2010年7月21日 (水) 掲載

◎ハイカラ號ミニカーに…誕生100周年 精密に再現

 函館市交通局は、今年誕生100周年を迎える復元チンチン電車「箱館ハイカラ號」を記念して22日から、同車両のダイキャストカー(観賞用ミニカー)を発売する。色使いから細部の形状まで、原車に近付けるようこだわり抜いた作品で、同交通局は「市民にも観光客にも、函館のレトロなイメージに合ったハイカラ號のダイキャストカーを家に飾ってほしい」とPRしている。

 同交通局車両のダイキャストカーは、2009年2月の超低床電車「らっくる号」以来で第2弾目。当時から「ハイカラ號も発売してほしい」などと、市民から声が寄せられていたという。このほか、人気キャラクターとハイカラ號を組み合わせた商品も同時発売する。

 今回は昨年10月から制作を進めた。可動式のパンダグラフや車両前面のポール、事故防止の目的で台車下部に取り付けられている救助器と呼ばれる部分などを精密に再現。また、本来ダイキャストカー化すると強度を増すため車体全面が材質で覆われるが、原車に忠実に作るため運転席部分のドアがない形で制作したという。

 駒場町の同交通局で22日午前9時から(午後5時半まで)販売する。翌日以降は午前8時45分から。インターネット予約は26日から実施。1台1600円。先着2000個限定で鉄道むすめ「柏木ゆの」のカードをプレゼントする。電話での予約はできない。商品の問い合わせは同交通局TEL0138・32・1730。(山田孝人)



◎台湾で第2弾 函館フェア

 台湾中部に位置する彰化県のスーパーマーケットで、函館の特産品を集めた「函館フェア」が24、25日に開かれる。ことし1月に続き2度目の開催で、今回はスイーツに絞り、台湾の消費動向を探る考え。市経済部は「将来的な継続販売につなげることが目的。市内中小企業の販路拡大につながっていけば」と期待している。

 函館フェアは、同県内で店舗を展開する高級日本食スーパー「裕毛屋」が主催。1月に初めて行い、函館名産のイカ飯など約30品目を販売して好評を集め、同店側から市に「複数回続けてほしい」と提案していた。継続実施を模索していた函館側と、店舗の差別化を図りたい同店との考えが一致し、開催が決まった。

 前回と同様、市内中小企業で組織する函館海外市場販促振興会(HOMA、田口修会長)の参加企業が出店。今回はこのうち、昭和製菓(函館)、末広軒(北斗)の地元製菓業2社が参加し、冷凍菓子や常生菓子、口取りなど約10種類を販売する。フェアと前後して、同県政府への訪問や台北のデパート、スーパーの見学も予定している。

 フェアは今秋にも予定されており、市は現地の嗜好(しこう)を探るとともに、関係強化を図っていく方針。市経済部は「中華圏では日本の食文化が浸透しており、函館の産品も売り込んでいける可能性がある。定番化していくことで、販路拡大への突破口にしたい」と意気込む。

 また、HOMAの田口会長は「今後を見据えて、現地の消費者の嗜好やどの価格帯が人気があるのかを見極めたい」と話している。(千葉卓陽)



◎着火剤「継ぎ足し」危険

 愛知県で18日、ジェル状の着火剤を誤使用し、バーベキューの準備中だった女性が大やけどを負った。発生を受け、函館市内のホームセンターやキャンプ場ではこれからの時期、使用頻度が増える着火剤の使用法について注意を呼び掛けている。

 ジャンボイエロー亀田店(函館市亀田町21)では、バーベキューの炭おこしの主流となっている固形着火剤のほか、事故で使われた同種のジェル状着火剤を販売している。ジェル状は、燃えかすが残らず掃除する際に楽なメリットがあるという。同店の畠谷宏幸店長(35)はジェル状の正しい使用法として「木炭の下に、容器に入っている3分の1から半分のジェルを入れ、柄の長いライターで火をつける」と説明する。

 また、事故を防ぐ手段として@ぬれた木炭やまきに使用しないA着火後、火力が安定するまで注意するB容器ごと火の中に入れない―などを挙げ、説明書通りの使用法を守ればどの製品も安心して使えると話す。

 市住宅都市施設公社が運営する「白石公園はこだてオートキャンプ場」(白石町208)でも、利用者に注意喚起を徹底する方針だ。張り紙のほか、職員がバーベキューコンロ使用者に着火剤の取り扱いについて説明をしていくという。同公社の吉田正紀さんは「利用者には適切に使用し、楽しいレジャーを満喫してもらいたい」と話している。

 函館市消防本部によると、これまでに市内では同様の事案はないというが、予防課は「燃焼中に着火剤を継ぎ足すと想像以上に強い火力になる。それをよく知らずに入れるケースがあり、注意してほしい」と呼び掛ける。(小杉貴洋、黒田 寛)



◎フェリーターミナルにドッグラン

 津軽海峡フェリー(函館市港町3)の函館ターミナルに24日、愛犬を放し飼いにできる「ドッグラン」が開設される。国内初の船内にドッグバルコニーを備えた在来フェリー「ブルードルフィン」が17日に就航したのにちなみ、愛犬家の旅行需要を取り込む狙いだ。

 フェリーの利用促進策の一環で、犬と車に乗る機会の多いドライバーのニーズに応えようと企画。近年は高速道路のサービスエリアなどで整備が進むが、同社によると、同様の施設は「フェリーターミナルでは聞いたことがない」という。

 ドッグランは函館港に面したターミナルのウッドデッキに併設。横長の約145平方bの敷地にはウッドチップが敷き詰められ、木製の高さ1・4メートルのフェンスで囲まれている。原則ペット連れのフェリー客が対象だが、利用者以外にも開放する。

 利用は無料で、ターミナルの窓口に申し出が必要。夜間も運航するフェリーに合わせて24時間開放する。凶暴性のある犬や狂犬病の予防接種を受けていない犬は入場を禁止する。同社は「マナーを守って、ワンちゃんも飼い主もくつろげる開かれたターミナルにしたい」と話している。問い合わせは同社TEL0138・43・4545。(森健太郎)



◎マナー守って入浴してね…高丘幼稚園で体験入浴会

 函館市高丘町の高丘幼稚園(玉利達人園長、園児105人)は20日、同市湯川町の天然温泉公衆浴場「大盛湯」(牧野康宏社長)で体験入浴会を行った。年長児37人が銭湯でのマナーを学び、友達との入浴を楽しんだ。

 同園恒例のお泊まり会の一環で毎年実施している。牧野社長が手作りの紙芝居で「体を洗わず、湯船に飛び込んではいけない」「滑るから走ったら危ない」などと、銭湯でのマナーを分かりやすく説明。「でもしちゃいけないことをされてもお互いさま≠ニ思って、ちょっとだけ許して仲良く入りましょう」と話した。

 園児たちは男女に分かれて浴場に入り、一列に並んで背中を洗い合い、湯船につかった。園児たちは恐る恐る足だけ湯に入れたり、首までつかってくつろいだりとさまざまな表情を見せ、先生と一緒に10を数えて体を温めた。坪内志綺ちゃん(5)は「体を洗いっこして楽しかった。お湯も温かくてよかった」と笑顔を見せていた。(宮木佳奈美)