2011年12月11日 (日) 掲載

◎にぎやか初滑り 市民スケート場今季営業開始

 函館市民スケート場(函館市金堀町10)は10日、今季の営業を開始した。午前10時の会場とともに大勢の家族連れや子どもたちでにぎわい、冬季スポーツシーズンの幕を開けた。

 函館グローリーフィギュアスケーティングクラブ、函館ジュニアアイスホッケー少年団、函館スピードスケート少年団の団員たちが駆け付け、横断幕を持ちながら先頭を滑ってオープンを告げると、来場者も一斉に滑り出した。この日は1190人が来場し、久しぶりのスケーティングを満喫。毎年来ている小野晴生君(8)は「この日を楽しみしていた。気持ちよく滑ることができた。また滑りに来たい」と笑顔を見せた。

 11月上旬から準備を進めてきた職員らは、無事にオープンを迎えて一安心。屋外スポーツ施設管理事務所の北島義己所長(42)は「まずはほっとしている。冬は動く機会が少ないと思うし、これからイベントもあるのでどんどん滑りに来てほしい」と話していた。(小林省悟)



◎「街コン」五稜郭アツく 2月函館初開催 出会い演出300人規模

 市街地全体を合コン会場に見立て、男女の出会いの場を提供する飲食イベント「街コン」が来年2月25日、函館市内で初めて開催されることが決まった。全国で広がりを見せる街コンの函館版で、その名も「函コン」。本町・五稜郭地区を舞台に過去最大規模の300人が同時に複数の飲食店に集まり、男女の出会いを取り持ちながら地域活性化を狙う。

 「単なる合コンじゃない。中心街ににぎわいを取り戻し、人との出会いを通じて地元の魅力を再発見、再確認してほしい」。イベントを企画した「函(はこ)コン」プロジェクトの事務局長で、本町でバーを経営する尾山朋幸さん(30)は熱っぽく語る。

 背景には、相次ぐ若者の人口流出や不景気にあえぐ歓楽街の衰退がある。「もう一度、五稜郭に旋風を巻き起こしたい」と立ち上がったのは、市内の若手飲食店経営者らでつくる函館黒船地域活性化協議会のメンバーたち。若者を街に呼び込み、「人も店も地域も元気に」との思いを形にする。

 街コンは地域の飲食店の飲み歩きと合コンが一体となったイベント。2004年に宇都宮市の飲食店が始めた「宮コン」が始まりとされ、数百〜数千人の参加者が貸し切りの参加店を自由に巡る。インターネットの紹介サイトによると、道内では札幌に次ぎ2都市目で、これまで全国100カ所以上で開かれている。

 参加者は20〜40代の男女各150人を予定。受付会場で配られるリストバンドを付けて参加店を回る。時間は午後7時〜10時。参加店は10店程度を想定する。1店舗当たり約1時間制限で、1、2店舗目のみ事務局で男女約15人ずつ振り分けるが、その後は自由に巡ることができる。

 開催時期はあえて冬場の閑散期に合わせた。飲食店も新規客の開拓ができる。尾山さんは「将来的には観光客にも参加してもらい、大門や西部地区でも開催したい」と夢を膨らませる。後援予定の市も「バル街のある函館にはうまく浸透するはず。商業振興やにぎわいの創出につながれば」(経済部)と期待する。

 参加費は食べ飲み放題で、男性5900円、女性3900円。同事務局は近くホームページを立ち上げ、先着順で募集を始める。問い合わせは尾山さんTEL070-6601-1087、メールアドレスはinfo@hakocon.com。



◎函商高校の小松さん、道内初の電卓士に

 函館商業高校(難波繁之校長)の会計ビジネス科2年の小松麻梨乃さん(17)がこのほど、日本電卓技能検定協会が認定する電卓士に認定された。道内では初めての認定で、小松さんは「さらに上を目指してがんばりたい」と意欲を燃やす。

 電卓士は同協会が主催する電卓技能検定試験で正士(初段、2段)、速士(3、4段)、正速士(5、6段)、教士(7、8段)、範士(9、10段)と5段階の全てを取得した人に認定される。同試験は同一問題で実施し、合格基準点によって段位が分かれている。

 小松さんは、高校から電卓をはじめ、部活も簿記部に所属。1年生の時に初めて受けた7月の試験で速士3段を取り、同9月に正速士6段を取得。今年2月に範士10段に挑戦するも不合格となり、その悔しさをバネに同5月の試験に臨み、見事に合格した。「気合を入れ直して、間違った問題をもう一度解き直し、基本に戻って練習をがんばった」と振り返る。

 その後は教士8段、正士2段を順に取り、全クラス取得によって電卓士に認定された。「一番大変だったのは10段の時。友達に追い越されてショックだった」と話し、「点数が伸びない時は悔しいが、たたいている時は楽しい。電卓は好きなものの一つ」と笑顔で話す。

 現在は1月に東京で開かれる全日本電卓競技大会と2月の試験名人位取得に向けて、熱心に練習に取り組んでいる。「3日くらい練習を休んでいると感覚が鈍るので、計画的に練習していきたい」と気を引き締めている。(平尾美陽子)


◎函館大谷短大生が韓国訪問 姉妹都市高陽の学生と交流

 函館大谷短期大学(福島憲成学長)の学生14人がこのほど、函館市の姉妹都市、韓国・高陽市などを訪れた。市役所を表敬訪問し、現地大学生と交流を深めた。

 人との交流を通し、さまざまな知識を学んでもらおうと実施。生徒たちは11月27日に韓国入りし、28日に高陽市役所表敬訪問と高陽市農協大学の学生と交流会をした。29日はソウルの幼稚園見学、そのほか観光地を回り、全5日間の日程をこなした。

 交流会ではグループに分かれ、文化や食べ物などについて話し、友好を深めた。「日本語がわかる人が多かったのにびっくりした」と参加した築城百恵さん(19)。幼稚園見学では、学生がバルーンアートを子どもたちにプレゼントし交流を深め、幼稚園の概要や英語教育について理解を深めた。

 市内の幼稚園に来年就職する尾張知佳さん(20)は「英語教育の力の入れ方やパソコンなどの情報機器を使いこなす先生の姿は日本と違う印象を持った。すごいと思った」と話す。

 今回の研修について福島学長は「韓国は10年、20年と先を見通した政策を取り少子化や高齢化に対する計画が進んでいる。日本との違いを肌で実感した」とし、「高陽市と提携し、より韓国は身近に感じる。今後も研修や交流会を開くなどの機会を作っていきたい」と話していた。(平尾美陽子)


◎自民道8区 あすから支部長公募

 自民党道8区支部は10日、次期衆院選の候補予定者となる支部長を12日から公募することを発表した。候補を公募で選ぶとする党本部の方針を受け、「道南にゆかりのある人」を条件としている。川尻秀之支部長代行(函館市区選出道議)は「任期満了まであと1年半に迫っており、手をこまねいていられない」と話し、早ければ来年1月中に党道連に上申する意向を示しており、次期衆院選に向けた体制構築を本格化させる。

 支部長の公募は2003年、06年、08年に続き4回目。改行 応募条件として@25歳以上A自薦、他薦を問わず、30人以上の推薦者名簿(うち10人は自民党員)を提出B選挙区にゆかりのある人—とし、党籍の有無は問わない。

 公募は来年1月20日で締め切り、各種団体や経済界関係者ら17人からなる候補者選考委員会を設けて検討。その後は支部の役員会を経て、道連に上申する流れとしている。

 支部長候補をめぐっては前田一男松前町長らの名前が取りざたされているが、川尻氏は「承知していない」とし、あくまで公募で決定する考えを示した。

 8区自民党は、小選挙区が導入された1996年の衆院選から民主党に5連敗。支部長はこれまで佐藤孝行氏(故人)、佐藤氏の二男健治氏、函館出身の弁護士、中村勉氏を経て、元参院議員の福島啓史郎氏が務め、昨年2月から川尻氏が支部長代行。

 公募に関する問い合わせは同党8区支部TEL0138-23-2299。(千葉卓陽)