2010年5月3日 (月) 掲載

◎「食KING市」初開催 森町、買い物客でにぎわう

 【森】森町の農水産物や特産品などを販売する産業市「楽市楽座もりまち食KING市」(同実行委主催)が2日、JR森駅前通りで初めて開かれ、地元の業者や個人14組が出店し大勢の来場者でにぎわった。

 同駅前通りの商店街活性化を目指し、町や産業団体などが実行委員会を立ち上げ企画。12月まで毎月第1日曜に開催する。

 駅前通りを歩行者天国にし、約200メートルにわたり各店が軒を並べた。売り場には、旬の農水産物や特産品が通常料金の安値で売られ、新函館農協森支店が売り出したトマトやキューリなど旬の野菜は10分ほどで品切れ。鮮魚の売り場では、焼きホッケや焼きホタテなど一口サイズの試食を提供。来場者は各売り場を一店一店見ながら目当ての品を買い求めていた。

 森産コンブの加工品などを販売する「本茅部とべ屋」は、天ぷらにしたホタテの稚貝に自家製たれをかけた「まめホタテ天ぷら丼」を販売し、同店の東勇人さん(29)は「手応えを感じた。地産地消、食育をアピールする場になれば」と期待。札幌市から地元に里帰りし、買い物に訪れた石村朋子さん(38)は「地元の食材の良さを再認識した。静かな町の印象があるので、このようなにぎやかなイベントを今後も継続してほしい」と話していた。

 合間にはYOSAKOIソーランの演舞や沖縄民謡エイサーの演奏も行われた。(鈴木 潤)



◎仕事も“草食系”増加 新入社員アンケート「競争」より「協調」

 「スキルアップより安定した収入」、「体力よりも協調性」が大切―。函館商工会議所が函館・近郊の新社会人を対象に行ったアンケートでこんな社会人の理想像が浮かび上がった。安定志向で競争よりも周囲との調和を重んじる“草食系”の若者が多く、先輩社員や経営者らが新人の本音を知る手掛かりになりそうだ。

 アンケートは同会議所が会員企業などに社員教育に役立ててもらおうと初めて実施。3月下旬、同会議所などが主催した新入社員向けのセミナーに参加した男性44人、女性46人が対象で、計90人から回答を得た。平均年齢は20・6歳で、回答率は92%。

 「社会人に必要な要素」の設問では、責任感が16・9%でトップ。次いでコミュニケーション能力が16・4%、協調性が13・4%と続き、忍耐力・自制心(11・4%)や行動力(11・1%)を上回った。同会議所は「バリバリ働くというよりはやや保守的な傾向がある」とみる。

 また、「会社生活に何を求めるか」を聞いたところ、安定した収入が27・8%、安定した生活が26・3%で、この2つで全体の半数以上を占めた。一方、自己の能力発揮は16・7%、自己のスキル獲得は15・2%にとどまり、仕事よりもプライベートを重視する一面もあるようだ。

 このほか、会社に在籍したい期間は、厳しい就職情勢を反映してか「定年まで働くつもり」が42・2%で最多。社員の理想像では「人間関係を大事にするタイプ」が45・3%に上った一方、入社に当たっての不安要素でも「会社の人間関係」が45・2%に達し、新社会人の複雑な心境もにじませた。

 理想の上司としては、「人格に優れた人」と「相談しやすい人」が19・2%で、指導力や厳しさよりも頼れるタイプが人気。理想の上司を著名人で例えると、所ジョージやタモリ、島田紳助さんら親しみやすいタレントの名前が上位に並んだ。同会議所は「今後も継続的にアンケートを行い、時代を読み解くコミュニケーションツールとして活用してほしい」としている。(森健太郎)



◎母の日 何贈ろう 定番 生花、限定コスメ好評

 9日の母の日を前に、函館市内の百貨店や大型スーパーなどで商戦が始まっている。定番のエプロンや生花に加え、化粧品や洋服、台所用品なども提案し、各店とも多様なニーズに応えようと知恵を絞っている。

 丸井今井函館店(本町)は4月21日から、1階の婦人雑貨・化粧品フロアを中心に各フロアの特性を生かした商品展開をしている。外資系化粧品メーカー「エスティーローダー」では、例年実施している口紅やアイシャドー、マスカラなどがセットになった限定コスメ(6825円)を販売し、好評を得ている。

 5階の生活雑貨店「ホットマン」では、ドイツのシェニール織りのバッグやポーチにハンカチが付いた限定商品(8000円―1万円)を用意。手ごろな価格設定のため、利用する人が増えているという。キッチングッズやストール、帽子なども定番化しつつあるといい、近日中には母の日スイーツもお目見えするという。同店では「例年、母の日の1週間ぐらい前から買い求める人が増えてくる」と話している。

 棒二森屋(若松町)は4月20日から全館で母の日ギフト向けの商品を提案し、3150円以上購入の場合、送料無料とした。同店は「いくつあってもいいエプロンと、気軽に贈れる生花を重視した」という。

 パンフレットから注文できる生花は、3000円程度のアレンジメントフラワーが中心。3日までの注文で全国への配送が無料となる。エプロンは花柄やカラフルな色が多く、ワンピースタイプもそろう。1階服飾雑貨コーナーでは今年初めて、各50種類の中から好きな色、柄の組み合わせを選べる帽子、スカーフ、靴下の3点セットを販売。3000円と5000円の2種類を用意した。

 イトーヨーカドー函館店(美原1)は4月28日から、地下1階に特設会場を開設。1000―5000円ほどの生花やカーネーションの鉢植えとともに、生花の美しさを長時間保存できるように加工された「プリザーブドフラワー」を用意。ギフトセットでは、パジャマやエプロン、財布、ハンカチなどの小物類も取りそろえた。

 このほか、同店は「まだ気温が低めでサマーセーターもお薦め」とし、衣料品コーナーでは年配の婦人向けに2900―5900円のカーディガンを提案する。

 各店とも「大型連休中が商戦のピーク」とみている。(宮木佳奈美、小杉貴洋)


◎見て食べて 江差満喫 いにしえ夢開道が開幕

 【江差】町内のいにしえ街道を舞台とする観光イベント「第18回春の江差いにしえ夢開道(ゆめかいどう)」(実行委主催)が2日開幕した。多彩なイベントが繰り広げられる街道内は大勢の観光客でにぎわった。

 街道内では、商家や古い民家に伝わる古い和服や由緒ある装飾品を展示する「江差・着もの語り」(4日まで)が行われている。住民が語り部となり、由緒ある和服などの由来を観光客に解説した。新鮮な魚介類を炭火焼きで提供する「まんぷく茶屋・寄来所屋台村」をはじめ、寺島絵里佳さん、絵美さん、真理絵さんの3姉妹による民謡ショーも大勢の人出でにぎわった。

 3日は、正午から地元保存会による「五勝手鹿子舞」(道指定無形民俗文化財)の上演や、第29回江差追分全国大会優勝者の木村香澄さんのライブ、地場産の新鮮な農水産物などをお手ごろ価格で提供する「江差朝市・新鮮組―北のめぐみ愛食フェア20010」が開かれる。イベントは午前10時から午後3時。街道内では陶芸展、骨とう市などの多彩なイベントも。午後6時からは、姥神大神宮前の壱番蔵(いちばんぐら)で、江差追分名人の青坂満さんのトークショー、青森県の金多豆蔵人形劇による公演も行われる。入場無料。問い合わせは江差商工会TEL0139・52・0531へ。(松浦 純)


◎タイヤの交換 GWにピーク?例年より10日遅く

 スタッドレスタイヤから夏タイヤへの交換を、駆け込みで行う人が増えている。ゴールデンウイークを迎え、遠出する人の増加が原因。一方、春先の気温の低さや悪天候の影響で、例年よりも交換時期のピークが10日ほどずれ込んでおり、「珍しいこと」と関係者は首をひねる。

 イエローハット函館新道店(桔梗町417)では、先週から今週にかけ、多い日には1日80台のタイヤを交換した。同店の佐々木秀幸マネジャーは「いつもなら4月20日ごろからピークが始まるが、今年は遅かった。ゴールデンウイークに入っても1日60台前後の交換を行っている」と話す。

 タイヤ館函館昭和(昭和1)でも、最大で1日50台前後の交換が行われている。同店の遠藤知成店長は、「例年の今時期は、交換の終息期だが、まだ続いている」と語る。スタッドレスタイヤのまま、遠方へ出かけた人もおり、「10日、11日ぐらいまで交換時期が延びそうな状況」だという。

 タイヤ交換の傾向について、佐々木マネジャーは「例年だと今時期は、1日10台前後で落ち着くが、安定しない気候の影響で、今後も一定数以上の台数で推移するのでは」と予測。遠藤店長も「今年は例年と比較ができない」と困惑する。イエローハット函館新道店(桔梗町417)でタイヤを交換した会社員の男性(26)は「天候が変わりやすいので、交換のタイミングを見極めるのが難しかった」と話していた。(黒田 寛)