2011年1月3日 (月) 掲載

◎ドサンコ馬 勇ましく…函館八幡宮「騎馬参拝」

 函館市谷地頭町の函館八幡宮(中島敏幸宮司)で2日、境内へ続く急斜面の石段をドサンコ馬が駆け上がる「騎馬参拝」が行われた。5頭がひづめの音を軽やかに響かせながら、134段を1分ほどで登ると、初詣の参拝客から歓声がわいた。

 騎馬参拝は、同市東山の「函館どさんこファーム」(池田茂代表)が乗馬で自然散策などをする「ホーストレッキング」の安全祈願をと1998年から実施。例年、騎乗者は武者装束に烏帽子(えぼし)姿だが、「暗い世の中の流れを変えたい。運気を引き寄せるぞ」(池田代表)とカウボーイの衣装で登場した。

 拝殿前で神職からおはらい受け、この一年の無事を祈った。参拝後には、ひと際温厚な「シロ」(19歳、雌)が子どもを背に乗せて交流し、「おとなしくてかわいい」「優しい目をしているね」などと記念撮影を楽しんだ。

 七飯町の自営業、川井正樹さん(49)は「馬が勇ましく駆ける様子を見て、元気をもらった気分。家族の健康を願った」、息子の弥禄(みろく)君(6)は「あっという間に上ってきたのでびっくりした。今年は馬に乗ってみたい」とにっこり。池田代表は「穏やかな天候のもと、地域の発展や安全も祈願することができた。まさに幸先よいスタートとなった」と話していた。(田中陽介)



◎交通事故死過去最少の16人…道警函本10年交通事故発生状況

 道警函館方面本部交通課は2日、2010年の交通事故発生状況を発表した。管内の交通事故発生件数は前年比81件減の1621件で、死者数は同6人減の16人、負傷者数は同105人減の2000人だった。死者数は、過去の交通統計上で最も少なかった。道内の死者数も同3人減の215人で、1950年以降で最少となった。

 管内の特徴をみると、死者数16人中、高齢者が事故の第一当事者となるケースが、前年より5人減の2人で大幅に減少。発生では、道道で同3人減の0人で、国道とともに大きく減った。また、日曜日に5人、土曜日に2人と全体の4割を占め、市街地の交差点と非市街地の直線で多発する傾向だった。

 函館近郊の2市1町(函館中央、西署管内)では、8月に同市石川町の函館新道で2人が死亡した事故を含め、死者数は12人。森、八雲、木古内、松前署で各1人が亡くなった。函館西署管内では死者はいなかった。

 道内では、事故件数は同1415件減の1万8088件で、負傷者数は同1761人減の2万2094人。都道府県別の死者数は、東京都と並び、6年ぶりにワーストワンとなった。次いで3位が茨城県(205人)、4位大阪府(201人)、5位埼玉県(198人)。道内の交通死亡事故の特徴としては、▽人対車両が多い▽国道での事故が多い▽30歳代の運転者によるものが多い▽65歳以上の死者が多い▽シートベルト非着用者の死者が多い—などが挙げられている。(小杉貴洋)



◎「福」ぎっしり 初売りに行列…市内デパート

 函館市内の主要デパートで2日、初売りが行われた。各店では朝早くから長蛇の列ができ、豪華福袋や目玉商品を買い求める市民の熱気でにぎわった。

 丸井今井函館店(本町32)では、午前9時開店の1時間前から行列状態。今年は約150種、計8000個の福袋を用意。紳士・婦人・子どもの有名ブランド衣料品などを扱う各階の売り場では、開店と同時に駆け込んで来た若者や中高年層が品定めしていた。生活雑貨や1000円からの食料品福袋も人気を集めていた。

 娘2人と午前8時から並んでいたという市内在住の村山詩さん(68)は、雑貨やお菓子などの福袋5個を買い込んだ。「8歳と5歳の孫に贈る衣服の福袋を買いに、これから棒二森屋にも行きます」と笑顔を見せていた。

 元日から初売りを行っているイトーヨーカドー函館店(美原1)では、約8000個の福袋を準備。こちらも初日から大勢の市民でにぎわい、1袋でトータルコーディネートが可能な衣服の福袋に加え、特賞で32V型液晶テレビが当たる千本引きも人気を集めていた。(長内 健)


◎三上商工会長に経産大臣表彰…乙部

 【乙部】乙部町商工会の三上岩雄会長(77)が、商工会法施行50周年などを記念する経済産業大臣を受賞した。1日には、町民会館で表彰状の伝達式が開かれ、寺島光一郎町長が三上会長に大畑章宏経産相の表彰状を手渡した。

 三上会長は1985年4月に商工会理事となり、91年3月に副会長、97年には会長に就任。町内商工業者のリーダーとして、商工業者の経営改善や雇用開発などに取り組んできた。92年には化粧品会社の製造工場建設により百数十人の雇用開拓に尽力。その後も、食品会社・はまなすフーズを創業して、地域の雇用創出や地場産の農水産物を生かした商品製造を進めてきた。

 2009年からは、商工会を中心とする、農商工連携等人材育成事業に取り組み、町内特産のタラコを生かした商品開発を手掛けている。10年からは、日韓の産学官が連携して、地場産農水産物を生かした本格的なキムチ生産を進める国際プロジェクトの立ち上げに参画。韓国への逆輸出も視野に入れながら、自ら商品試作に乗り出すなど、町内経済の発展に向けた積極的な取り組みが高く評価された。

 また、三上会長は1983年4月の町議選で初当選して現在7期目。95年5月から副議長を、2003年6月から議長を1期務めるなど、長年にわたり町内の自治振興にも多大な貢献を果たしてきた。

 伝達式では、寺島町長や阿部一町議会議長らが受賞を祝った。三上会長は「新年の幕開けの日に大変な賞をいただき感激している。今後も町内の商工業者や農漁業との連携による地域活性化に力を注いでいきたい」と喜びを語った。(松浦 純)


◎思い込め力強く書く…書初め大会

 第14回函館新聞社「新春親子書初め大会」(函館新聞社、実行委員会主催)が2日、函館新聞社(函館市港町1)3階ホールで開かれた。子どもたちは新しい年への思いを込め、力強い作品を書き上げていった。

 函館市内・近郊の幼児から高校生まで30人が参加。初めに実行委の岡田静園さんが「正月に書いた作品を、どんど焼きで燃やすと書が上達するという言い伝えから、定着した」と書初めの由来について説明。続いて実行委の澤田蒼岳さんが模範となる「書初めや つどいて子らの 真顔かな」の句などの揮ごうを行った。

 この後、いよいよ子どもたちによる書初めがスタート。実行委のアドバイスを受けながら、「新春」「初花」など、自らが選んだ正月にふさわしい作品を書き上げていった。

 今回が初参加となる須藤陽矢(たかや)君(附属函館小2年)は、ひらがなで「ゆめ」という言葉を元気いっぱいに書いた。須藤君は「今一番の夢は犬を飼うこと。将来の夢はサッカー選手になること」と題目に込めた思いを語った。

 この日書かれた作品は、3日から20日まで同社1階ギャラリーで展示される(入場無料)ほか、本紙紙面でも紹介する。(小川俊之)