2010年7月4日 (日) 掲載

◎江差かもめ島まつりが開幕

 【江差】江差に真夏の訪れを告げる、江差かもめ島まつり(江差観光コンベンション協会主催)が3日開幕した。午後4時からは「江差音頭千人パレード」が新地町の繁華街を出発。江差港や日本海を望む北前坂、歴史的景観が整備されたいにしえ街道を経てかもめ島に至る道中を優雅に練り歩いた。

 パレードには地域住民や江差高校、桧山振興局、江差信用金庫などから大勢の踊り手が参加した。開始直前に豪雨に見舞われたが上がり、青、白、黄、黒といった色とりどりの浴衣と編み笠の姿で踊りを披露。沿道に詰め掛けた多くの観光客の目を楽しませいた。この日は、同島入口にある、高さ約10メートルもある「瓶子岩(へいしいわ)」で、漁業の繁栄を祈る「大しめ縄飾り」も行われた。漁業者が3時間以上かけて締め上げた長さ約30メートル、重さ約500キロもの大しめ縄を勇壮な下帯姿の若者が岩によじ登り見事に飾り付けた。

 イベント2日目の4日は、午前9時から島内にある厳島神社のおみこし海上渡御を行う。同9時半からは同港南ふ頭で「第32回全道北前船競漕(きょうそう)大会」がスタート。朱色に塗られた4隻の北前船が白熱の海上レースを展開する。午後2時からは「石狩挽歌」のヒット曲がある北原ミレイさんと「江差恋唄」を売り出し中の川野夏美さんの歌謡ショーのほか、人気アニメキャラクター「クレヨンしんちゃん」のクイズ大会も午前11時と午後零時半に行われる。(松浦 純)



◎太陽光パネル設置角度が自在に…総合機器メーカー「ヤブシタ」が開発

 総合機器メーカー「ヤブシタ」(函館市豊川町、森忠裕社長)はこのほど、太陽光発電用パネルの設置角度をエア・コンプレッサーで調整できる可変式架台システム「エア・ムーブ」を開発した。季節に合わせて最適な角度に設定することで、発電効率の大幅アップが期待され、大きな注目を集めている。

 家庭の屋根用のパネル型太陽電池モジュールは、通常は角度が固定されるため、季節による太陽光入射角の変化によって発電効率にロスが生じやすい。エア・ムーブはエアコンプレッサーでシリンダーを可動させ、設置角度を20度から40度まで5段階に変化させることで、最適な角度への調節が可能となる。

 道内では冬場に太陽電池モジュールが雪に埋もれてしまうことなどから、太陽光発電の普及が遅れているが、エア・ムーブは冬場に傾斜角度を大きくすることで雪が滑り落ち、その悩みも解消できるという。

 このほど函館市内の一般家庭に初めてエア・ムーブが設置され、モジュール部分にはソーラー・フロンティア(東京)製のCIS太陽電池が取り付けられた。CIS太陽電池は一般的なシリコン結晶による太陽電池に比べてコストが抑えられ変換効率も高い。エア・ムーブとの組み合わせで、さらに高い効率が期待できるという。

 ヤブシタ函館支店工事部の佐藤ふじえ主任は「エア・ムーブは通常の架台に比べるとコスト高だが、耐久性に優れているので自信を持って勧められる。興味がある人は実際の設置場所を見学してほしい」と話している。改行 エア・ムーブとCIS太陽電池についての問い合わせは函館市千歳町3、加藤組土建TEL0138・23・7101まで。(小川俊之)



◎お中元商戦ピーク

 函館市内のデパートなどでは「お中元商戦」がピークを迎えている。特設コーナーを設け、例年人気の3000―5000円台のビールや海産物、乾麺などの食品ギフトを中心にラインアップ。厳しい経済情勢の中で冷え込み気味の消費を、夏の気温上昇とともに盛り上げている。

 丸井今井函館店(本町32)では、海産物セット(3000円前後)が人気を集めている。また、同店一押し商品として、五島軒や大沼ビールなど道南の名産品を詰め込んだ「オンリーグルメセット」(5000円)を50セット限定で販売。同店営業統轄部の佐々木覚セールディレクターは「函館の海産物を中心とした『函館自慢』も送料込みで5000円前後で、人気がある」と話す。

 テーオーデパート(梁川町10)では、6階特設コーナーに400種ほどの商品展開をしている。通常価格3000―5000円ほどの乾麺や缶詰、日用品などのギフトを1990円と2990円の2価格で販売。また、道南と道央圏を中心としたスイーツ商品(全国無料配送)にも力を入れ、約50アイテムをそろえている。同店は「濃厚な牛乳を使ったアイスなどはお子さんのいるご家庭にお薦め」と話している。

 棒二森屋(若松町17)では800種ほどの商品を展開し、売れ筋は3000―5000円という。竹田食品などで製造された地元海産物の詰め合わせ「選べるギフト」を5000円から用意している。同店は「トラピストバターなど地元の商品がお薦め」と話している。

 インターネットショップも多彩で、函館・道南の新鮮な産品を販売する「函館名産市場」「北海道喰べ屋」などでは海峡マグロやイカ、カニ、タラコ、スイーツなどを豊富にそろえている。改行 市内デパート各店は8月中旬ごろまで中元フェアを開催する予定。(小杉貴洋、黒田 寛)


◎来年統合の磨光、木直小 児童ら交流

 函館磨光小学校(須藤由司校長、児童131人)で3日、来年4月の函館木直小学校(津田英昭校長、児童48人)との統合に向けた両校児童らの交流活動が初めて行われた。磨光小で毎年恒例のPTA行事「ソーメン流し」や、花壇づくりにも仲良く参加し、互いに親ぼくを深めた。

 両校児童は体育館で対面し、始まりの集会で磨光小児童会長の前田啓輔君(6年)が「お父さん、お母さんが作ったそうめんをたくさん食べて仲良くしてください」とあいさつ。木直小児童は磨光小児童と手をつなぐなどして校舎内を見学した。

 長さ40メートルの管材を使った「ソーメン流し」では、児童らは勢いよく流れてくるそうめんを取り逃さないよう奮闘しながら、楽しそうに食べていた。磨光小5年の加我駿典君は「大勢で食べた方がおいしい」と喜んでいた。一方、花壇づくりでは、両校児童が共同作業でベゴニアの花300株をプランター60個に植えた。木直小4年の佐々木塔子さんは「磨光の子と一緒に参加して仲良くなれた」と笑顔だった。

 須藤校長は「両校児童が楽しく過ごしていて、とてもいい光景。交流活動をやってよかった」と話し、津田校長も「いい交流ができた。木直の子もうれしかったようで、今日を忘れないで統合に向かうと思う」と語った。

 終わりの集会では、木直小児童会長の西谷彪太君(6年)が「来年の統合に向け、磨光の人とたくさん交流したいのでこれからもよろしくお願いします」と述べた。(宮木佳奈美)


◎高校野球 函館支部代表3校決まる

 夏の高校野球函館支部予選は最終日の3日、オーシャンスタジアムで3ブロックの代表決定戦を行った。Aブロックは函大有斗が9―0の7回コールドでラ・サールに快勝し、6年連続37回目の代表をつかんだ。Bブロックは函稜北が8回に3点奪うなど、函商に4―2で逆転勝利し、初代表を手にした。Cブロックは函工が終盤に猛攻を仕掛け7―0の8回コールドで函西を下し、2年連続33回目の代表を射止めた。代表3校は19日から札幌円山球場で開かれる南北海道大会に出場する。(小林省悟)