2010年5月28日 (金) 掲載

◎函館「フラオハナ」大活躍

 このほど鹿児島県指宿市で開かれたフラダンスの「第7回いぶすきフラフェスティバル」コンペティション部門で、函館市美原3のフラスタジオ「フラオハナ アロヒ ヤマモト フラ教室」(山本節子さん主宰)所属の小学生7人が、グループ部門カイカマヒネ(5―14歳対象)で優勝を果たした。またソロ部門でも鷹羽まどかさん(市立函館高3年)がワヒネ(15―45歳対象)で2位、中原寧々さん(上磯小2年)がカイカマヒネで3位に入った。

 同教室は山本さんが2000年に開講。同大会にはこれまで06年、08年にも参加し、グループ部門ワヒネで連続優勝。鷹羽さんは、08年のソロ部門ワヒネで2位入賞を果たしている。

 今回の優勝メンバーは上磯小6年の佐藤亜衣子さん、中原あさひさん、池田小梅さん、同4年の山田巳月さん、北日吉小6年の江口実里さん、七重小5年の坪田一紗さん、神山小4年の天野雅さん。山本さんの指導の下で2月から厳しい練習を重ねてきた。本番では難しいパフォーマンスも見事なチームワークで成功させ、表現力でも他を圧倒した。山本さんは「子どもたちの潜在能力の高さに感動した」とたたえる。

 前回の2位からさらに上を狙った鷹羽さんは、330満点中わずか2点及ばず再び2位。山本さんは「教室のあこがれの先輩として重圧の中で頑張ってくれたことは素晴らしい」と果敢な挑戦にエールを送る。一方、出場者中最年少ながら堂々たる踊りを披露したのが中原さん。フラを始めてまだ4年だが「教えている方も驚く理解力で最高の演技をしてくれた」(山本さん)と絶賛する。

 今回の子どもたちの活躍に山本さんは「コンテストには積極的に参加させていないが、目標に向かって打ち込むことでそれぞれが大きな収穫を手にしたことは素晴らしい」と話している。同教室についての問い合わせは山本主宰TEL0138-47-3499。  (小川俊之)



◎“孤立”を危ぶむ声も/函館―新函館経営分離反対で

 函館市議会総務常任委員会(浜野幸子委員長)の委員協議会が27日開かれ、北海道新幹線札幌延伸後の函館駅―新函館駅(仮称)の経営分離問題を審議した。市は今月19日に西尾正範市長らがJR北海道に行った、同区間の経営維持の申し入れの協議内容を示し、委員からは国会議員や道議会議員と連動して動くべきとの意見が出た。この一方で、市の強硬な姿勢が“孤立”を招くと危ぐする声も上がり、同問題における市の微妙な立場が浮き彫りとなった。0ァ40ィ(千葉卓陽)

 委員会では、西尾市長とJR北海道の菅野光洋取締役新幹線対策室長とのやりとりが文書で示された。

 それによると、西尾市長が1999年から2004年まで行われた現駅周辺の再開発に関し、100億円以上を投じたことを説明した上で「JRが同区間を運営する前提でなければ新幹線はいらない」と主張したのに対し、菅野取締役が「今そういう話をすると、新函館までできたから新幹線はいらないというスタンスに立ったと言われると思う」と返すなど、激しいやり取りが明らかに。渡辺宏身企画部長はJRへの申し入れと並行し、渡島管内の沿線自治体に対して市の意思を説明したことを示した。

 これに対し出村勝彦氏(新生クラブ)は「地元の国会議員や道議と一丸になり、政治力を結集すべき」、瀬尾保雄氏(公明党)も「02年に坂本真一社長(当時)が、現駅―新駅のアクセスはJRが責任を持って行うと話している。この問題を函館のエゴとしてとらえられてはいけない」と述べた。

 一方、福島恭二氏(民主・市民ネット)は、今夏にも国が新規着工区間の方針を示すことから「市の姿勢は結果として、延伸運動に水を差すことになってしまったのでは」とただし、同部長は「市の考えが認可・着工の条件にされている。苦しさはあるが、地域の論拠を明確に発信して行く必要がある」とした。

 また小野沢猛史氏(市民クラブ)は、「経営分離は断固阻止すべきとして議会も決議したが、その他の問題で不都合が起きるのでは。誠実に合理的な対応をすべき」と求め、28日に東京で開かれる札幌延伸に向けた緊急総決起大会(道新幹線建設促進期成会主催)に西尾市長が参加すべきとの考えを示した。

 高橋佳大氏(共産党)は「現行のスキームでは新規着工と並行在来線の経営分離がセットになっている」と矛盾を指摘。「JRに経営してもらうための論拠が大切」と訴えた。



◎子ども用衣類やオードブル人気 運動会シーズン到来

 道南の小学校で運動会シーズンを迎えた。函館市内の大型スーパーやホームセンターでは、運動会に必要な衣類や食品などを中心に特設コーナーを設け、商戦を本格化させている。各店ではファッション性や機能性、低価格を重視した商品を充実。子どもたちの“勝負の日”を演出している。

 函館市内の小学校では今週末から運動会が始まり、来週末がピーク。  ダイエー上磯店(北斗市七重浜4)は、ジャージやTシャツなど子ども用衣類を主力商品として販売。ジャージ上下にハーフパンツが付いた5000円前後の買い得なセットは気温の変化に対応できると好評で、速乾性の素材を使ったものも販売数を伸ばしているという。ここ数年爆発的な売り上げとなっているのが、特殊加工で「速く走れる」が売り文句のシューズ。帽子やリュックサックなどと一緒に購入する人も目立つという。同店では「他社に負けない品Pコえが自慢。不要な衣類などを持ち込んでいただくと2割引券を進呈しているのでぜひこの機会に来店を」と話している。

 イトーヨーカドー函館店(美原1)では、前日までに予約すると配達もしてくれる「オードブル」(2500円)が人気だ。すしの詰め合わせも人数に合わせ用意している。そのほか、500ミリリットル「飲料や徳用菓子、アメリカンチェリーなどに手を伸ばす人が例年多いことから、売り場を広げ対応し、週末に臨むという。

 ジャンボイエロー港店(港町3)では、500―1000円程度の安価な敷物や小型のクーラーボックスが売れ筋。同店では「この時期人気の水筒を日曜日まで全店で20%オフで販売しているのでお買い得」と話している。(小杉貴洋)


◎雲に浮かぶ街並み

 道南各地では、ぐずついた天候が続いている。函館山から望む景色は、雲や霧で視界不良になることも多いが、晴れる瞬間には別の顔を見せる。観光客は「街並みが雲に浮かんでいるようできれい」と自然が織り成す絶景に見入っている。

 雲は大気中に浮かぶ小さな水滴、氷の結晶が集まったもの。似た現象に霧、もやなどがあり、初夏の風物詩だ。

 函館海洋気象台によると、視程(見通し)で1キロ未満が「霧」、1キロ以上10キロ未満が「もや」。また、上空にあるのが雲で、地上近くや地面についているものが霧という。

 函館山に初めて登った、茨城県の会社員上村力也さん(24)は「雲の切れ間から見える壮大な景色に驚いた。まるで映画の一こまのよう」と記念撮影を楽しんでいた。


◎歌で恩返し“感謝の旅”へ 函教大出身「アルヴィノ」翔太さん

 12日に発売された最新シングル「Close to you」が、人気アニメ主題歌に起用され、その高い音楽性から好調なセールスを続けるロックバンド「ALvino(アルヴィノ)」。ボーカルの翔太さんは、学生時代を函館で過ごした。「僕の音楽の原点は函館。たくさんの人たちの支えで今の自分がいる。歌で恩返しがしたい」。その思いは8月に予定する“感謝の旅”で形になる。

 同月の旅では、翔太さんが函館―札幌間をギター持参で移動し、ゆかりの地やお世話になった人などを訪問。函館の八幡坂がモデルになったオリジナル曲「いちょうの樹」などを披露し、感謝の気持ちを届ける。ライブなど多忙な中、たくさんの人たちに喜んでもらいたいと企画を練る日々が続いている。

 翔太さんは十勝管内出身。大好きだという映画「耳をすませば」の風景が函館と重なり、教員を目指していたこともあり、道教育大学函館校に進学。2年生から始めた音楽活動は、卒業間近になると音楽コンテストで優勝するほどの実力となっていた。

 その才能を知った関係者の誘いでオーディションを受けた。見事合格した翔太さん翔は、ビジュアル系バンド「ラクリマクリスティー」の元メンバーKOJIさんと、「ピエロ」のメンバーだった潤さんとともに2006年アルヴィノを結成した。

 これまでにインディーズ時代を含めシングル6枚、アルバム3枚を発表してきた。翔太さんは「人とのつながりを大切にし、多くの人たちの背中を後押しできるような前向きな曲を作ることで感謝の気持ちを表現していきたい」と意欲。今回の旅をその契機とする考えだ。(小杉貴洋)