2011年2月17日 (木) 掲載

◎絵はがきで戸井マグロPR、函館市が製作

 今年の東京・築地市場の初競りで史上最高値をつけた函館市戸井産のマグロをPRしようと、函館市はマグロをかたどった絵はがきを製作した。16日から市内各所で無料配布を始め、市水産課は「名実ともに日本一の戸井マグロのブランドを全国に発信したい」とアピールしている。

 1月5日の築地初競りで、戸井産のクロマグロ(342キロ)は1本3249万円の史上最高値で競り落とされた。これまで青森・大間町産の指定席だったトップ産地の座についたことを記念し、「全国に通用する戸井マグロを観光客や市民に広く知ってもらおう」と企画した。

 はがきは市水産課の職員が考案し、長さ27センチ、幅12センチで本物の約10分の1のスケール。裏面には初競り時の落札値や重量とともに戸井漁協の船団が水揚げしたことを証明するシールが添えられ、「戸井活〆鮪」「祝日本一」の文字が躍る。

 表面にはあて名やメッセージを書き込むスペースもあるが、サイズが「定形外」のため郵送するには120円切手が必要。市内の観光案内所をや函館空港、市地域交流まちづくりセンター、市戸井支所など7カ所で配布している。

 同課は「戸井マグロの品質はプロ筋では認められているが、知名度では大間に譲るのが現状。はがきを通じて全国各地に戸井ブランドが知れ渡れば」と思いを託す。計1万枚発行し、なくなり次第終了。返信用封筒(角2)と120円切手を同封すれば3月末まで郵送もできる。問い合わせは市水産課TEL0138・21・3335。(森健太郎)



◎国際水産・海洋総合研究センターの基本設計案まとまる

 函館市は、「函館国際水産・海洋都市構想」の拠点として旧函館ドック跡地(弁天町20)に整備する国際水産・海洋総合研究センター(5・9ヘクタール)の基本設計案をまとめた。研究者や企業が連携できるよう柔軟性を持たせた設計とする一方、市民や観光客が「海」や「科学」と触れ合うための見学、展示機能などを設ける考えで、年度内の成案化を目指す。供用開始は2014年度を予定している。

 市はドック跡地(11・3ヘクタール)を「函館マリンサイエンスパーク(仮称)」として整備する方針で、同センターはその中核施設に位置付けられる。

 基本設計の策定にあたっては、北大大学院水産科学研究院、北大北方生物圏フィールド科学センター、公立はこだて未来大学など6機関で構成する建設検討委員会を設置、昨年7月から5回の会合を開いたほか、各機関へのヒアリングを踏まえてまとめた。

 センターは本館棟(延べ床面積7407平方メートル)と海洋調査研究施設(同928平方メートル)で構成。本館は鉄筋コンクリート造2階建てで、2階を中心に研究室を計34部屋設けるほか、1階には生物系、化学系などの実験施設や大会議室、産学官連携のためのコーディネータセンターなどを配置する。施設入り口には市民向けの展示ギャラリーのほか、研究用の大型水槽も観察できる。

 海洋調査研究施設は鉄筋コンクリート造平屋で、実証実験室や工作整備室などを備える考え。屋外に作るタッチプールは水質浄化実験機能を持たせながら、社会教育での活用を視野に、貝殻や海藻に直接触れられるようにする。このほか多目的広場も整備する。

 事業費は約40億円と試算しており、財源はすべて合併特例債を充てる方針。特例債の適用期限(2014年度)を踏まえ、新年度は実施設計と土地開発公社からの用地取得を進める。12、13年度に建設工事を行い、14年度のオープンを目指す。

 入居施設は今後公募する考えで、市国際水産・海洋都市推進室は「基本構想の策定にかかわった機関には検討を求めている。多くの機関に利用してもらえるようPRしていく」と話している。(千葉卓陽)



◎本年度の道警優秀交番、江差署・署所在地交番が全道初の2年連続受賞

 【江差】犯罪の検挙や防犯活動などで、優れた実績を挙げた、江差署・署所在地交番など道内5交番が、本年度の道警優秀交番に選ばれた。同交番が、優秀交番を受賞したのは昨年度に続き2年連続。全道69警察署にある312の交番では初めての快挙という。

 斉藤文則署長が14日、交番所長の高橋雅美警部補ら7人に、殿川一郎道警本部長の表彰状と記念盾を伝達した。

 署内にある同交番は、各地にある交番と同じく、地域課所属の警察官7人が江差町中心部を受け持ち、巡回連絡や防犯活動をはじめ、昼夜を問わないパトロールや事件や事故への対応を担っている。

 同交番は本年度、職務質問を通じた犯罪の検挙を重点目標に掲げ、大規模な山林火災につながる廃棄物の違法な野焼きや、漁業者の生活を脅かす密漁の摘発、高齢者を狙った振り込め詐欺の防止に向けた啓発活動などを精力的に展開。地道な活動が実り同署管内では昨年1年間は、詐欺被害の発生はゼロ。死亡交通事故は1件も発生しなかった。

 高橋警部補は「制服警察官が積極的なパトロールを行うことで、管内では犯罪や交通事故の減少につながった。所員が一生懸命になってパトロールに取り組んだ成果が認められた」と喜びを語った。

 「優秀交番」は、都市部にある大規模交番の受賞例が多いが、同交番は昨年度、厚岸署と並び、地方署の署所在地交番として初めての受賞に輝いた。2年連続受賞の快挙を達成したことに、斉藤署長は「署所在地交番の活躍は、署内全体の力量を引き上げることにもつながる。非常に頼もしい思いだ」と所員をねぎらった。(松浦 純)


◎あすから9団体初の合同イベント、函館駅前活性化目指す

 JR函館駅前周辺の商業組合や販売店など9団体は「函館駅前活性化実行委員会」を組織し、18日から初の合同イベントを開催する。週末ごとに参加団体が催しを企画する「祝!東北新幹線新青森駅開業記念イベント」と、参加店が割引やサービス特典などを用意する「新入学・新社会人応援キャンペーン」を同時に実施。新幹線効果を駅前・大門の活性化につなげたい考えだ。

 実行委メンバーは、はこだてティーエムオーと函館朝市協同組合連合会、函館都心商店街振興組合、函館自由市場協同組合、函館商工会議所、棒二森屋、NAアーバンディべロップメント、函館スイーツの会、函館市。これらの団体が手を携えて今回のようなイベントを行うのは初めて。今後正式に組織化する。

 はこだてティーエムオーの社長である渡辺良三委員長は、「これまでは個々でイベントをしていたが、このままでは新幹線開業後へのアクセスへの危機感もある」としたうえで、「駅前エリア全体を一つの場所ととらえ、力を結集することでパワーを増したい」と意気込む。

 新青森駅開業イベントでは8種類のイベントを、18日から3月18日までの週末ごとに開催する。函館ひかりの屋台大門横町では「大門バル」(18日)と振る舞い鍋(20日)を、函館スイーツアンテナショップでは申し込み制の試食会などを企画。大門グリーンプラザでは3月12日に「八戸せんべい汁VS大門汁」を開催し、函館自由市場では同18日に「季節の汁物」を提供する。

 新入学・新社会人応援キャンペーンは3月21日までの間、参加する117店舗がそれぞれに割引きやサービス、プレゼントなどを用意する。函館朝市や大門商店街、棒二森屋、ホテルなどが参加。だれでも利用できる。

 イベントの詳細については18日にチラシを全戸配布し、宿泊施設などにも置く。(小泉まや)