2010年4月4日 (日) 掲載

◎「ふっくりんこ」で日航再建を応援! 新函館農協

 【北斗】会社更生手続き中の日本航空(JAL)を応援しようと、新函館農協(北斗市本町、畠山良一組合長)は「がんばれ!JAL」と称して、道南産米ブランド「ふっくりんこ」360キロ(10万円相当)を無償提供する。日航は昨年10月から、国内線のファーストクラスの機内食にふっくりんこを採用しており、同農協は「日航さんの力で知名度が一層高まった。空から応援してくれたことへの恩返し」としている。(鈴木 潤)

 贈る米は精米300グラム入り袋1000個と、同市内の業者が製造するおにぎり1000個を予定。4月下旬に東京本社に送る。

 同農協によると、日航の機内食採用後、ホームページのアクセス件数や道外からの問い合わせが増えたという。

 日航は毎月1.5―2トンのふっくりんこを購入し、東京―新千歳、東京―関西、東京―福岡の3路線約50便に限定し機内食用に活用している。当初、3月までの契約だったが、このほどさらに半年間の延長を申し出た。

 同農協米穀課の新谷正人課長は「観光産業を主力とする函館にとっても日航の苦境は大きな問題。再建への願いも込めて今回米で応援することにした」と話す。同農協の依頼を受けておにぎりを製造する「ふくふく」(北斗市)の三上照夫代表も「産地から盛り上げていければ」と協力を快諾した。

 機内食の採用時には、日航の幹部が農家を視察。当時、ふっくりんこの普及、ブランド化を担当した職員は「機内食の採用以上に生産者のこだわりや食に対する取り組みを評価してくれたことが何よりの励み」と振り返る。

 今回の支援に日航は「新函館農協さんのご厚意に感謝している。できるだけ早期に再建を果たし恩返ししたい」(広報部)とし、搭乗客に配るなど乗客サービスに役立てるという。



◎函館公園動物舎でリニューアルオープンの記念イベント

 函館公園動物舎(函館市青柳町)のリニューアルオープンを記念したイベントが3日、始まった。プレゼントが当たる動物クイズや、イカロボットが登場した科学体験コーナーなど多彩な催しが開かれたほか、愛らしい動物を眺めるなどして、来場した家族連れら約2400人が楽しんだ。4日まで。

 この日の市内は快晴に恵まれ最高気温は8.5度と、春の到来を感じさせる行楽日和となった。開場から大勢の家族連れが訪れ、新しく同動物舎に仲間入りしたミニチュアホースやシマリスなどの愛らしい姿に目を奪われていた。全問正解者の中から抽選で50人に景品をプレゼントする動物クイズや顕微鏡での生物観察体験、係員による動物舎案内なども人気を集めていた。

 オープンを待ちわびていたという市内の小池田稔さん(36)は「きれいになった。家族で遊びにくるのにいい」と話し、息子の剛虎君(4)は「ミニチュアホースがかわいかった」とにっこり。4日は風船で動物を作るアートバルーン体験や、マジックショーが行われる。問い合わせは函館市住宅都市施設公社TEL090・6874・7932。(山田孝人)



◎英国人プロ招きダンス学ぶ IBSでスプリングセミナー

 函館市花園町のバレエ教室「インターナショナルバレエストゥディオ(IBS)」で1日から4日まで、英国人講師を招いた「スプリングセミナー」を開いている。同教室の生徒らがバレエやジャズダンスのステップや舞踊での大切な心構えなどを学んでいる。

 講師は英国の3大バレエ団の一つ、イングリッシュナショナルバレエでプロとして活躍するポール・ルイスさん(44)とデンゼル・ベイリーさん(44)。同教室のビーグリー綾子さんと縁があり、初来日した。

 ルイスさんはバレエを担当。バーレッスンに続いて、さまざまなステップ、ターンを交えた踊りを指導した。覚えたての日本語で「かかとを手前に」など、動きの中で重要なポイントについて声を掛けた。「もっと壮観なパフォーマンスを」と求めると、参加者の動きはきれいになり「よくやった」と褒めていた。

 ベイリーさんは、同教室では初めてとなるジャズダンスを指導。音楽に合わせた柔軟体操では頭から全身の体幹を意識させる動きでレッスンを進めた。「イギリスも日本も、男の子のダンサーがもっと増えてほしい。体で表現するのは楽しいこと」と話していた。

 2人は「函館は静かな街という印象。バレエもダンスも音楽をよく聞き、魂で感じることが大切。教室の生徒は才能のある子もいて、まだまだ成長すると思う」と話していた。同セミナーは4日午前11時半からバレエ、午後1時半からジャズダンスが行われる。問い合わせはTEL0138・31・6295。(小山博美)


◎目指せチーズマスター! 函館で検定初開催

 NPO法人チーズプロフェッショナル協会(東京)主催のCPAチーズ検定「コムラード・オブ・チーズ」が3日、函館市本通のイタリア料理店「アンティカ・オステリア・デル・アルバ」で開催された。函館市・近郊に住む12歳から68歳までの男女18人が講習を受けた後、チーズの基礎知識を問う検定試験に挑戦した。

 チーズ検定は子どもからお年寄りまで広くチーズを普及させようと設けられ、昨年からスタート。札幌でワインとチーズの教室を開く同協会認定チーズプロフェッショナルの石川尚美さんが講師を務め、函館で初めて開催された。

 事前に受験者に配布してあるテキストに沿って、2時間の講習会でチーズの歴史や産地、造り方などを学び、制限時間40分の試験を受けた。

 講習会で石川さんは、チーズがいつどのようにして誕生し、ヨーロッパやアジアへ伝わったか説明。フランスやイタリアなど各国のチーズを表す言葉を紹介した。チーズの成分については「ビタミンCと食物繊維以外は全部含まれるので、一緒に果物、野菜を食べると完全栄養食品になる」などと解説した。(宮木佳奈美)


◎キャンパス・コンソーシアム函館が図書館ガイドなど刊行

 函館市内の大学や高専など8校でつくるキャンパス・コンソーシアム函館(会長・中島秀之公立はこだて未来大学学長)はこのほど、市民向けの大学図書館ガイドと新入学生に向けた生活ガイドを作成した。図書館ガイドの制作は今回が初めて。同事務局は「学生は新しい生活に役立ててもらい、市民の人にも学校の図書館を活用するきっかけにしてもらえれば」とする。

 市民向け図書館ガイドは「ライブラリーリンク」と名づけた。図書館の紹介のほか市民の利用を促進しようと、市内の各大学図書館と市中央図書館が連携して刊行した。各図書館の職員が共同で編集にあたり、市内14施設の概要や所在地、貸し出し条件や所蔵数などを記し、施設外観や内部の写真を添えた。写真撮影やブックデザインは公立はこだて未来大生も参加した。

 新入学生向け生活ガイドのタイトルは「函館フレッシャーズガイド」で、昨年に続き制作。この春から新たに函館で生活を始める学生に向け、地図や生活情報、公共施設の電話番号などを掲載。また初めて雪国で生活する人のために注意点を記し、緊急時や生活上必要となる機関や施設の情報のほか、飲食店や病院情報なども盛り込んだ。

 「ライブラリー―」はA6判変形で22ページ、5000部作成。市中央図書館や各図書室、主要公共施設などで配布する。「函館―」はA5判で40ページ、3500部作成。市内大学などの新入学生や入学時のオリエンテーション時に配布する予定。問い合わせは同事務局TEL0138・44・4211。(山田孝人)