2010年7月22日 (木) 掲載

◎道南も「暑〜い」 函館、北斗で29・6度今年一番

 全国で猛暑が続く中、函館・道南地方も21日、厳しい暑さに見舞われた。森町は最高気温30・6度を記録し、2002年3月にアメダスを設置して以来、7月としては観測史上最高に。函館市と北斗市はともに29・6度と今年一番の暑さとなり、市内の海水浴場や公園などは、水浴びを楽しむ子供たちでにぎわった。一方、保健・医療関係者は熱中症や食中毒などへの注意を呼び掛けている。

 函館公園では、噴水で遊ぶ家族連れが目立った。家族で訪れた国の華幼稚園年中の西尾優吾ちゃん(4)は「暑くても水遊びが楽しいから夏が大好き」、妹の優那ちゃん(1)も笑顔だった。昭和公園の水辺でも、子どもたちが水をバシャバシャと掛け合うなど遊びに夢中だった。

 “暑さ現象”は観光スポットでも。元町14の「甘味処花かんろ」では午前中だけで20個以上のかき氷が売れ、観光客は汗をかきながら、冷たい氷を口に運んでいた。店主の山田照子さん(77)は「暑さのせいか『アイスクリームよりもかき氷の方が食べたい』というお客さんが多かった」と話していた。

 こうした中で心配されるのが熱中症。函館市消防本部によると、昨年は疑いを含め3件の搬送があったが、今年はまだないという。熱中症対策として市内の医療関係者は「水分補給と体調管理をしっかりして、涼しい場所で過ごしてほしい」と呼び掛ける。また、屋内でもなりやすく、特に子どもや高齢者には十分配慮する必要があるとしている。

 渡島保健所と八雲保健所は21日、両保健所管内全域に食中毒警報を発令した。発令期間はともに23日午前9時までの48時間。最高気温28度以上が予想されるため、食品の取り扱い注意や衛生管理の徹底を呼びかけている。「手洗いの励行や食品の低温保存、調理でのしっかりした火通しが大事。生鮮食品はできるだけ早く食べて」と担当者。

 函館海洋気象台によると、22日以降の天候は崩れる見通し。25日まで雨が降りやすい日が続き、気温も高めで蒸し暑さが残るという。(小杉貴洋、山田孝人、黒田 寛)



◎函館ライオンズクラブ ホタル観賞会

 函館ライオンズクラブ(佐々木和子会長)は21日の夜、見晴町の見晴公園ホタルの里で市内の幼稚園や保育園の園児や父母などを対象にホタルの観賞会を行った。市民も参加し、約200人の親子連れが光を瞬かせるホタルを楽しんだ。

 子供たちにきれいなホタルを見てもらおうと、観賞会を毎年開催。同里のヘイケボタルは函館ホタルの会(工藤恵美会長)が飼育、管理をしている。

 工藤会長によると、ホタルの生育や飛翔は水温と関係しており、「6月から7月にかけて気温が高かったため、今年は例年に比べ1週間ほど飛翔が早まった」という。

 この日は午後8時頃から親子連れが集まり、子供たちは初めて見るホタルを「光ってる!」と喜んでいた。家族で参加した上野町在住の工藤康平ちゃん(5)は「ホタルが手に止まってびっくりした。たくさんいて楽しかった」と笑顔で話していた。

 同里では31日までホタルを観賞することができる。(小山博美)



◎アルペンスキーヤー 佐々木明選手 北斗市初の観光大使に

 【北斗】北斗市は、3大会連続で冬季五輪に出場した同市出身のアルペンスキーヤー、佐々木明選手(28)=横浜市在住、エムシ=を市観光大使に委嘱した。市として最初の委嘱で、市経済部は「競技などの活動を通して市を積極的にPRしてもらえれば」と観光振興に期待している。

 佐々木選手は合併前の旧大野町出身で現在、欧州を拠点に競技活動している。市が両親を通じて佐々木選手に観光大使就任を要請したところ快諾を得たため、帰郷した際に高谷寿峰市長が本人に直接、委嘱状を手渡すことにしている。

 後援会の中井光幸会長代行は「市の知名度アップにつながるような活躍を一層期待したい」と話している。

 佐々木選手はジュニア時代から全国トップクラスで活躍し、大野中学校から北照高校(小樽)、日体大と進み、ワールドカップ(W杯)を転戦。日本のアルペンスキー界を長くリードし、今年1月には市民栄誉賞を受賞した。2月のバンクーバー五輪男子回転は18位だった。

 4月の同賞授与式後、関係者から観光大使の話が提起された。市が要綱を策定し、競技者としての実績、知名度を考慮し、第1号に決定した。(鈴木 潤)



◎自慢の山車 準備着々 25日に北斗市夏まつり

 【北斗】25日に開かれる市の夏の一大イベント「北斗市夏まつり」(同まつり実行委主催)で運行する山車行列の準備が急ピッチで進められ、行列に参加する各団体の関係者が装飾品やちょうちんの取り付けや点検をしている。

 山車行列には、市商工会や市役所など12団体が出場。趣向を凝らした山車で市役所本庁舎から市商業活性化支援センターエイド03(飯生)までの約1キロを練り歩く。

 出場団体中、唯一の町内会、常盤みどり苑町会(磯部正博会長)は、勇壮な武者ねぶたを装飾した山車で2001年から10年連続で行列に参加する。

 当時、山車を製作するためバザーの収益や町内会費を長年積み立てるなどして財源を確保。建築業や設計士などさまざまな業種の町会員が協力し、山車を完成させた。武者ねぶたは青森のねぶた祭りで使われたものを譲り受けたという。

 山車は長さ8メートル、高さ3・8メートル。当日は70人が参加し、幼児や小中学生約30人が乗った山車を大人が引っ張る。磯部会長は「町内会として祭りを盛り上げていきたい」と意気込みを見せる。山車行列は25日午後6時40分にスタート。同日はこのほか、エイド03で帯広市出身の演歌少女で知られるさくらまやさんやトラベリングバンドの「ひのき屋」が出演する歌謡ショー、キャラクターショーなどが行われる。

 問い合わせは同実行委TEL0138・73・2408(同商工会)。(鈴木 潤)



◎巨大コロッケ世界一奪還へ 24日に厚沢部町でふるさとまつり

 【厚沢部】第7回あっさぶふるさと夏まつりが24日、厚沢部町役場駐車場(新町207)で開かれる。イベントでは直径2メートルを超える世界一≠フ巨大コロッケ作りが最大の呼び物だが、静岡県でこれまでの記録を破る直径2メートル55センチが出現。町を挙げて世界一の記録奪還を目指して3メートル級の新記録に挑む。

 新記録は今月10日、ジャガイモ栽培で厚沢部町と交流が深い静岡県三島市で達成された。地元の商工会青年部が巨大コロッケ作りにチャレンジ。厚沢部町が持つ世界記録を初めて塗り替えた。

 厚沢部町では、商工会青年部を中心に町内特産のメークインを全国にアピールしようと巨大コロッケ作りに挑戦。2004年は直径1・5メートルに初めて成功。05年には2メートルにスケールアップ。06―09年には直径2・1メートルの記録を連続して達成した。今回のイベントでは、三島市を圧倒する直径3メートルもの巨大な鉄鍋を新調して、世界一の奪還を目指す。

 イベントは町民有志で組織する実行委(高田一弥委員長)の主催で、作業はボランティアの協力で早朝にスタート。正午すぎにはパン粉をまぶした巨大コロッケをクレーン車でつり上げ、巨大な鉄鍋で揚げる予定。出来上がったコロッケは無料で振る舞う。

 当日はタレントの何ン田研二さんの物まねショー(午後2時10分、同8時半)、仮面ライダーWショー(午前11時10分、午後2時50分)、演歌歌手の大泉逸郎さんの歌謡ショー(午後7時)のほか、午前10時からクワガタムシが当たる抽選券を配布する。町内特産のアユの塩焼きや農産物などの販売も行う。問い合わせは町観光協会TEL0139・64・3738へ。(松浦 純)