2010年9月5日 (日) 掲載

◎環境問題 楽しく学ぶ エコフェスタ

 環境問題に理解を深める「はこだて・エコフェスタ2010」(環境フェスティバル実行委主催)が4日、函館港緑の島で開かれた。今回は「エコに目を向ければ『みんなともだち』」がテーマ。函館市内などで環境保全に取り組む団体の活動を体験する催しやフリーマーケット、ステージイベントなどが行われ、会場は約7500人の市民で終日にぎわった。

 環境保全への取り組みなどを市民に広く周知していこうと1990年に「環境フェスティバル」としてスタート。2001年からは「はこだてエコフェスタ」の名称で開催している。

 会場には約30店の古着などを販売するフリーマーケットが出店したほか、環境問題を啓発するパネル展示や体験コーナーなど約25のブースが設置された。フリーマーケットでは大勢の家族連れらが、出店者との会話を楽しみながら好みの商品を探して買い求めていた。

 このほか、NPO法人「なちゅらす」と渡島総合振興局のブースでは、おがくずを材料にしたエンピツづくり体験を実施した。昭和小2年の平川奈苗さん(7)は「とても楽しかった」と笑顔を見せ、母親の実穂さん(35)は「環境を考えるきっかけにしたい」と話していた。

 イベントに先立ち、財団法人「古紙再生促進センター北海道地区委員会」(札幌)がトイレットペーパー104箱(20万円相当)を市に贈呈。小柏忠久函館市副市長から、同委員会の須美修副委員長に感謝状が手渡された。(山田孝人)



◎イカ不漁でも”どん米” 菓子袋をイカの形に

 猛暑でマイカ漁の不調が続く中、七飯町の農家が漁業関係者を応援している。コメやトウモロコシをイカの形に摸した袋で包んで販売。「どん米(まい) Don’t mind」と激励の思いを商品に名付け、「一次産業者同士助け合いが大事。イカの話題を前向きに取り上げて、少しでも漁師を励ますことができれば」と農業関係者は意気込む。

 この夏は記録的な暑さで海水温も上昇し、イカの来遊数の減少や水揚げ前後の品質低下という問題が起きている。この様子をニュースで知った七飯町の農家、池田誠悦さん(50)らが、畑から“イカ応援団”を結成。七飯産のコメ「ふっくりんこ」を使ったドン菓子の袋をイカの形に改良し、4日に五稜郭公園で行われた「新幹線フェア」テント村で販売、ひと際注目を集めた。

 焼きトウモロコシもイカの形にして販売。皮をイカのゲソに見立てて「いかぽっぽのように香ばしいおいしさ。函館はやっぱりイカで、われわれも応援している」と威勢のいい掛け声で観光客らにPRした。

 袋を発案した七飯町の真鍋正幸さん(61)は「イカとコメやトウモロコシなどの味自慢紹介にばっちりだ」とにっこり。池田さんは「道南の元気は、一次産業にかかっている。だからこそ、海と山で仕事をする者同士が助け合わなければならない。この応援の動きを広めることができればうれしい」と期待を寄せる。

 「どん米」は池田農園(七飯町中島168)と近くの直売所(同町鳴川4)で販売するほか、各種イベントで売り込んでいく。(田中陽介)



◎まちづくりへ誓い新た 函館JC60周年記念式典

 函館青年会議所(JC、澤田龍理事長)の創立60周年記念式典が4日、函館市芸術ホール(五稜郭町37)で開かれた。会員やOB、来賓ら道内外から約350人が出席し、夢と希望が持てる地域社会の実現に向けて誓いを新たにした。

 同会議所は1951年に国内で4番目、道内で最初のJCとして創設。函館の冬季観光の一大イベント、クリスマスファンタジーなどのイベント開催や、国際交流、子どもたちの人材教育事業などを通じて函館のまちづくりや地域振興に貢献してきた。

 式典で、第60代の澤田理事長は「先輩方の支えや尽力があったからこそ60周年の節目を迎えられた。北海道新幹線開業など5年後、10年後を見据え、地域に誇りを持って未来のために率先して行動していく」とあいさつ。来賓の西尾正範函館市長も「若い力とリーダーシップで市の活性化やにぎわいの創出に協力してほしい」と祝辞を述べた。

 この後、歴代の理事長らが登壇して60年の歩みを振り返ったほか、箱館奉行所の復元に合わせて企画した体験観光型の宝探しゲーム「幕末の箱館伝説」などの記念事業を報告。式典後には祝賀会も開かれ、会員らが親交を深めながら節目を祝った。(森健太郎)


◎公共工事減少に悲鳴 桧山・本年度

 【江差】国は2008・09年度、経済雇用対策として3次にわたる大型交付金を編成。桧山管内7町には総額約38億円の交付金が流れ込んだ。だが、民主党政権下で、子ども手当や高校授業料無償化など、直接給付型の政策にシフトした本年度はゼロ。管内では財政難に伴う緊縮財政も相まって公共工事が大きく減少しており、長引く不況にあえぐ建設業界からは「もう限界だ」と悲鳴も上がる。

 09年2月に自民党政権は、定額給付金と並行して総額6000億円規模の「地域活性化・生活対策臨時交付金」を、7月には1兆円規模の「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」を全国の自治体に配分。桧山管内の交付額は17億718万円と12億7905万円に上った。昨年9月発足の民主党政権下でも、今年1月に5000億円規模の「地域活性化・きめ細かな臨時交付金」が編成された。2次配分を含めると管内7町では8億円規模となった。

 管内では09年4月に建設系商社・ナルミ(乙部町)が破たん。建設業界を中心に連鎖倒産が相次ぎ大きな打撃を受けた。3次の交付金は「地域経済にとってタイムリーな支援になった」(ある建設業者)。交付金は自治体の裁量が重視され「積み残しだった多くの懸案事業に活用できた」(上ノ国町)と評価された。

 だが、交付金による事業発注が一段落した今夏、管内の建設業界は、公共工事減少という反動にあえいでいる。江差町では08・09年度、交付金を財源に多くの公共工事を発注。建設、設計、上下水道関連の委託業務などを含めた250万円超(設計・測量は100万円超)の発注件数は49件、契約額は7億円に迫った。しかし、本年度は財政再建に伴う予算削減もあり、8月時点の発注数はわずか11件、契約額は6400万円余りに過ぎず、年度後半の発注見通しも暗い。

 他町でも交付金事業の反動で、町単独予算による工事発注は大きく目減りしてきた。建設業界からは「民間の工事もほとんど無い中でこの冬を乗り切れない」「このままでは経営が行き詰まる企業が出てくる」と悲痛な声も上がる。(松浦 純)


◎巨大シャボン玉出来た! 大野小ふれあいフェス

 【北斗】大野小で4日、第16回ふれあいフェスティバル(同小PTA・同実行委主催)かれた。様々なゲームやアトラクションが用意され、子どもたちの元気な声が会場に響いた。

 PTA会員と地域との結びつきを深める目的で毎年この時期に実施。クラスごとに工夫をこらした計13のゲームコーナーが設けられた。

 このうち4年1組の「巨大シャボン玉をつくろう」では、直径20—30センチの針金の輪を使ったシャボン玉作りに挑戦。最初はタイミングが合わずにすぐに消えてしまう子どもたちも、慣れると長さ1メートルほどの大型のシャボン玉を完成させていた。また2年2組のビー玉つかみでは、箸(はし)を使って様々な大きさの玉をつまみあげることに四苦八苦。真剣な表情でゲームに取り組んでいた。

 2年生の森重龍君は「缶つみ(空き缶を高く積み上げる)」ゲームが楽しかった。できれば全部のゲームに挑戦したい」と話していた。

 PTA会長の大塚徳久さんは「毎年、色々なゲームを考えるのは大変だが、このフェスティバルを通じてPTA会員同士のきずなが深まる。昨日は天気が悪かったので、「ストラックアウトゲームが屋外で実施できるか心配だったが、晴天になってよかった」とほっとした表情を見せていた。(小川俊之)