2011年1月31日 (月) 掲載

◎往年の名選手とゲーム白熱

 バレーボールのオリンピックメダリストらによるチームが、全国10カ所で親善試合など行う「宝くじスポーツフェア はつらつママさんバレーボール」が30日、函館市民体育館で開かれた。全日本男子代表監督の植田辰哉さん(46)や、アトランタ五輪などに出場した大林素子さん(43)ら13選手で結成したドリームチームが、地元代表のママさんバレーチームとの対戦や、小学生らを対象とした教室を行った。

 自治総合センターなどが主催。函館新聞社など後援。バレーボールを通じて健全な家庭の育成など、明るい街づくりに貢献することと、宝くじの普及を目的に開催した。

 親善試合には、上磯中央など3チームが出場。高さとスピードに圧倒され、いずれもドリームチームに敗れた。会場には約1550人が訪れ、善戦するママさんチームや強烈なスパイクを打つ往年の名プレーヤーに拍手と声援を送っていた。

 出場した函館まどかの黒滝ひろみ主将(46)は「ブロックが追いつかないなど予想以上に大変だった。試合や教室で学んだことをこれから生かしていきたい」と話していた。(山崎純一)



◎国立函館病院の大原医師 食道外科専門医の資格取得

 国立病院機構函館病院(函館市川原町18、石坂昌則院長)の大原正範外科系診療部長(51)はこのほど、食道外科専門医の資格を取得した。道内では3人しか認定されておらず、大原部長は道南唯一の資格者。

 同専門医は日本食道学会が専門的な知識や技能を持つ医師を育成し、医療向上に努めていこうと本年度から正式に実施している認定制度。資格の取得には、同学会に5年以上在籍し、食道がんや逆流性食道炎などの食道外科手術の実績が一定件数あることなどが条件で、さらに同学会が行う試験に合格することが必要だ。

 大原部長はこうした諸条件に該当し、昨年11月に東京で行われた試験もクリアして認定された。大原部長は1985年に北大医学部を卒業後、北海道がんセンターや国立がん研究センター中央病院、恵佑会札幌病院などを経て、99年から国立函館病院で勤務している。同学会の評議員なども務め、食道がんの手術は道内でも上位に入るほどの実績がある。

 同病院では、大原部長がいることで他の病院から紹介されて手術治療を行うことも多く、遠くは青森から通院してくる患者もいるという。

 大原部長は「専門医の資格制度ができることによって一般患者や他の医療機関にも信用を与えることができる。さらに精進して道南の食道外科の治療成績向上に寄与していきたい」としている  (鈴木 潤)



◎函館市議選 定数30に36人出馬表明

 任期満了に伴う函館市議選(4月17日告示、同24日投開票)は、告示まで3カ月を切った。今回の改選で定数が38から30に削減され、加えて前回選挙で旧4町村に設けられていた、各定数1の選挙区も廃止される。30日現在、現職36人のうち8人が引退、2人が道議選に転じる予定で、再出馬が確定的なのは24人。これに加え元職4人、新人8人の計36人が出馬の意向を示している。態度を保留する現職や新人の動向次第では、さらなる混戦となる可能性もはらんでいる。

 函館市議選は、前々回(03年)は定数34に対し43人、前回(07年)は旧函館市区(定数34)に41人、戸井区に2人、恵山区に2人、椴法華区に4人、南茅部区に2人が立候補した。合併特例がなくなり、再び全市域対象の選挙となる。

 今期限りでの引退を表明しているのは、民主党の石井満氏(72)能川邦夫氏(66)、公明党の瀬尾保雄氏(63)小谷野千代子氏(67)、共産党の高橋佳大氏(51)丸尾隆子氏(55)と無所属の竹花郁子氏(59)。旧椴法華区選出の村井正幸氏(63)は27日に後援会と会合を開き、不出馬を決めた。

 公明党の志賀谷隆氏(58)と、無所属の三遊亭洋楽氏(52)は道議選函館市区へのくら替え出馬を表明している。現職は残り26人となるが、10回以上の当選を重ねている本間新氏(81)黒島宇吉郎氏(82)の2人は、現時点で態度を明確にしていない。

 元職では、前回函館市区で次点の桶本建郎氏(65)が返り咲きを目指すほか、03年まで4期務めた敦賀敬之氏(72)、91年から1期務めた佐々木秀樹氏(61)が出馬する意向。昨年の参院選に出馬した民主党の板倉一幸氏(59)も出馬を表明している。

 新人は公明党の池亀睦子氏(56)小林芳幸(40)氏、共産党の本間勝美氏(42)。政党以外では水産会社役員の髭本真樹氏(49)が立候補を表明。市民団体代表の荒木明美氏(37)は竹花氏後継として出馬を予定する。

 前回出馬した中では会社役員、高石勇光氏(54)が民主系無所属で立候補するほか、元恵山町長の工藤篤氏(60)、自営業の藤井辰吉氏(32)が無所属で出馬する考え。このほか数人が出馬を検討している模様だ。

 市議選をめぐっては現職を中心に事務所開きなどの準備が本格化しており、2月中にも構図が固まる見通し。「現職有利は揺るがない」(複数の市議や関係者)との見方が大勢を占めるが、定数の大幅削減で当選へのボーダーラインが上がるとみられ、各陣営の危機感は強い。また、旧4町村区選出者は基礎票が少ないため「旧市域内で相当の上積みがなければ難しい」(ある市議)と、ハンディを抱えた中での選挙戦となる。 (統一地方選取材班)


◎中国人留学生 着物で和の心 新年交流会 

 北海道日中青少年交流協会(高橋亨会長)の「2011年新年交流会」が30日、函館国際ホテル(函館市大手町5)で開かれた。関係者や中国人留学生など約40人が出席。留学生は色鮮やかな振り袖やはかまを着用し、日本文化に触れながら交流を深めていた。

 同協会はさまざまなイベントを通し、函館で学ぶ中国人留学生との交流を図っている。新年恒例会もその一つで、和服を着てもらい、日本の文化をより身近に感じてもらおうと開催した。

 市内で美容室やレストランを経営する青木幸子さんの協力で、女性12人が赤や青など古典的な柄が特徴的な振り袖でドレスアップ。今回からは男性陣もはかまを着用し、勇ましい姿を披露していた。

 その姿に高橋会長も目を細めながら「日中間では昨年はさまざまな問題が発生しましたが、このような交流を通じて打ちとけ、よい1年であることを願いたい」とあいさつした。

 和服姿の留学生らは流ちょうな日本語で関係者と話に花を咲かせたり、ゲームなどに興じて楽しんでいた。道教育大函館校に通う趙茜さん(26)と閻守強さん(28)は「着なれないのでちょっと苦しい気もするけど、きれいな着物を着られてとてもうれしい」と話していた。(小杉貴洋)