2010年6月27日 (日) 掲載

◎高校野球支部予選が開幕、甲子園目指し熱い戦い

 まさに夏到来|。第92回全国高校野球選手権大会南北海道大会函館支部予選会(道高校野球連盟など主催)が26日、函館市のオーシャンスタジアムで開幕した。昨年より1校少ない26校が出場。今年最高の暑さの中、全道大会の切符をかけた熱戦を展開した。

 日本気象協会道支社によると、26日の函館の最高気温は6月として過去最高の29.1度。八雲町八雲で30.4度となり道南で今年初めて真夏日となったほか、長万部29.9度、森29.4度、木古内29.2度となり、いずれも6月の観測史上最高となった。函館海洋気象台によると27日も気温が高くなり、函館の最高気温は28度と予想している。

 同スタジアムではB、Cブロック1回戦2試合が行われ、Bブロックは函大柏稜、Cブロックは八雲が勝ち進んだ。スタンドには多くの観客が足を運び、日傘を差したり、タオルを頭に巻いて日よけをしたほか、水分補給にも気を付け、夏の甲子園を目指す球児のはつらつとしたプレーに声援や拍手を送っていた。

 今大会は3ブロックに分かれて7月3日まで行われる。代表3校は同19日から札幌・円山球場で始まる南北海道大会に出場する。(小林省悟、山崎純一)



◎椴法華で住民大運動会

 「第37回とどほっけふれあい大運動会」(函館市教育委員会椴法華教育事務所主催)が26日、椴法華中グラウンドで開かれた。幼児から高齢者まで幅広い年齢層の住民らが参加し、熱戦を繰り広げた。

 同運動会は、地域の交流を深める目的で旧椴法華村時代から毎年行われている。この日は天候にも恵まれ、300人を超える参加者が集まった。

 玉入れや綱引きなどの定番から、「今日も大漁だ」「さあ〜出漁だ!」など漁師町らしいユニークなタイトルの競技まで14種目を実施。地元に伝わる「椴法華音頭」では、参加者が息ぴったりの振り付けを披露。大会を締めくくる東西男女混合リレーでは、白熱したデッドヒートに熱い声援が送られていた。また、大会終了後には、豪華景品が当たる抽選会も行われた。

 この日は西尾正範市長も飛び入り参加し、さまざまな競技で心地よい汗を流していた。母親と初めて参加した滝口大之進ちゃん(5)は「踊り(椴法華音頭)は難しかったけど楽しかった。景品をもらえてうれしかった」と話していた。(小川俊之)



◎4月の函館市、生活保護率が前年比上回る

 函館市の4月の生活保護率は42.9パーミル(パーミル=人口1000人当たりの被保護者数)となり、前年同月(40.8パーミル)を上回った。前月(43.3パーミル)よりは若干減少したが、市福祉事務所は「一時的なもので、増加傾向に変わりはない」とする。道南全体の傾向も、全国や全道と同じく増加している。

 全道の保護率は、昨年4月(26.2パーミル)からことし4月(28.1パーミル)にかけて大きく増加した。4月にもっとも高かったのは釧路市(51.2パーミル)で、次いで三笠市(47.5パーミル)。函館は歌志内市と同率で、3番目に高かった。

 4月の函館の保護者数は、前年同月比500人増の1万2196人(8615世帯)。前月比では人数で121人減少したが、市福祉事務所は「働ける世帯の単身者が増加を続けており、減ったという実感は全くない。季節的なもので、すぐにまた増えるだろう」。経済不況で働き口を確保できないなど、労働者にとって依然厳しい現実であることが保護率増につながっていることを指摘する。

 市内の地域別では、西部地区などが該当する旧中央福祉事務所管内が前月と同率の53.3パーミルとなり、同じ月の釧路市よりも高くなっている。一方の旧亀田福祉事務所管内は28.7パーミルと減少。北斗市は16.1パーミルで、前年同月より増加したものの、周辺自治体に比べると際立って低い。

 渡島管内の町部は22.7パーミル(前年同月は22.0パーミル)、桧山管内全体は31.7パーミル(同30.8パーミル)で、ともに前年同月より増加した。町別では木古内と森、上ノ国の3町以外で軒並み増加。中でも最も保護率が高い江差町は46.4パーミルとなり、上ノ国と福島、長万部は30パーミル台だった。(小泉まや)


◎全盲の写真家・大平さんの全国行脚達成祝う

 函館市中島町の中島廉売空き店舗で26日、「中島れんばい横丁」(運営実行委主催)が開かれた。全盲の写真家、大平啓朗さん(31)の全国行脚47都道府県達成を祝ってくす玉が割られるなど、温かい雰囲気が会場を包んだ。

 会場に大平さんが登場すると、帰函を祝うくす玉が割られ、クラッカーが盛大に鳴らされた。会場からは「お帰り」という掛け声が上がり、大平さんの帰りを一体となって迎えた。大平さんは「旅の中で苦労もあったが、人と人の絆(きずな)に支えられて、ここまで来ることができた」と旅の感想を話した。

 会場では、大平さんが結成したバンド「ナンモナンモ」が演奏を披露。旅行中に大平さんが感じた思いを、歌に託して客に伝えた。会場を訪れた会計事務所勤務の木葉俊行さん(52)は「にぎやかで楽しい場所だと、来るたびにいつも思っていたが、人と人の熱いつながりも感じることができて新鮮だった」と語っていた。市内在住の女性(27)も「大平さんを祝福する場に自分もいられて、うれしく思います」と笑顔を見せた。

 大平さんは30日に稚内へ向かう。最南端の沖縄で採取した海水と砂を最北端の稚内の海に流すことで、今回の旅の終わりとする予定。改行 中島れんばい横丁の島信一朗会長は「大平さんを温かく迎えることができて良かった。今回の旅をひとつの区切りとして、また新たなスタートを切ってほしい」と話していた。(黒田 寛)


◎函館商工会議所、新副会頭に石尾氏

 函館商工会議所(高野洋蔵会頭)は25日、函館市内のホテルで通常議員総会を開き、空席だった4人目の副会頭に水産加工食品製造のイシオ食品(同市湯浜町)社長、石尾清広氏(59)を選出した。

 高野会頭が席上、欠員に伴う正副会頭の業務多忙などを理由に石尾氏の副会頭起用を緊急提案し、満場一致で了承された。石尾氏は函館・近郊の水産加工業者約60社でつくる函館特産食品工業協同組合の理事長を務めている。

 同会議所の副会頭の定数は4人で、昨年5月、元エスイーシー社長の沼崎弥太郎氏が死去し、森川組社長の森川基嗣氏、ホンダカーズ南北海道社長の松本栄一氏、函館空港ビルデング社長の木村孝男氏の3人体制になっていた。(森健太郎)