2011年1月16日 (日) 掲載

◎寒中みそぎ祭り最終日 海に飛び込み 地域の繁栄へ祈り

 【木古内】木古内町の佐女川神社の神事「寒中みそぎ祭り」最終日の15日、行修者の若者4人が海に入り、ご神体を清める「海水沐浴(もくよく)」が行われた。国道228号沿いのみそぎ浜には、若者の勇壮な姿を一目みようと約2000人の観客が集まった。

 函館海洋気象台によると、正午の気温はマイナス4・5度。13日から水ごりを繰り返してきた行修者は専門学校生の村上駿弥さん(20)、会社員の竹田峻輔さん(21)、専門学校生の久保田翔さん(18)、大学生の藤原哲朗さん(19)の4人。下帯姿でご神体を抱え海に飛び込み、水をかけ合ってご神体を清め、豊漁や豊作、地域の繁栄を祈った。

 最後に大勢の観客の前で水ごりを行い、村上さんが何度も冷水を浴び、4年間の大役を締めくくった。観客にも水をかけると、大きな歓声と拍手が沸き起こった。

 バスツアーで函館市から訪れた会社員の高橋直樹さんは「行修者の若者4人の姿は迫力があった。たくさん写真を撮影したのでブログに掲載したい」と笑顔で話していた。(松宮一郎)



◎桧山産ナマコ 10年、漁獲額・単価ともに過去最高

 【江差】中国向けの輸出が好調な桧山産ナマコは、昨年の漁獲額が対前年比76%増の9億4714万円に上り、過去最高の金額となったことが桧山振興局のまとめで分かった。漁獲量は同13%増の171トン。輸出量が急増する以前は1000円前後だった1キロ当たりの年平均単価も5539円と過去最高値となった。

 中国では、高品質を誇る桧山産のナマコが高級食材として人気を集めている。滋養強壮の健康食材として投機目的で取引されることもある。昨年は、急激な経済発展や過去最大規模となった上海万博の開催も好材料となり、単価を一気に押し上げた。

 平均単価は、国内が主な流通先だった03年ごろまでは1000円前後で推移していたが、中国への輸出増加に伴い05年1762円、06年2861円、07年3293円、08年3437円、09年3712円と天井知らずの様相だ。

 過去5年間の漁獲量は、06年は125トン(対前年比34%増)、07年189トン(同52%増)と急増したが、資源保護を目的に漁獲量を自主規制する動きもあり、08年は148トン(同22%減)、09年も145トン(同2%減)とやや頭打ちになった。だが、昨年はスルメイカやスケトウダラなどの不振が響き、ナマコ漁に力を入れる漁業者が増えたこともあり、再び増加に転じた。

 漁獲額は、価格急騰により06年は3億3833万円(同109%増)、07年も6億2200万円(同84%増)と倍増。08年は5億900万円(同18%減)と減少に転じたが、09年は単価上昇に支えられ、5億3826万円(対前年比6%増)と増加。単価が過去最高となった昨年は10億円に迫る勢いをみせた。

 同課によると、昨年の桧山管内(八雲町熊石を含む)の全漁獲量は1万2984トン(同9%減)で、過去10年間で最低水準だった。スルメイカは4696トン(同8%減)、スケトウダラは3230トン(同12%増)だった。漁業生産額は45億357万円(同7%増)で、ナマコの漁獲額は全体の21%を占め、資源保護に向けた漁期の短縮などで、近年は漁獲額を減らしているスケトウダラ(5億73万円)を完全に追い抜く形になった。(松浦 純)



◎大学入試センター試験 道南1240人合格目指す

 2011年度の大学入試センター試験(同センター主催)が15日、全国で一斉に始まった。道南では函館市内の北大水産学部と道教育大函館校、公立はこだて未来大の3会場で、受験生がそれぞれの志望校の合格に向け、一歩を踏み出した。

 3会場のうち最も多い受験生が集まった道教育大函館校では、午前8時の開門を待つ受験生が数人見られた。一時は、受験生を送る保護者の自家用車で校門前が渋滞したが、目立ったトラブルもなく、試験は午前9時に公民からスタートした。

 同会場の志願者は466人で、このうち最大で393人(英語)が受験した。試験室ではノートや問題集で最後まで確認を怠らず、試験監督の指示に従って、静かに問題を解いていた。公民のほか、地理歴史や国語、外国語も行われ、初日は3会場では不具合などはなかった。

 同センターによると、本年度の志願者は全国で55万8984人(前年度比5616人増)で、うち道南は1240人。16日は理科と数学の試験を行い、全日程が終了となる。(小泉まや)


◎大沼「氷の祭典」成功誓う 事務所開き

 【七飯】2月5、6両日に開催される「第45回大沼函館雪と氷の祭典」の実行委員会の事務所開きが15日、大沼公園広場で行われた。関係者約40人が道南の冬を彩る一大イベントの成功を誓い、重機を使った会場設営作業に着手した。

 同実行委は、函館市や七飯町、みなみ北海道観光推進協議会などで構成。会場には大沼湖の氷を使った全長20メートルのジャンボ滑り台や、大小さまざまな雪像、氷の彫刻などが並ぶ。このほか、大沼周辺3町の特産品を販売する環駒ケ岳広域観光協議会の「冬の味覚市」、大沼婦人会館でのチャリティー民謡ショーやフリーマーケットなどさまざまな催しを企画している。

 事務所開きで、七飯大沼国際観光コンベンション協会の堀元会長は「今年は雪の心配をしなくてもいい。準備期間中も大勢の観光客が訪れるので、事故やけがのないようにお願いしたい」とあいさつ。中宮安一町長は「立派な雪祭りとなるよう頑張ってもらいたい。成功は皆さんの腕にかかっている」と激励した。

 今回の運営委員長を務める大沼展望閣支配人の武田洋さん(58)は「地元の人をはじめ、一人でも多くの観光客に大沼に来ていただき、家族みんなで楽しめるイベントにしたい」と話していた。(今井正一)


◎函新杯アイスホッケー アイスクラッシャー開幕飾る

 第14回函館新聞社杯アイスホッケー大会(函館新聞社主催)が15日、函館市民スケート場で開幕した。今年は昨年同様の7チームが出場し、約3週間にわたり総当たりのリーグ戦で激戦を繰り広げる。開会式では各チームから約60人が参加し、健闘を誓い合った。試合に先立ち行われたフェースオフは増田杏子さん(アイスクラッシャー)と野呂誠さん(ファンキースタッフ)が務めた。

 開幕カードは早くも、昨年準優勝のファンキースタッフと同3位のアイスクラッシャーと上位対決となった。激しく好守が入れ替わるなど白熱した戦いを展開。リンク上は選手たちの声が響き渡り、熱気に包まれていた。リーグは2月8日に全日程を終える予定で、計21試合が行われる。(小林省悟)