2010年7月26日 (月) 掲載

◎夏の高校野球南大会、函大有斗が決勝進出

 【札幌】13年ぶりの甲子園まであと一つ―。第92回全国高校野球選手権大会南北海道大会(道高野連など主催)第5日は25日、札幌市の円山球場で準決勝を行い、函大有斗が15―5の6回コールドで札幌第一を圧倒した。序盤に4点をリードされたが、3回に増川航太外野手(2年)の左越え2ラン、4回には野村彰宏外野手(同)がバックスクリーンに運ぶ満塁本塁打などで一気に引き離した。

 函館支部の決勝進出は2007年の函工以来3年ぶりとなった。26日の決勝は道南の野球界の期待を背負って、春センバツベスト8の強敵・北照と対戦する。中学硬式野球の函館東シニア出身で亀田中卒の右腕・又野知弥(3年)との“同郷対決”で勝利を誓う。片口伸之監督は「函館から甲子園を合言葉にやってきた。結果はどうであれ納得できる試合をしたい」と気を引き締めていた。

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 道大会が南北に分離した59年以降、函大有斗は過去9回南大会決勝に進み、通算成績は7勝(74、81、82、85、87、90、97年)2敗(61、72年)。また、北照の決勝進出は今回が2年連続6回目。南大会で函大有斗と北照の対戦成績は10戦2勝8敗と函大有斗が負け越しているが、甲子園出場を果たした90年には準決勝で勝利している。



◎元町で青空市「マルシェ」

 青空市「マルシェ」(実行委主催・阿部めめ子代表)が25日、函館市元町で行われた。町を盛り上げようと野良猫が多く住み着く路地を「元町ねこ通り」と名付け、雑貨や野菜などを販売。晴天の下、通りかかった大勢の観光客が住民と会話しながら買い物を楽しんだ。

 雑貨店「1107物語」(元町17)前の猫が多く住み着く路地を「元町ねこ通り」と名付け、住民たちのかかわりを通して元町を楽しんでもらおうと企画。タウン誌「街」の伊原祐子さんや近所の人々が賛同し、今回初めて開催した。

 市内の天然酵母パン店や七飯の農家、路地の住民約20店が出店し、古布で作ったワンピースや手作りアクセサリー、ゆでたトウモロコシ、アイスコーヒーなどを販売。午前10時の開始と同時に大勢の人でにぎわい、マリ共和国の演奏者らによるアフリカ太鼓の投げ銭ライブも行われ、活気に包まれた。

 市内から来場した40代女性は「いろんな店の人と会話しながら買い物できて楽しい。これからも盛り上げていってほしい」と話し、阿部代表は「たくさん人が集まってよかった。来月以降も月1回続けていきたい」と意欲を見せていた。(小山博美)



◎9月13、14日に料理学会、世界のシェフ 今年も集結

 国内外の気鋭の料理人が一堂に会す「第2回世界料理学会 in HAKODATE」(実行委主催)が9月13、14の両日、函館市末広町の五島軒本店で開催される。今回はアメリカやフランス、スペインからも含め16人の料理人らが参加し、各自の料理哲学などを紹介するほか、オリジナルレシピを提供し自慢の味を披露する。

 昨年4月に続き2回目となる今回は、米シカゴから全米NO1シェフの座に輝くグラン・アケッツ氏、仏パリからネオ・ビストロスタイルで注目のカリル・ロペス氏、スペイン・ナバラからダービス・ジャルノス氏ら料理界の巨星が参加。国内からも「オーベルジュ・オ・ミラドー」を神奈川県箱根町に開いた勝又登氏、山形県鶴岡市の超人気イタリア料理店「アル・ケッチャーノ」のオーナーシェフ奥田政行氏らが集う。

 また地元、函館からは「函館国際ホテル アゼリア」の中華料理シェフ・木村史能氏がごっこ(ホテイウオ)料理についての科学的考察を、函館中央病院の歯科口腔外科科長・辻司氏は料理と味覚の関係について発表する。  基調座談会や発表会、分科会などを行う料理学会は13、14の両日開催。参加料理人がピンチョと呼ばれるミニチュア料理を提供する開催記念パーティーは13日午後6時半から行う。参加料は料理学会が2日間通しで2500円(両日聴講可)、開催記念パーティーが6000円。当日券はそれぞれ500円増。

 このほか、開幕前日の12日には「第14回函館西部地区バル街」を開催する。

 主催者代表で市内のスペインレストラン「レストラン・バスク」のオーナーシェフ深谷宏治さんは「今回も素晴らしい顔ぶれがそろった。料理関係者はもちろん、一般市民でも興味深い内容なので、ぜひ足を運んでほしい」と来場を呼び掛けている。

 チケットの取り扱いはレストラン・バスク(TEL0138・56・1570)などで取り扱うほか、同実行委のサイト(http://www.ryori−hakodate.net/)から申し込むこともできる。



◎道新幹線経営分離問題、商工会議所が問題点を指摘

 函館商工会議所は、北海道新幹線の札幌延伸時における、並行在来線の経営分離に対する見解をまとめたリーフレットを作製した。函館市と同様、JR北海道による函館駅―新函館駅(仮称)間の運行継続を求めるとともに、経営分離となった場合に代替の鉄道運行継続が確約されていないことや、函館駅への“二重投資”となることなど、数々の問題点を指摘している。

 同会議所は函館における経営分離の問題点として、道が現段階で同区間の運行継続を示していないため、JRの経営分離表明は「鉄道の廃止を意味している」と指摘。

 代替の旅客鉄道が運行されない場合、JR函館駅の廃止による衰退や、約18キロ離れた新函館駅までの移動が不便になる、と説明。新幹線1編成の定員が約810人で、「乗客を函館に運ぶ場合には路線バスが約13台が必要」と分析している。

 第3セクターでの運行となった場合でも、過去の先行事例から、運賃の値上げや、接続ダイヤの改悪につながったことを紹介。さらに、現函館駅舎など鉄道事業資産をJRから買い取ることになるため、過去に土地区画整理事業を行った面からも「二重の財政負担となり、市民の税金から賄われる」と指摘した。

 札幌延伸について、経営分離することで地域の損失は確実とし、「地元を犠牲にしてまで協力はできない」と結論付けた一方、市、道、JRの3者に対し「尊重されるべき過去の経緯を関係先にも踏まえてもらい、未来志向での問題の解決を」と求めた。(千葉卓陽)



◎北斗夏まつり、山車行列華やかに

 【北斗】北斗市夏まつり(実行委主催)が25日、同市商業活性化支援センターエイド03(飯生)を主会場に開かれた。夜に市街地で行われた恒例の山車行列は、各団体の華やかな山車がパレードし、沿道の市民を楽しませた。

 山車行列には、市役所やみこしグループ「北斗會」、上磯高校、特別養護老人ホーム「清華園」など12団が出場した。開会式を行った後、女性3団体の踊りの隊列がスタート。次いで、商工会の山車を先頭に順次市役所を出発し、エイド03までの約1キロを1時間かけて練り歩いた。

 アニメキャラクターや武者ねぶたなどを装飾するなど、趣向を凝らした山車が登場。大太鼓をたたいたり、踊りを見せながら練り歩く団体も見られ、ゴール付近の沿道は大勢の市民であふれた。

 市内押上から来場した熊谷タカ子さん(65)は「孫が出ているので見にきました。子供たちのはつらつとした姿はいいですね」と話していた。

 この後、上磯漁港で花火大会が行われ、来場者は夏の一夜を楽しんだ。

 日中は歌謡ショーや地元サークルのアトラクションも繰り広げられた。(鈴木 潤)