2011年11月23日 (水) 掲載

◎アーチ橋できた!北斗・市渡小で体験学習

 【北斗】北斗市渡小学校(計良徳子校長、児童96人)の4年生17人が22日、同校体育館で橋の仕組みを学ぶ体験学習を行った。子どもたちがレンガと砂のみでアーチ橋を造り、実際に渡って土木技術の奥深さに触れた。

 函館開建が取り組む出前講座の一環で、同開建職員5人が先生役≠務めた。子どもたちは用意した台の上に大小38個のレンガを並べ、濡れた砂をすき間に詰めていった。台を静かに外すと、長さ110aのアーチ橋が完成。子どもたちは恐る恐る足を進め、渡り切ると大喜び。2、3人で橋の上に乗っても壊れないことを確認した。

 同開建道路計画課の堀田暢夫道路調査官が、アーチ橋の上にかかった力はレンガに沿って地面に伝わっていくので橋が崩れない原理を説明。湯沢来夢(らいむ)君(10)は「初めは壊れたらどうしようと思ったけれど、大丈夫でうれしかった。また造ってみたい」と笑顔を見せていた。

 同校によると、4年生は国語の授業で、長崎市の眼鏡橋などを参考にアーチ橋の仕組みを勉強。今回、実体験することでアーチ構造による力の伝わりなどを感じ取った。(山崎大和)



◎介護事故08年以降で最多 函館のサービス事業所 昨年232件

 函館市内の介護サービス事業所における昨年度の事故報告数は、前年比93件増の232件で、現在の統計方法が始まった2008年以降、最多となった。居室や病室での事故が最も多く、高齢化の流れを受けて事業所が大幅に増加していることが増加の原因とみられる。市介護高齢福祉課は「少しでも件数を減らすために従事者と施設のサービスの質を高めていきたい」としている。

 介護サービス事業所での事故は08年度104件、09年度139件と、年々増加が続いている。改行 昨年度は232件のうち、特別養護老人ホームが60件、リハビリなどに重点を置いた介護老人保健施設が59件と目立った。次いで認知症対応型共同生活介護施設(グループホーム)が48件だった。

 居室・病室での発生が111件と最も多く、過去2年報告がなかった事業所外での事故も10件あった。事故原因は転倒が122件と最多、車いすやベッドからの転落も23件と目立つ。事故内容は転倒に伴う骨折が163件と大半を占めた。次いで裂傷19件、打撲10件など。

 同課によると、市内の介護サービス事業所数は今年11月現在で450カ所あり、昨年4月からは63カ所増えている。高齢化に伴う利用者の増加が事故増加の原因として最も考えられるという。

 こうした実態を受け、市は介護・福祉施設従事者の実務向上を狙いとした講演会(11月18日、函館市民会館)を開催。利用者の事故を防ぐリスクマネジメントの意識付けを行うなど、サービス向上を推進するための施策を引き続き行っていく予定だ。

 同課は「事業所の中には軽度の事故と判断し、報告していない所もある。報告とともに検証も行い、少しでも事故をなくしてほしい」と呼び掛けている。(後藤 真)



◎函館弁護士会が「子どもの権利と法教育委」設立

 17日に千歳市で開かれた「北海道警察剣道大会」で、函館西署の加藤瑞穂巡査(23)が、女性警察官個人試合で函館方面管内からの出場者では、24年ぶりとなる3位入賞を果たした。並み居る強豪を抑えての成績に同署内の喜びは大きく、“期待の星”との呼び声も大きい。加藤さんは「入賞はとてもうれしい。経験を積んで市民の役に立つ警察官を目指したい」と意気込んでいる。

 加藤さんは札幌市生まれ。剣道は小学校4年生から始め、高校2年生の時に3段を取得した。警察官を志したのは剣道を通して知り合った先輩の影響。大学卒業度、警察学校を経て今年9月下旬から同署に配属され、函館駅前交番に勤務している。

 道警剣道大会には全道69署などから選出された警察官が団体、個人戦を競う。女性警察官の個人戦には32人がエントリーし、気迫あふれる試合を繰り広げた。加藤さんは3戦目まで一本も取らせず、有利な試合運びで勝ち抜き。準決勝も緊迫した戦いをしたが時間内に勝負がつかず、判定の末、敗れた。「守りに入ってしまった。もっと攻めればよかった。とても悔しい」と振り返るが、3位入賞に手ごたえを感じている。

 「園田一裕道警本部長から賞状を受ける時が本番より緊張した」と加藤さん。これからも大好きな剣道を続け、優勝を目指すとともに、警察官としてのスキルアップにも意欲的だ。「体力には自信がある。世の中のためになるような仕事ができれば」と笑顔で話していた。(小杉貴洋)


◎箱館奉行所の復元映像 優秀企画賞受賞 映文連アワード

 函館市五稜郭町44の箱館奉行所内で放映されている同所復元記録映像作品「140年の時を超えて箱館奉行所」が、産業・文化関連の優れた短編映像に贈られる映文連アワード2011(社団法人映像文化製作者連盟主催)の優秀企画賞(地域文化)を受賞した。制作に携わった関係者らは喜びに沸いている。

 同作品は市が北海道映像記録(札幌)に委託して制作。職人による素屋根などの復元工事の過程を細部まで撮影し、昨年7月のオープン後から同所映像シアターで常時放映してきた。

 今年の映文連アワードには全国から119の応募が寄せられた。同作品は映像評論家らの審査を経て、5作品に贈られる特別表彰の同賞を受賞した。

 同作品を監修した野村祐一市立函館博物館主査(監修時・市教委文化財課主査)は「4年間を費やした復元工事を記録した貴重な映像。価値が認められてうれしい。作品を通じて完成までの過程を知ることができ、そして現代によみがえった奉行所にも足を運んでほしい」と話している。

 作品はDVDとして同所売店で販売している。受賞したダイジェスト版(17分)は1000円、完全版(72分)は1800円。

 表彰式は29日に東京都時事通信ホールで開催。作品は全国各主要都市の上映会で放映する予定。(後藤 真)


◎西署の加藤巡査 女性剣道大会で全道3位 24年ぶりの入賞

 【江差】江差町本町の法華寺通り商店街で、飲食店や商店などが自慢の味覚を実演販売する「第10回まんぷく茶屋・寄来所」が22日、商店街の住民コミュニティースペース「寄来所(よっこらしょ)」を中心に開かれた。大勢の買い物客や仕事帰りの人たちが訪れ、にぎわった。

 法華寺通り商店街組合(三国幸吉会長)の主催。消費者との交流を深め、イベントを通じて地元商店街の魅力や積極的な利用をアピールしようと毎年11月に開催しており、今回で10回目を数えた。

 この日は、住民の憩いの場になっている「寄来所」のほか、多彩な地場産品や食品を中心とする直売スペース「まちなか市場・寄伝家(よってけ)」を会場に、各店自慢の商品を全品300円で販売した。菓子店の浅野屋によるドラ焼きの実演販売なども行われ、会場を訪れた大勢の買い物客が、お目当ての商品を買い求めていた。(松浦 純)