小中高生250円)で双方の展示が見学できる。(松浦 純)