2011年1月30日 (日) 掲載

◎イカール星人雪像に 市青年センターに登場

 函館の名物キャラクターとして人気の「イカール星人」の雪像が、函館市千代台町27の市青年センターにお目見えした。佐々木康弘センター長(38)は「市内でこうした雪像は珍しい。ぜひ一目見てほしい」とPRしている。

 今年は雪が多いことから、市民に楽しんでもらえる雪だるまを作ろうと佐々木センター長が発案。ボイラー運転スタッフの河崎享司さん(60)が「函館を盛り上げよう」とイカール星人を考え、今月20日から職員と仕事の合間を縫って準備、28日に完成した。

 雪像は高さ約3メートル20センチ。ひもで縛った木製パネル4枚の中に雪を入れ、足で踏み重ねる作業を繰り返したほか、へらを使って目や足の輪郭を表した。台座には「イカール星人友好的」とのメッセージもあしらった。

 河崎さんは「どうすれば完成するか始めは分からなかったが、製作途中に『頑張って』などと市民から励ましも受け、楽しみながら一気に作りました」と笑顔で振り返る。

 同センターの開館は午前9時—午後10時。天候によるが、当面は観賞できるという。(長内 健)



◎交流、感謝込め光る影絵 国際ソロプチミスト函館

 国際ソロプチミスト函館(山朝江会長)は29日、スポンサーを務める4クラブとの合同交流会を函館国際ホテルで開いた。約90人が出席し、ソロプチミストを含めた5クラブの活動報告や「光る影絵」の上演などが行われた。

 同団体はSクラブ(中高生のクラブ活動)、Σ(シグマ)ソサエティー(短大・大学生の活動)を金銭面などでサポートする体制をとっており、交流会にはSクラブの函館白百合学園中高福祉局、函館遺愛中高ハンドベルクワイア、Σソサエティの函館大谷短大光る影絵サークル、道教育大函館校モダンダンスクラブが出席した。

 交流会では、光る影絵の発案者で、函館大谷短大サークルの顧問を務める福島憲成同短大学長が「国際ソロプチミストが最初に光る影絵に注目してくれたことに感謝している。交流会を各クラブの活動を知る有意義な場にしてほしい」とあいさつ。各クラブは「東南アジアでスラム街の実情を目の当たりにした」「市のイベントなどに積極的に参加することができ、貴重な体験をした」などと、これまでの活動を振り返った。

 会食を楽しんだ後には、函館大谷短大の学生が光る影絵「ちびくろサンボ」を上演。学生たちは活力あふれる歌や踊りを披露した後、出席者を幻想的な影絵の世界へと誘った。また、国際ソロプチミスト日本財団が行った2009年度の顕彰事業に応募した函館白百合中高福祉局とNPO法人なちゅらすに、感謝状と函館クラブ賞が贈られた。(黒田 寛)



◎がん検診受けて早期発見を タウンミーティング

 「がんタウンミーティング2011inはこだて〜もっとみんなで考えてみませんか がんのこと〜」(渡島保健所主催)が29日、函館市美原4の渡島合同庁舎で開かれた。130人が参加し、がん患者家族の体験談や専門家の講演に耳を傾け、意見を交わした。

 体験発表は、市内の工藤秀彦さん(42)と亀井百合子さん(65)が家族をがんで亡くした思いを語った。

 工藤さんは、昨年11月に妻の美奈さんを乳がんで、33歳の若さで亡くした。「互いに不安で仕方なかったが、妻は病気を前向きにとらえ、各地でがん対策の活動に熱心だった」と振り返り、「病気になってその情報源の少なさに気付いた。その中で妻は『がんになって人の優しさやいい出会いが多くあった』と言ってくれた。自分のように悲しい気持ちになる人をなくしたい。そのためには検診による早期発見を勧めたい」と強調した。

 亀井さんは、胃がんで亡くした夫の啓(はじめ)さん(享年63)の晩年の穏やかな生活を、当時読んでいた詩などで紹介。「ホスピスで愛をもって介護されていたことに幸せを感じ、死に向き合って一日一日を大事に過ごしていた。生涯をまっとうするその命の輝きに励まされる思いだった」と述べ、自身も大腸がんになったことを明かし「早期だったので良かった。大切な命をなくさないためにも、予防策を心掛けてほしい」と訴えた。

 発表会に先立ち、北美原クリニックの岡田晋吾理事長が講演し、「医学の進歩で、がんになっても治る人は多い。とにかく予防が大事。そして、かかりつけ医を持ってほしい」などと述べた。(田中陽介)


◎バレンタインデー商戦本格化 義理チョコ需要に各店期待

 2月14日のバレンタインデーまで半月となり、函館市内のデパートやスーパーでは特設コーナーが見られるようになった。今年はバレンタインが平日のため、各店とも義理チョコ需要の伸びに期待する。

 棒二森屋(若松町17)の引地俊美副店長によると、函館ではバレンタイン直前にならないとチョコを購入しない傾向にあるという。紳士フロアなど、各テナントではすでにギフト用品の提案を行うが、特設コーナーの設置は2月2日を予定。引地副店長は「今年は3年ぶりの平日、義理チョコの購入が伸びることを予測し、手ごろなアイテムをそろえて提案したい」と話す。

 丸井今井函館店(本町32)では、1月中旬からベルギー王室御用達として日本でもおなじみのGODIVA(ゴディバ)のチョコレートを先行販売したり、有名スイーツブランドをそろえるなど、高級志向で勝負。特設コーナーを26日に開始したところ、自分用のご褒美チョコ≠ニして数千円の高額な商品を購入する女性客が予想以上に多く、好調なスタートを切った。

 紳士フロアではギフト用に下着や靴下が毎年売れることから、コーナーを用意。2000〜3000円のボクサーパンツが人気という。売り場の高橋幸恵さんは「売れ筋はチェック柄など女性ならではのかわいい商品。キーリングなどもあるので、チョコと一緒にいかがですか」と呼びかける。

 また、手作り派≠ヘ購入の動きが早く、オレンジハウス(梁川町10、テーオーデパート内)ではすでに子どもから大人まで買い求めている。マカロンやガトーショコラなど、生クリームなどを買い足すだけで材料がそろうキットが人気で、色とりどりのアザランやポップシュガーなど、カラフルに仕上げるための材料も豊富。キット・材料コーナーの隣にはラッピングや袋類を並べ、手作り派を応援する。「今時期が一番種類が出ている。2月に入ると売り切れも出るので、早めの準備を」と向井美樹子店長。

 大切な人やお世話になった人、または自分へのご褒美にと、各店がさまざまなアピールで商戦を盛り上げている。(堀内法子)